魔女と竜と冒険者と
連絡先
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@bungeiusagi
シナリオでの不明点、修正点等ございましたら、ご気軽にご連絡よろしくおねがいします。
あと、最後のエンカウントシートの高解像度版が欲しい人がいましたら、上記アカウントで承っております。
シナリオ
これはCR1の〈冒険者〉を対象とした『LHZ』のシナリオである。あなたがGMならば、このシナリオを使うことですぐに『LHZ』を遊ぶことができる。あなたがプレイヤーとしてこのシナリオを遊ぶつもりならば、これを読むのはセッションが終わるまで待ってほしい。このシナリオのガイダンスは以下の通りである。
[戦闘2回][消耗表1回][ミッション1回]
オンラインでのセッションの場合は、通して遊ぶと時間がかかる場合もあるため、イベントごとにひと区切りし、2から3回に分割して遊ぶ事を検討しよう。
GM向け情報
シナリオ背景
アイはその昔〈ケルト村〉がモンスターに襲われた時に同じようにして助けようとした。しかし、魔女として使役している〈深黒飛竜の雛〉は、アイの言うことを聞かずにモンスターと一緒に、村ごと破壊し尽してしまった。
その結果、アイは村のはずれに住むことになる。
PCが来てからは、外の世界に憧れて一緒に連れて行ってもらいたいと考えているが、村の人達のことも心配で、どうしようか悩んでいる。
〈深黒飛竜の雛〉に関してはその事件の後、同じようなことが起きないように何度も訓練していた。ちょうど、PCがいた草原で練習していたこともあり、すぐにPCがいることに気がついたのだ。
依頼内容と報酬
依頼内容は〈ケルト村〉を襲う〈小牙竜鬼〉たちを退けることである。依頼達成すれば、PC1人あたり100Gの報酬が支払われる。
PC番号およびシーンプレイヤーの扱い
このシナリオでは、PC番号を使用せず、またシーンプレイヤーも指定しない。GMは必要であれば任意にシーンプレイヤーを指定してもよい。
NPCデータ
アイ
タグ:[大地人][召喚術師][魔女][ケルト村]
〈ケルト村〉の端に住む少女。
詳しくは▼シナリオ背景に書かれている。
プリプレイ
この部分には、シナリオを遊ぶのに必要なプレイヤー向けの情報が記されている。キャラクター作成の前にプレイヤーたちに公開しよう。このページのURLを事前に提示しておくとプレイがスムーズに進むだろう。
レギュレーション
このシナリオは以下の環境で遊ぶことを想定して作成されている。GMの決定した難易度によって【因果力】が増減するため忘れず反映すること。
使用ルール
-
『ログ・ホライズンTRPGルールブック』
-
『ログ・ホライズンTRPG拡張ルールブック』
GMが許可するのであれば「ログホラ・ウェンズデイ」や「セルデシア・ガゼット」の追加データを使用してもよい。
推奨キャラクター
このシナリオはCR1のキャラクター3人から5人を対象に遊ぶことを想定している。4種類の「アーキ職業」のキャラクターが全て揃うようにすることを強く推奨する。プレイヤーの人数が少ないときは、「戦士職」と「回復職」のキャラクターを優先すること。
また今回は消耗表などを使用するため、適応能力を所持している場合は活躍する事が可能だろう。
おすすめサブ職業
このシナリオでは村人を救うためにモンスターを退治したり、村人の救助を行ったりする。
そのため、以下のようなサブ職業が活躍できるだろう。
状況の解説
PCの立場
このシナリオは、〈エルダー・テイル〉の拡張パック〈ノウアスフィアの開墾〉が始動する直前から開始となる。そのため、最初の方は異世界に迷い込んだ現代人的なロールを必要となるだろう。
ユニオンの結成
PCたちはアキバの街を拠点に活動する小規模なギルドに所属している。そのため、ギルドの名前やギルドマスターを決めること。決まったら、キャラクターシートのユニオンの欄に「ギルド名」を記入する。
