ケジメのダンジョン鍋
このシナリオはCR3のPC用にデザインされている。プレイヤー人数は3~5人対応、推奨は4人となる。プレイ時間は3~4時間ほどであり、この種のシナリオとしては中小規模のボリュームを持っている。
オンラインでのセッションの場合は、さらに時間がかかるため、通して遊ぶ場合はイベントごとに一区切りし2~3回に分割して遊ぶ事を検討しよう。
ミッションや戦闘のマップなどはこちらのURLにまとめられています。 http://kimipuro.sakura.ne.jp/LHTRPGs0301_DarkNabe.zip |
このシナリオは、2016年夏のコミックマーケット90より頒布している『アキバの街のGM出張版2016夏』に封入されている8本の内の1つです。
興味がありましたらこちらに委託されていますので、ご参照ください。
GM向け情報
シナリオ背景
〈大災害〉から半年以上が経過した11月の下旬頃。
PCたち一行は、アキバの北西、馬で数日の距離にあるナロウマウント王国の南端、エルフの村『ウィジャ』とドワーフの村『ケイヴ』という二つの村を訪れる。
二つの村は長い対立関係にあったが、全ての元凶はこの地を征服しようとする悪の死霊魔術師にあった。
この黒幕を撃破し陰謀を解決したPCたちは、今後の村々の友好を結ぶべく奔走することになる。
この騒動で新しく村長に選ばれたエルフのプリズムと、同じく新村長のドワーフのアクセルの二人の協力の下、この地方の伝統に従って一定の条件下での食材集めに、洞窟で見つけた獲物を狩って友好の鍋パーティを行えばシナリオクリアとなる。
PC番号およびシーンプレイヤーの扱い
このシナリオでは、PC番号を使用せず、またシーンプレイヤーも指定しない。GMは必要であれば任意にシーンプレイヤーを指定してもよい。
プリプレイ
ここからはプリプレイの情報を記載する。プレイヤーたちにハンドアウトを渡したら下記の「今回予告」を読み上げよう。その後は手順に従ってキャラクターを作成し、難易度を選択しよう。
レギュレーション
このシナリオは以下の環境で遊ぶことを想定して作成されている。GMの決定した難易度によって【因果力】が増減するため忘れず反映すること。
使用ルール
-
『ログ・ホライズンTRPGルールブック』
-
『ログ・ホライズンTRPG拡張ルールブック』
GMが許可するのであれば「ログホラ・ウェンズデイ」や「セルデシア・ガゼット」の追加データを使用してもよい。
推奨キャラクター
このシナリオはCR3のキャラクター3人から5人を対象に遊ぶことを想定している。すでにいくつかの冒険を経験したプレイヤーがCRを上昇させた環境を念頭に置いているが、新たに「ハイコンストラクション」でキャラクターを作成してもよいだろう。4種類の「アーキ職業」のキャラクターが全て揃うようにすることを強く推奨する。プレイヤーの人数が少ないときは、「戦士職」と「回復職」のキャラクターを優先すること。
おすすめサブ職業
このシナリオには、食材を選ぶミッションが存在する。このミッションに置いてボーナスを得られるサブ職業は以下の通りだ。プリプレイの際に参考にしてほしい。
状況の解説
PCの立場
PCたちは全員、アキバの北西、馬で数日の距離にあるナロウマウント王国の南端、エルフの村『ウィジャ』とドワーフの村『ケイヴ』に来ている。
11月下旬の今、長く冷戦状態にあった二つの村は冒険者たちの活躍によって元凶は取り除かれ、PCたちは巡回警備と仲介役としてこの村々に滞在している。友好の兆しと復興が始まったばかりだ。
ユニオンの結成
このシナリオではPCたちは先の問題を解決するべく一緒に冒険をしてきた仲間である。PCが希望するならば、「ユニオンの取得(ルールブックP76)」および「セッション中のパーソナルファクター取得(ルールブックP286)」に従ってこれらを取得してもよい。
