上阪欣史様
メール頂きありがとうございます。鳥集さんとも関係があることを踏まえたうえで今回いただいたメールについて、「徹底的にコロナ騒動でボコボコに叩かれ、仕事も多数失い、知人とも離れ、収入も激減したモノカキ」として、今回の上阪さんのメールに対して意見します。
正直、私は今回の上阪さんのメールにはまったく納得しません。なんで個人名でツイッターやらなかったのですか? がまず一つです。それでは、ここから一つずつ、上阪さんに対して意見します。もちろん「志」を同じにする同志として上阪さんとは今後とも一緒に色々やりたいと思いますが、散々批判され、仕事も失ったモノカキとして、「甘いんじゃね?」ということを書きます。こちらは安定した収入は一切ありません。それなのに日本全体がコロナ騒動でおかしくなっているのに、「なぜ、いきなりここで日経ビジネスが追及を始めたのだ? もっと早くやれよ!」という怒りが本当にありました。
【上阪は以下の記事を2021年8月に書いていたと説明】
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00115/00134/
→私は2020年5月には猛烈にコロナ騒動を批判しています
【上阪発言要旨】私は当時「製造業」や「経済全般」だったため、なかなか取材ができない事情があった。理解してほしい
→メディア人の中では上阪さんは「かなり真摯で真っ当な方」であるのは間違いありません。しかし、遅いです。私に対して批判をするのに『私の担当は「製造業」や「経済全般」だったのでなかなか取材の手間がとれませんでした。』は言い訳です。多分、全盛期の私の方が圧倒的に忙しいですし、2006年から2020年、年間の休みは「1日」です。364日働いていました。
【上阪発言要旨】私は2021年12月に記事を書いたことをきっかけに反コロナ脳的記事を量産した。現在のメディアの「手のひら返し」と私は違う
→いえいえ、私は2020年の5月には猛烈にコロナ批判を開始しています。それから1年7か月後にようやく開始したわけですよね。なんで私や鳥集さんの方が圧倒的に当初から正しかったのに、そんなに時間がかかったのですか? 異動したばかり、というのは理解できますが、日経ビジネス本誌・ウェブに対してもその1年7ヶ月の間に働きかけはできましたよね。私は現代ビジネス・プレジデントオンライン・週刊新潮に対しては徹底的に「この馬鹿コロナ騒動は糞だ!」と主張し続け、担当編集者が上司の反発を覚悟でオレの記事を出してくれました。そこを上阪さんはできなかったのですか? そこまでの覚悟がなかったのですか?
【上阪発言要旨】私に対する「風見鶏」と嘲った文章の撤回を求める
→これはしません。それは上記を読めば分かります。2021年12月、は遅すぎます。上記「2021年8月」にしても遅すぎます。私からすれば2021年8月においても「風見鶏」です。
【上阪発言要旨】私は組織人なので公の言論空間で私が自由に言うのは無理。ただ、中川さんが指摘するように、日経ビジネスもコロナに対して大々的にキャンペーンをしてもよかったとは思う。
→ありがとうございます
【上阪発言要旨】私もかなり会社と闘ったが、当初は相手にされず。日経ビジネスへの出向できたのが昨年4月のためすぐに編集方針に首を突っ込めなかった。
→そこは知りませんしどうでもいい。私のように、フリーで自分の名前で猛烈な批判を浴びた人間からすれば「社と戦った」なんてものは甘っちょろい。こちらは「社会」と戦っているのです。殺害予告も含め色々あるし、オレが付き合ってる会社に対しても「中川を切れ」といった意見も散々寄せられました。「社と闘いました」は私からすれば、甘い。「出向が昨年4月なんで」なんてものも理由になりません。私は小学館に「紙とウェブの両立をしましょう」と乗り込んで散々反発を受けても「小学館の将来はウェブと紙の両立しかねぇ、うっせー!」という立場で散々小学館の社員とはケンカしました(当然、オレのことを支持してくれた小学館No.3の役員の後ろ盾がありましたが)。
結果、NEWSポストセブンを含め、小学館のウェブビジネスは軌道に乗りました。今では同社の皆が私のあの時の「黒船」を評価してくれています。上阪さんも「黒船」になっていただきたいんです。
【上阪発言要旨】私がチキン野郎であったとみられることは仕方がない。ただ、別に今の時代の潮流に合わせて風見鶏になって反マスクに転向したわけではないことは理解してほしい。2021年12月から書き始めたことと「今回の転向」を貴殿は混同しているのでは?