PCが希望するならば、「ユニオンの取得(ルールブックP76)」および「セッション中のパーソナルファクター取得(ルールブックP286)」に従ってこれらを取得してもよい。
使用するEXパワー
このシナリオではPCには専用EXパワーは存在しない。
セッション難易度
以下の難易度から1つ選択する。そのとき『ログ・ホライズンTRPG』未経験者がプレイヤーに含まれているのであれば「難易度:イージー」を選ぶこと。
登場NPC
アイ
村はずれに住む少女。〈冒険者〉が初めて会う〈大地人〉となるだろう。
貧相な身なりだが、〈冒険者〉に対して優しい対応を取ってくれる。
ヒトミ
君たちと同じギルドに入っている女性。サポーター気質の彼女は、君たちと離れたアキバの街にいる時に〈ノウアスフィア開墾〉に巻き込まれた。
最近リアルの方が忙しくなり、一緒にゲームができないでいたが、〈ノウアスフィアの開墾〉を期にもう一度ゲームに戻ってきていた。
オープニングフェイズ
GMはメインプレイとオープニングフェイズの開始を宣言し、次のシーンのシーン予告をすること。
インタールード
シーン予告の内容は、次のシーンのシーン定義を目的から順番に読み上げるとよい。プレイヤーからのシーン要望が無ければ、そのまま次のシーンを開始する。
シーン予告とシーン要望の確認は以降のインタールードでも毎回行なうこと。また、このシナリオでは、基本的にすべてのシーンにPC全員が登場する。GMはこれもプレイヤーに伝えよう。
OP1:【ノウアスフィアの開墾】
シーンが始まったら「オーバーチュア」を読み上げ、シーン開始時の様子を描写しよう。以降のシーンも、開始したらまず「オーバーチュア」を読み上げること。
「モンタージュ」には、シーンが変化した描写とそれを読み上げるべきタイミングが記載されている。これは厳密なものではないので、GMはPCたちの反応を見つつ、ロールプレイが一段落したなどの区切りの良い場面で「モンタージュ」による変化の描写を行うとよい。
場面
次の場面は、〈セルデシア〉に来た直後となる。色々不安があるだろうが、その不安とともにオープニング戦闘を乗り越えていく。
シーン終了
モンスターの描写やPCたちの意気込みを見たところでシーンを終了する。
インタールード
次のシーンは戦闘となる。使用するエンカウントシートやマーカーなどを用意しよう。
OP2:【〈小牙竜鬼の子供〉の群れを追い払え】
この戦闘では、ブリーフィングシーンを別途確保していない。
そのため、GMは自己の判断で、このシーンの前にブリーフィングシーンを挿入してもよい。
PLがログ・ホライズンTRPGに慣れていなかったり、GMするのが初めてなら、もちろん入れたほうがよいが、慣れているメンバーなら、急に起きた戦闘をイメージしやすくするために、そのまま戦闘に入るのがいいだろう。
〈小牙竜鬼〉との戦闘
今回は〈小牙竜鬼の子供〉との戦闘となる。
「エンカウントシート:〈小牙竜鬼の子供〉との戦闘」を参照し、PCとエネミーをそれぞれ配置しよう。PCが4人の場合または5人の場合、この戦闘で出現する〈小牙竜鬼の子供〉は5体である。PCが3人の場合、4体にして対応すること。
準備ができたら戦闘を開始する。
・エネミー戦術
ヘイトが一番高いPCに近づいて攻撃する。
エンカウントシート(〈小牙竜鬼の子供〉との戦闘)
A | B | C | D | E | F | G | H | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||||
2 | 敵2 | |||||||
3 | ||||||||
4 | 敵1 | |||||||
5 | 冒険者 | 敵3 | ||||||
6 | ||||||||
7 | ||||||||