使用するEXパワー
このシナリオではPCには専用EXパワーは存在しない。
セッション難易度
以下の難易度から1つ選択する。そのとき『ログ・ホライズンTRPG』未経験者がプレイヤーに含まれているのであれば「難易度:イージー」を選ぶこと。
オープニングフェイズ
GMはメインプレイとオープニングフェイズの開始を宣言し、次のシーンのシーン予告をすること。
インタールード
シーン予告の内容は、次のシーンのシーン定義を目的から順番に読み上げるとよい。プレイヤーからのシーン要望が無ければ、そのまま次のシーンを開始する。
シーン予告とシーン要望の確認は以降のインタールードでも毎回行なうこと。また、このシナリオでは、基本的にすべてのシーンにPC全員が登場する。GMはこれもプレイヤーに伝えよう。
GMは下記、地域情報のコラムも一読すること。
シーン1「これまでのあらすじ!(ばばーん)」
シーンが始まったら「オーバーチュア」を読み上げ、シーン開始時の様子を描写しよう。以降のシーンも、開始したらまず「オーバーチュア」を読み上げること。
「モンタージュ」には、シーンが変化した描写とそれを読み上げるべきタイミングが記載されている。これは厳密なものではないので、GMはPCたちの反応を見つつ、ロールプレイが一段落したなどの区切りの良い場面で「モンタージュ」による変化の描写を行うとよい。以降のシーンでも同様にプレイをすればよいだろう。
このシーンはPCたちが幾たびの冒険の末に、この地を征服しようとする悪の死霊魔術師を滅ぼし、陰謀を解決した、と言う『回想』シーンだ。
PCたちは何やら迷宮の最深部でいかにも悪の黒幕っぽい黒フードの魔術師を追い詰めている。
激しい剣戟と魔法詠唱の末に、お約束の噛ませっぽいセリフ(笑)を吐きながら敵を撃破した!
GMはあくまでも冒頭のつかみとして、いかにも熱血特撮ヒーロー的ベタな最終回演出でPCたちにロールプレイさせて欲しい。
そして、大きなクエストの後片付けとしてのシナリオであることを示唆し、後のNPCたちが信頼できる人物であると誘導するべきである。
シーン終了
PCたちが回想を終えたところで、シーン終了となる。
インタールード
次のシーンは対立状態にあった二つの村々の村長たちから、事件の後始末としての依頼を請けるシーンである。
シーン2「そんな簡単には世の中上手く行かないよね」
このシーンはエルフたちの『ウィジャ村』の村長プリズムと、ドワーフたちの『ケイヴ村』の村長アクセルからの、二つの村々の友好に関する依頼と相談のシーンだ。
PCたちはウィジャ村でのんびりと戦いの傷を癒そうと惰眠をむさぼったり復興を手伝ったりしている。
ひととおりロールプレイが終わったところで、二人の村長から呼び出される。
GMは「二人の村長」を一読すること。
プリズムとアクセルはこのような背景でPCたちの助力を求めている。彼らとPCたちを会話させよう。
二人の村長
ここではエルフの『ウィジャ村』の村長プリズムと、ドワーフの『ケイヴ村』の村長アクセルとの依頼と相談のシーンに関するアドバイスをまとめる。二人はシナリオの中心的なNPCなので事前に把握しておくと良い。
二人の村長の背景
彼らは共に事件を解決したPCたちと強い信頼関係を得て、互いの村を発展させたいと思っている。しかし、新米村長の彼らでは、いままでの軋轢と頭の固い古老たちの手前、革新的な行動が取れないでいた。
二人の村長とのPCの関係
オープニングシーンで出会ったあと、PCに対して「『凸凹村長コンビ』にコネクションを取るか?」を尋ねること。希望者がいる場合アザーチケット1枚で「『凸凹村長コンビ』に対するXXX」というコネクションを取得できる。プリズムとアクセルの個別でも構わない。
XXXは感情だ。「親愛感」「好奇心」「呆れ」「友情」あたりが適当だろう。