→はい、上阪さんの思いは分かります。しかし、私が言いたいのは、2020年の夏からオレはこの馬鹿コロナ騒動に対して徹底的に批判をし、とんでもなく批判されたのに、日本の経済を司るメディアの最右翼である日経グループがまったくオレらのことを擁護してくれず、日和見でいた。これだけ影響力があるメディアグループはせめて2020年冬には「コロナ、もうやめね?」の論陣を張ってもらいたかったんですよ。だから2021年末からの上阪さんの原稿(一発出した8月から4ヶ月後ですよね)、そして、2022年春以降の攻勢については「遅いんだよ!」と言いたかっただけです。
【上阪発言要旨】私はあなたを尊敬しているが、ご自身の言動には責任を持っていただきたい
→充分責任を持っています。少なくとも、会社を背負っており、逡巡しながらなかなか本心を言えなかった上阪さんよりオレの方が「言動には責任を持っていただきたいのです」は実践しています。この一言についてはオレはガチでキレました。なんでコロナ騒動で異論を述べたら年収が激減するんだよ!日本のジャーナリズム、クソ過ぎだろ! と思いました。それは日経も同様です。どんだけフリーで自分の名前でやって、散々批判を浴び続けてきて会社の後ろ盾もない人間に対して「責任を持っていただきたい」と言えるのか、と。上阪さん、この発言、相当失礼ですよ。オレが責任を持たず、発言したと思っているのですか? この一言により、オレはあなたに対しての印象がガラリと変わりました。どんだけこちらが覚悟を持って発言し、命の覚悟もしながらコロナと向き合ってきたか。そこを理解せず、上阪さんは匿名IDでツイッターをやり、ある程度コロナがなんとなく社会的イシューとしてヤバくなくなった時にバンバン会社の後ろ盾のもと企画を出す。それでいてオレに「責任を持っていただきたい」。この一言についてはまったく承服しかねます。むしろ、「オレほど責任を持ってこの2年間書いてきたモノカキはおらんやろ! 何をお前は言っておるのだ、この野郎!うんこ食ってろ!」と言いたい次第です。
【最初のメール】
上阪さん
ご返信、ありがとうございます。「このタイミング」についてですが、TVをはじめとしたメディアが4月以降、「マスクはいつ外す?」的な論調になりました。その論調の中、上阪さんの記事が出ました。あのさ、2020年12月にお前、言っとけよ!というのが私の「風見鶏」発言です。上阪さんが2021年8月に一発目を出し、その後12月以降次々と出しましたが、そのタイミングにしても私としては「風見鶏」です。
なぜなら、私は2020年の5月以降ずーーーーーーーーーーっと
コロナ騒動に疑義を呈してきて、一切大手メディアが協力しなかった。
【上阪発言要旨】なぜこのタイミングで「風見鶏」と言ったか?12月であればそこは甘んじる。
上阪さん、オレの気持ち分かります?2021年12月だったらオレは「風見鶏」とは言いません。なんで今回「風見鶏」と言ったかと言えばお前ら、「コロナ騒動は茶番だった! という空気感になって突然長文の2回連載をやって「ワシは分かっていた」とやったんだな、ということです。上阪さんはまったくオレの意図を分かっていない。2021年12月にやった時を「批判は甘んじて受けます」についてはまったくの見当違い。「風向きが変わった」時に突然前後編8000字もの主張をしたことにオレは異議を呈したのです
中川淳一郎