8 |
戦闘の終了
PCたちが全ての〈小牙竜鬼の子供〉を倒したなら、戦闘は終了する。
シーンの終了
戦闘に勝利したら、シーン終了となる。倒した〈小牙竜鬼の子供〉のドロップ品を入手するのを忘れないようにしよう。
さらにオープニングフェイズの終了に伴い、PC全員に【因果力】を1点ずつ配布する。
ミドルフェイズ
インタールード
ここからはミドルフェイズとなる。GMはミドルフェイズの開始をプレイヤーに宣言しよう。
そして、「アイ」が村でどんな扱いを受けているのかを知ることになる。「アイ」の設定等を思い出しておこう。
MD1:【謎の少女アイ】
場面
この場面は「アイ」の部屋で話を聞く場面となる。
また、「アイ」に対して目を凝らせば▼NPCデータを確認できる。GMはそのデータをPLたちに公開しても良いだろう。
さらに、魔女タグがついている事に違和感を覚え、質問する場合は「……〈冒険者〉さんにはわかるんですね。そうです。私は魔女なんです」と目を伏せながら答える。
魔女と呼ばれる理由については「……それについては、面白くないので聞かないでください」というだろう。それでも詳しく聞こうとする〈冒険者〉がいる場合、GMはPLにやめるよう進言すると良い。
シーン終了
〈冒険者〉の葛藤を聞いた後、このシーンを終了する。
インタールード
次のシーンにはシーンプレイヤーがいることに気をつける。PCと「ヒトミ」が会話するため、「ヒトミ」の設定等を思い出しておく必要がある。
MD2:【ここはいったいどこだ?】
場面
次の場面は「アイ」の家で夜を過ごす時となる。ここでは「ヒトミ」からPC2に念話による電話がかかってくる。
また、この後「ヒトミ」に念話をしても『通話中』により話すことは出来ないものとする。
シーン終了
〈冒険者〉が全員寝たらこのシーンを終了させる。
インタールード
次のシーンはケルト村に行くため「アイ」と村人たちとの関係性を思い出しておこう。
MD3:【ケルト村の違和感】
場面
次の場面はケルト村の中の描写となる。
「アイ」は決してこの村に自身から入ることはないが、〈冒険者〉に無理やり連れられて言った場合は、おどおどしながら入っていくだろう。
場面
ケルト村の中では買い物を行う事ができるものとする。
シーンの終了
「アイ」が自身の家に戻ったところでこのシーンを終了させる。
インタールード
次のシーンでは「消耗表」を使用する。予め「消耗表ロール(P.286)」を確認しておこう。
MD4:【ケルト村を救え】
GMはこのラウンドのみ「《小牙竜鬼》を退治する」の難易度に+1することを宣言する。
また以下の内容から1つ選択して効果を適応する。
・[村人トークン置き場]から[村人トークン]を2つ取り除く。
・[討伐トークン置き場]から[討伐トークン]をすべて取り除く。
シーンの終了
ミッションが終了したところでこのシーンを終了させる。また、ミドルフェイズの終了に伴い、PC全員に【因果力】を1点ずつ配布する。
クライマックスフェイズ
インタールード
ここからクライマックスフェイズとなる。GMは、クライマックスフェイズの開始をプレイヤーに宣言しよう。
CL1:【魔女の決意は?】
シーン終了
独白を終えたところでシーンを終了する。
インタールード
次はブリーフィングシーンだ。ブリーフィングシーンで出来ることを一度おさらいしておこう。
CL2:【戦う意味は?】
シーン終了
戦闘の準備が終わったら、このシーン終了する。
インタールード
次は戦闘シーンとなる。使用するエンカウントシートやマーカーなどを用意しておこう。
CL3:【魔女と竜と冒険者と】
決戦「小牙竜鬼隊」
ボスである「〈小牙竜鬼の狼乗り〉」および、その手下と戦う。PCとエネミーをそれぞれ配置しよう。「エンカウントシート:決戦「小牙竜鬼隊」」を参照すること。