二人の村長の反応
キャラクターの持ってるタグによって村長たちの反応を変えるのも面白い。代表例をいくつかあげてみよう。
[ドワーフ]のPCに:アクセル「よぉ、ご同輩! え、軽いって? これからのドワーフはこうだよ」
[吟遊詩人]のPCに:アクセル「オジサン、アキバで ギターとヘビメタにハマちゃってね」
[料理人] のPCに:アクセル「トマト料理が得意 かな、肉でも魚でもあうよねぇ」
[オジサン]のPCに:アクセル「男は渋くなってから が本番だぜ?」
[ヘビメタ]のPCに:アクセル「〈サイクロプス〉の アバル閣下カッコイイよねぇ! でもみんなうるさい って言うんだよ(ショボン)」
[エルフ]のPCに:プリズム「エルフだからといって 閉鎖的な考え方は如何なものかと思うのだ」
[武闘家]のPCに:プリズム「得意技はワイバーンキックとシャドウレスキックだよ」
[占い師]のPCに:プリズム「ペンデュラムと占い盤を使った厄避け程度なんだがね、良く相談されるよ」
[既婚者]のPCに:プリズム「――婚き遅れなんかじゃないやい。もう誰にも嫌味は言わせないぞ」
[腐女子]のPCに:プリズム「時に聞くが〈古書店 ひよこ堂〉の新刊は――いや、なんでもない」
想定される質問と答え(Q&A)
- 祖霊の方陣って?
-
プリズム「村を見守る祖霊に感謝し未来を占う儀式だ。ぶっちゃけてしまえば『こっくりさん』だよ」
- 豊穣の洞窟って?
-
アクセル「村の近くにある洞窟だね、イノシシとかフクロウ熊とか出るよ。稀にヘンなのが沸くけど」
- リングイネって?
-
アキバの街で〈大地人〉が経営する玄人好みの居酒屋兼食堂。美味いトマト煮を出す。ゲームの文化的設定の影響なのか、〈大地人〉による飲食店はその殆どが素朴な西洋風料理店。
シーン終了
PCたちが二人の村長の依頼を了承したら、シーン終了となる。オープニングフェイズを終了し、ミドルフェイズに移行すること。
ミドルフェイズ
ミドルフェイズにおいてPCたちはいよいよ事件の細部に関わっていく。
インタールード
ここからはミドルフェイズとなる。GMはミドルフェイズの開始をプレイヤーに宣言しよう。オープニングフェイズが終了したので、各PCには【因果力】1点づつを配布しよう。
シーン3「好きな物持って来ればいいって聞いた」
次のシーンで使用する『祖霊の方陣』の説明シーンだ。
「ミッションシート:祖霊の方陣」を開示すること。
ミッション『エルフ村の食材こっくりさん』
エルフたちの信じる《祖霊の方陣》に従い、鍋の中に入れる食材を選ぶミッションである。
まず最初に、ミッションシート《祖霊の方陣》のスタート位置に占いマーカーを置く。
次に、8つある空欄にPCたちが相談の下、任意の食材を任意の位置に書き込む。
その後、『2ラウンド』(4人パーティなら8回行動)を下記のシナリオ動作を行う。
『待機』は可能だが、シナリオ動作をパスは出来ない。
一度入ったマス(スタート位置も含む)に再度入った場合、『ランダム移動表』の場所に移動し、移動先のマスの食材を得る。このミッションで入手した食材を記録し、鍋の具材とする。
シナリオ動作(2種類)
ランダム移動表(D66)
ダイス | 横軸 | 縦軸 |
---|---|---|
1 |
A行 |
1列 |
2 |
B行 |
2列 |
3 |
C行 |
3列 |
4 |
E行 |
5列 |
5 |
F行 |
6列 |
6 |
G行 |
7列 |
※D行と4列は無い
想定される質問と答え(Q&A)
- なにこれ。
-
プリズム「これは占いだ。イイネ?(ガン見)」
- このミッションの勝利条件は?
-
いわゆる勝利条件はありません。強いて言うなら自動に勝利します。データ的にはフレーバーだけです。でも、ヘンな鍋になると、さぞかしみんなガッカリすると思うよ(ぇーw
- 8つある空欄って?
