2022年 11月01日 (火) 14:47
「これがわが社の人手不足打破にしてDXの切り札、『安心・安全ロボット』だ」
東アジア総合警備保障の佐藤社長が誇らしげに言う。
なんと今までのロボットと違い機敏に動く。信号や車の判断も簡単。交通誘導にはもちろんの事施設警備にも向いてる。ミリ波レーダー完備で感度も抜群だ。
――対策を徹底し安心・安全な警備の実現に取り組みます
周囲はおお~っとうなった。
ちゃんと喋るではないか。
それだけではない。細かい作業まで出来習字までやってみせた。
『令和』の文字を掲げた。
マスコミ一同は驚いた。
しかもカメラ機能や録画機能を完備。監視カメラが行き届かない場所……とくに夜間のトイレに有効である。
しかし疑問を投げ勝ても都合が悪くなると
――対策を徹底し安心・安全な警備の実現に取り組みます
としか言わなくなった。
臨機応変に対応できなかったのだ。
各地で苦情や返却が相次いだ。
事故が起きた。花火大会で将棋倒し事故が起きたのだ。
これにたいしても
――対策を徹底し安心・安全な警備の実現に取り組みます
としか言わなくなった。
「それみろ、ロボットに警備なんてやっぱできなかったんだ!」
これに対し社長はリコール対応を行い新製品『安心・安全ロボットⅡ』を新たに登場させ、旧型と無償交換した。『安心・安全ロボットⅡ』は聴力機能を拡張。つまり聞く力を追加したのだ。
ロボットにありがちなコミュ障状態をも打破した。
再び記者会見を行い回りを驚かせた。それは人類と円滑なコミュニケーションを行えたロボットであった。
東アジア総合警備保障の株価は連日上がっていった。いろんな意味で投資家からも安心・安全と言われた。
こうして今度こそ警備職はロボットに駆逐されるかに見えた。
しかし安心・安全ロボットⅡは聞く力がありすぎてレコメンド機能搭載のせいで次々頼んでも居ないものまで行うようになった。
社員のマイナンバーを健康保険証に「紐づけ」するようにした
勝手に「安心で安全な」社会の構築のためにと言って行ったのだ。
ポイントが付くからとかってに給与をデジタル払いにすることまで行った。
社会は恐怖となった。
そんな「安心」で「安全」な社会など要るかとなって結局安心・安全ロボットⅡもリコール対応となったのだそうな
=終=
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全然かけない。没案とした。