〈小牙竜鬼の狼乗り〉のエネミー特技《コボルト小隊》によって登場する「〈小牙竜鬼の詠唱師〉」1体と「〈小牙竜鬼〉」2体は、指定された場所に最初から配置されている。また、「アイ」や〈深黒飛竜の雛〉〈小牙竜鬼の隊長〉はエキストラであり戦闘には参加しないため、配置する必要はない。
PCが4人の場合、エンカウントシート通りに戦闘を行う。PCが3人の場合〈小牙竜鬼の狼乗り〉のHPを53に減らし、PCが5人の場合は〈小牙竜鬼の子供〉を1体追加して調整を行うこと。
エンカウントシート(決戦「小牙竜鬼隊」)
A | B | C | D | E | F | G | H | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 敵1 | |||||||
2 | 敵2 | |||||||
3 | ||||||||
4 | ||||||||
5 | ||||||||
6 | 冒険者 | 冒険者 | 敵3 | |||||
7 | 冒険者 | 冒険者 | ||||||
8 |
・エネミーの戦術
〈小牙竜鬼〉と〈小牙竜鬼の子供〉はPCに接近し、[ヘイトトップ]のPCに白兵攻撃を行う。
〈小牙竜鬼の詠唱師〉はなるべく4Sqを位置取るようにして、[ヘイトトップ]のPCに魔法攻撃を行う。
〈小牙竜鬼の狼乗り〉は、まず[ヘイトトップ]のPCに対して《制圧したる流鏑馬》を使い[瓦礫の壁]の向こう側から攻撃を行う。PCがプロップの[瓦礫の壁]を一マスでも破壊される。もしくは残りエネミーが全て撃退された時点で《噛み砕く顎》を使用していくと良い。また20Sq以内にいる[コボルト]タグをもつエネミーの中で[ヘイトトップ]に次ラウンド攻撃を行えないキャラクターがいた場合、《指揮する雄叫び》の特技で【因果力】を使って移動させるとよい。またこの効果を自身に使える事を忘れないこと。
戦闘の終了
エネミーを全滅させたら戦闘は終了となる。〈小牙竜鬼〉の根城からは「財宝表」のいずれかの欄(PC人数*1)回ぶんの財宝が見つかる。〈小牙竜鬼〉たちのドロップ品ロールを行った後で、財宝表ロールを行うこと。どの欄で降るかはプレイヤーが自由に選択してもよい。
シーン終了
戦闘に勝利して、〈冒険者〉が「アイ」に近づいたらシーン終了となる。
エンディングフェイズ
インタールード
ここからはエンディングフェイズとなる。GMは先程のミッションにて描写の違いがある。そのことに気をつけると良いだろう。
エンディングは、すべてのフェイズの中でも比較的変更が容易な部分である。エンディングの目的は物語を終わらせ、プレイヤーに満足をしてもらうことだからだ。
E1:君の笑顔
シーン終了
上記の描写後、このシナリオは終了となる。
エンディングフェイズが終わったら、メインプレイを終了し、アフタープレイに移ること。
アフタープレイ
「アフタープレイ」にしたがってアフタープレイを行なう。
このシナリオで配布するログチケットは以下のとおり。
上記にくわえて、セッションに最後まで参加したプレイヤーとGMには「因果力ゲット」が1枚ずつ配布される。さらに、活躍したPCのプレイヤーには「因果力ゲット」を追加で1枚配布しよう。
この「因果力ゲット」配布は優れたプレイヤーを見つけ出すための措置ではない。その日のプレイを振り返って互いの健闘をたたえるためのものである。ぜひ全員の好プレイを思い出して、チケットを配布しよう。
セッションの終了
すべての処理が終わればセッションは終了となる。
楽しい時間には区切りがあるように、この冒険にも終わりはある。
しかしPCたちの物語は今まさに始まったばかりで、未来へ歩みを進めるだろう。
だから一度休息しよう。次回の冒険を乗り切るために!
お疲れ様でした!
データセクション
エネミーデータ
シナリオに登場するオリジナルのエネミーデータを記載する。ディベロッパーはこのエネミーデータを他のシナリオに使用してもよい。