-
B2・B4・B6・D2・D6・F2・F4・F6の『緑色のマス』8ヶ所。例えばPC4人なら1人2ヶ所書けば良いんじゃないかな。
- このマスの配置はどういう基準?
-
スタート地点の周囲8マス(黄色いマス)が調味料。四隅が高級食材。その隣のマスがアカン枠だ。他の部分が食材。基本的に野菜しかないので、果物とか穀類とか、加工食品を置くと良いんじゃないかな。
GMはオリジナルのミッションシートを作成しても構いません。その際は上記基準を参考にして下さい。 - 端っこは壁?
-
はい、進めません。例えば、B1にいるときに2マス移動でも、左2つ移動でG1にループとかダメです。
- 以前入ったマスにまた入ったら?
-
1回入ったマス(スタート地点も含む)に入っちゃうと、強制ランダム移動。
- ランダムで以前入ったマスにまた入って、さらにランダムでまた他の以前入ったマスに入ったら?
-
まだ入ってないマスに入るまで、何回でもランダム移動。
- なんでこんな食材入れたんだよ!
-
エルフの幼女「ふぇぇ、村長さんが『貴女が好きなもの入れなさい』って言ったから……」
シーン終了
PCたちが占いの説明を受け、準備を終えたところでシーン終了となる。
インタールード
次のシーンは食材集めのミッションとなる。GMはミッションの開始をプレイヤーに宣言しよう。
シーン4「エルフ村の食材こっくりさん」
『祖霊の方陣』を使用するアブストラクション(抽象)シーンだ。「ミッションシート:祖霊の方陣」を参照すること。
『祖霊の方陣』は比較的小型のミッションだ。
このミッションには勝利条件も敗北条件も存在せず、ミッションの結果は後の展開に影響を与えない。
GMはこのミッションについて、ロールプレイ重視で和気藹々と遊んでもらうことを心がけるべきだろう。
シーン終了
PCたちが『豊穣の洞窟』に向かえばシーン終了となる。ミドルフェイズの終了にともない、PC全員に【因果力】を1点づつ配布すること。
クライマックスフェイズ
いよいよクライマックスフェイズである。ここでプレイに休憩を挟むと良いだろう。
インタールード
ここからクライマックスフェイズとなる。GMは、クライマックスフェイズの開始をプレイヤーに宣言しよう。
ここからは『豊穣の洞窟』おもむき、獲物を狩る展開となる。次のシーンはブリーフィングだ。
シーン5「一応確認するけどおまえらも食べるのよ?」
次の戦闘シーンは、手ごたえのある戦闘になる。[準備]タグの特技やアイテムの使用をうながし、万全の状態で戦闘に挑めるようにしよう。
野生の獲物たちは暗闇の中に慣れているかも知れないが、冒険者たちはそうとは限らない。明かりを灯すアイテムか特技が無ければ苦戦は必須だろう。用意があるなら必ず使うべきだ。
アクセルから狩猟の儀式の説明を受けながら戦闘準備を行ったことにすると雰囲気が出るだろう。
[偵察]タグを持つ行動に成功したPCがいたなら、以下のカットインを読み上げること。
どんな獲物がいるの?
- 〈フクロウ熊〉って?
-
深い森に生息する、フクロウの頭部を持つ熊の魔獣。毛皮は防寒性に優れ、肉は美味である。比較的高価な値で取引される。鍋に最適。
- 〈冠恐鳥〉って?
-
体高2mを超える二足歩行の巨大な肉食性鳥型モンスター。引き締まった腿肉、巨大で滋養に富んだ卵、香辛料として好まれるクチバシや爪など、〈大災害〉後は食材としても人気が出てきているようだ。
- なんかいまスライムって言わなかった!?
-
不定形をした緑色のゲル状人工生命体。防具を溶かす体液や自在に変化する触腕で獲物を弱らせ、取り込もうとする。主に湿度の高いダンジョンに棲息し、音もなく天井や壁を這いまわる。
ゲル状のため淀んだ水たまり等との区別ができず、薄暗いダンジョンでは発見および対策が困難。さらに体液が防具の性能を劣化させる特性もある。 - そういうことじゃなくて!
-
なんだって!? 聞こえないなぁ!!
シーン終了
PCとGMの戦闘準備が完了したなら、シーンを終了する。
インタールード
次は『豊穣の洞窟』にて獲物たちとの戦闘シーンとなる。使用する戦闘マップなど、戦闘に必要なものを用意しよう。次のシーンは洞窟内である暗闇のプロップが適応される。処理を間違えないよう注意しよう。
シーン6「ドワーフ村の食材だんじょん」
『豊穣の洞窟』にて獲物たちとの戦闘シーンである。
戦闘マップ『豊穣の洞窟』を開示すること。
オーバーチュアを読み上げ、洞窟の暗さ、不気味さを演出しつつ、PCの戦いへのモチベーションを高めよう。アクセルからの台詞を適宜まぜてやってもいいだろう。
GMへのアドバイス
【暗闇】によって視界を著しく制限された上に横幅を制限されたマップである。
CR3ともなるとキャラクターたちもプロップや消耗表など、様々な障害への対応手段を備えている頃だろう。
また、脅威が様々な形で立ちはかだるようになって、新しい体験ができてこそのCR上昇でもある。成長した対応能力を十分に発揮させてみよう。
バトル『ドワーフ村の食材だんじょん』
ドワーフたちの聖地《豊穣の洞窟》に侵入し、食材を狩る戦闘である。ただし、狩った獲物(撃破したエネミー)はエンディングで、全て食さなければならない。
4体目撃破時に強制終了。
(範囲攻撃等で同時に5体目以上撃破した場合、それら超過分も食材の対象となる)
プロップ一覧
エネミー一覧(識別前)
エネミー一覧(識別後)
配置位置
人数による調整
PCが3人の場合は特にエネミー数の変更はない。
PCが5人の場合はB5、G7に〈緑不定形〉を1体づつ追加すること。
難易度によるEXパワー
高難易度により潤沢なGM用【因果力】がある場合、以下のEXパワーを用いることを検討しよう。
戦闘の終了
4体のエネミーが倒された時点で強制的に戦闘終了となる。クライマックスフェイズは終了し、エンディングフェイズに移行する。
エンディングフェイズ
次のシーンからはエンディングフェイズとなる。
GMはエンディングフェイズの開始をプレイヤーに宣言しよう。
インタールード
エンディングは、すべてのフェイズの中でも比較的変更が容易な部分である。エンディングの目的は物語を終わらせ、プレイヤーに満足をしてもらうことだからだ。
今回のシナリオで言えば戦闘後に『ケイヴ村』へ移動して、プリズムとアクセルが感謝を述べて、双方の村人たちと鍋料理を食し、報酬を渡すというシーンが予定されているが、別にこだわる必要はない。プレイヤーの希望を聞いて柔軟にあわせよう。
シーン7「スタッフのみなさんで美味しく頂きました」
ケイヴ村に帰還したPCたちは、来ていたプリズムとアクセルと共に食材の受け渡しと友好の鍋の調理に入る。
なんか食材によってはグロテスクな……?
シーン8「これがウワサのダンジョン鍋」
君たちはおそるおそるアクセルが調理したダンジョン鍋を口にした。どのような味がするだろうか。GMとPCは手に入れた食材に応じて様々なロールプレイを行っても良い。
君たちが極めて普通に食事していると、エルフとドワーフの双方の村人たちがご相伴に預かろうとやって来た。
彼らも同じ鍋の飯を大人しく食べている様子を見れば、今後すんなり仲良くとは行かないかも知れないが、少なくとも余計な軋轢は無いだろう――。
――と。この瞬間までは誰もが思っていた。
後の時代。彼の地を襲ったゴブリンの軍勢に対し、エルフの村とドワーフの村が仲良く連携してゴブリンジェネラルをチョロく気軽に蹴散らした奇蹟の地として末永く平和(笑)に暮らしていったのは――また、別のお話。
かくて『ダンジョン鍋』は伝説となった――
シーン終了
PCたちが満足したら、このシナリオは終了となる。
双方の村からの謝礼として1人あたり下記の『報酬』を手に入れる。エンディングフェイズが終わったら、メインプレイを終了し、アフタープレイに移ること。
報酬(PC1人あたり)
双方の村からの謝礼として下記を得る。
『100G』 + ダンジョン鍋1つ(下記、厄除け陣笠鍋と相当とする)
加えてエネミードロップ品のロールを行うこと。
エネミードロップ
〈フクロウ熊〉
1~2:極彩色の羽毛[換金] (20G)
3~4:クマの左手 [換金] (35G)
5~6:狂熊の毛皮[コア素材](40G)
〈緑不定形〉
固定:濁った粘液[換金](20G)
〈走り松茸〉
1~3:かぐわしい胞子[魔触媒4](30G)
4~6:菌糸細工[換金](40G)
固定:マツタコニドの傘[食材]
〈彷徨う鎧〉
1~3:擬霊核[魔触媒3](25G)
4~5:精緻な柄飾り[換金](40G)
6:血塗られた刃[コア素材](50G)
〈冠恐鳥〉
1~4:恐鳥爪[魔触媒1](15G)×5
5~6:恐鳥の卵[換金](130G)
固定:鉄の陣笠[コア素材](30G)
〈筍イノシシ〉
1~3:柔らか筍[換金](15G)
4~5:牡丹肉[換金](20G)
6:畑猪牙[魔触媒2](20G)×3
〈人食い草〉
固定:しなやかな蔓[換金](10G)
〈人食い果実苺〉
固定:つやつやイチゴ(お好みサンドイッチ相当:P218)
アフタープレイ
「アフタープレイ」にしたがってアフタープレイを行なう。
このシナリオで配布するログチケットは以下のとおり。
この配布はその日のプレイを振り返って互いの健闘をたたえるためのものである。ぜひ全員の好プレイを思い出して、チケットを配布しよう。
セッションの終了
すべての処理が終わればセッションは終了となる。
これにて二つの村の友好のケジメのダンジョン鍋をめぐる冒険は幕を閉じた。次なる冒険のためにいまは一時の休息としよう。お疲れ様でした!
GMハンドアウト
この部分には、シナリオを遊ぶのに必要なゲームマスター向けの情報が記されている。
レギュレーション
【CR3】規定所持金(600G)以内であればプレフィックス可。リコンハイコンOK
使用ルール
『ログ・ホライズンTRPGルールブック』を使用する。
GMが許可するのであれば「ログホラ・ウェンズデイ」や「セルデシア・ガゼット」の追加データを使用してもよい。
シナリオ作成方針
-
TRPG初心者向け
-
ログ・ホライズン初心者向け
-
CR3キャラ、4~5人用
-
3~5時間のミッション重視のシナリオ
-
モンスター食材を題材にしたパロディシナリオ・パーティゲーム風ミッション
スタッフリスト
- シナリオ作成・ディベロップメント
-
Hastur
- キャライラスト
-
やまね・ashcape・baton・Hastur / (フリー素材)いらすとや
- マップチップ
-
(フリー素材)ぴぽや・MACK / looseleaf
- 背景
-
(フリー素材)誰そ彼亭・きまぐれアフター・ぐったりにゃんこ
- 素材・レイアウトデザイン
-
銀雨・もし・Hastur
- データチェッカー
-
葉崎京夜
- テストプレイヤー
-
とんち太郎、再購入、マキリ猫、kyo62
- スペシャルサンクス
-
玖珂真・風杜神奈・I=DressNagoyaGroup・伊達龍之介・てぃあご
(他、各方面のみなさまに感謝を)
データセクション
エネミーデータ
シナリオに登場するオリジナルのエネミーデータを記載する。ディベロッパーはこのエネミーデータを他のシナリオに使用してもよい。
プロップデータ
シナリオに登場するオリジナルのプロップデータを記載する。ディベロッパーはこのデータを他のシナリオに使用してもよい。