駿台・浜学園(関西)の
英検2級合格者表記の問題点について
(2021年5月18日)

5月18日に下記内容を掲載した数日後、馬渕教室が指摘した問題点に対して、駿台・浜学園は自社HPを一部訂正しました(訂正理由は掲載されていません)。しかし、合格者の実数については未だに公表されていません。

塾選びを検討されている生徒・保護者の方々が重視されていることのひとつに、「塾の合格実績」があります。合格実績においては、生徒・保護者の方々に正確にそれぞれの塾を知っていただくために、合格者の実数を公表することが学習塾業界の一般となっています。
駿台・浜学園は、再三の指摘にも関わらず、いまだ合格者の実数を出していません。今年もまた反省せずに、具体的な数字を出すことなく率だけを出し続けています。
今年にいたっては英検合格者についても、実数を出さずに率だけを記載しています。また誤解を誘引するような表記もあいかわらず続けています。
英検は、大阪府立公立高校入試において、取得した級に応じて点数が保証される制度になっています。したがって、合格実績に準じて、生徒・保護者の方々に誤解を抱かせないような表記が求められます。

ここにおいて馬渕教室が、やむを得ず自社のHPにこのような問題提起をさせていただくのは、生徒・保護者の方々に正しく、誤解の無いように情報を伝えるという、学習塾業界に携わるものとして当然の責務を広く浸透させるべきという思いからです。
馬渕教室の合格実績についての考え方

◆ 駿台・浜学園は、英検2級合格者の表記について、3種の矛盾する表現を用いている。

Ⓐ.「英検2級 中3生の72%が取得 *2021年卒業の中3校内生実績」
(駿台・浜学園HP トップページバナー)

Ⓑ.「英検2級 中3生公立受験者の72%が取得 *2021年卒業の中3校内生実績」
(駿台・浜学園HP トップページバナー内)

Ⓒ.「英検2級 中3生公立受験者の72%が取得 (注)2021年2月13日現在」
(駿台・浜学園HP トップページ ローテーション および 折込チラシ)

問題点1

Ⓐでは「中3生の72%が取得」と記載していますが、ⒷⒸでは「中3生公立受験者の72%が取得」となっています。取得率の母数がⒶ「中3生」であるのか、ⒷⒸ「中3生公立受験者」であるのかでは、分母が大きく変わることになりますから、駿台・浜学園の英検2級取得率の意味合いも大きく変わることになります。わざわざ「公立受験者」と記載するということは、「公立受験者ではない生徒」もいるということであり、そうなると、この2つの表記が矛盾することは明らかであるので、Ⓐの記載は、これを見た生徒、保護者に対して実際の取得実績より優良であると誤認させるおそれがあります。駿台・浜学園は実数を明らかにした表記に訂正すべきです。

問題点2

ⒶⒷの表記には「2021年卒業の中3校内生実績」という注が付記されていますが、Ⓒでは「2021年2月13日現在」という注記になっています。
2021年度大阪府公立入試日(一般入学者選抜)は、学力検査が2021年3月10日(水)であり、出願期間が2021年3月3日(水)から3月5日(金)でした。したがって、Ⓒに表記されている「2021年2月13日現在」では出願すらまだされておらず、駿台・浜学園の言う、分母である「一般入学者選抜を受検する人数」も決まっていませんし、分子である「公立受験者のうち英検2級を取得した人数」ももちろん決まっていません。駿台・浜学園は、どのようにして72%という取得率が算出されたのかを明らかにするべきです。

問題点3

これまで馬渕教室が指摘してきた合格実績の問題点と同様、駿台・浜学園が実数を公表せずに、率だけの記載をし続けていることに最大の問題があります。
馬渕教室は、駿台・浜学園に対して、過去の問題点について再三にわたり指摘を行ってきましたが、何の回答もなくいまだに実数を公表していません。
実数記載がないことにより、実際より優良であると誤認される可能性のある表記は是正されるべき、不適切な表現です。
駿台・浜学園は、保護者や生徒に正しい情報を提供し、正しい塾選びをしていただくためにも、実数、根拠を明確にすべきです。

駿台・浜学園(関西)の
「2021年度受験結果」表示の問題点について
(2021年4月16日)

昨年(2020年)4月以降、馬渕教室は駿台・浜学園(関西)に対し再三にわたって合格実績表示の問題点について指摘をし、表示の是正を求めてきました。これに対して2021年の4月16日時点においても駿台・浜学園からは具体的な返答はありません。

この状況の中で、駿台・浜学園は2021年3月25日(当社確認)から新たに「2021年度受験結果」を自塾のHPに掲載しています。そこにおいては昨年までとまったく同じく、各高校の合格実数といった具体的な数値は一切公表されず、根拠が不明瞭なままの合格率や伸び率といった数値だけをならべて、実際の合格実績より優良であると誤認させるおそれのある手法が続けられています。

◆ 駿台・浜学園の「2021年度受験結果」の問題点

1.駿台・浜学園の合格実績には、合格実数が一切記載されていない。

「駿台・浜学園の合格実績」には、2018年度の第一期生の卒業から2021年度までの4年間、具体的な合格実数が一切表示されていません。一切の合格実数が公表されていない中で、今回は「開塾以来最高の合格実績」とも記載されています。

合格実数や根拠となる数値を示さずに、合格率や伸び率のみで「開塾以来最高の実績」と表記することは、生徒・保護者の方に正しい合格実績を認識していただけないだけでなく、場合によっては実際の合格実績より著しく優良であると誤認させる場合もあります。こういったことを避けるために、駿台・浜学園は合格実数を公表すべきです。

2.駿台・浜学園の合格実績には、合格率の根拠となる分子・分母の数値が一切記載されていない

今年度においても、駿台・浜学園が記載する「合格率」には、根拠となる分子・分母の数値が一切記載されていません。
例えば
「北野・茨木・豊中高 83.1%が合格」「全受験生の合格率 68.3%」「駿台・浜学園生は約15%も高い!」 とありますが、「全受験生の合格率」については算出方法が記載されているにもかかわらず、駿台・浜学園の「北野・茨木・豊中高 83.1%が合格」の算出方法は記載されておらず、実数すら表示しないのは、場合によっては実際の合格実績より著しく優良であると誤認させる場合もあります。

↓「馬渕教室 北野高校 合格率 記載HP」
https://kouju.mabuchi.co.jp/osaka/results/

3.駿台・浜学園は「中3公立進学者の10人に8人が文理学科に合格」の表題に「進学率」と記載しているが、通常の意味での「進学率」とは異なるものを、自塾の「進学率」と表記するのは不適切である。

いわゆる「進学率」ならば分母となるのは「中3卒業生総数」(公立高校不合格者、私立高校専願合格者なども含む)のはずです。
しかし、駿台・浜学園は、「進学率」を「(文理学科へ進学した生徒数)÷(全公立高校へ進学した生徒数)」という、通常とは異なる算出方法で算出しており、そうなると、駿台・浜学園の「進学率」として、「中3公立進学者の10人に8人が文理学科に合格」と記載されているのは、公立高校合格者における文理学科合格者の単なる割合であり、一般的に「進学率」と呼ばれるものとは異なります。

公立高校不合格者、私立高校専願合格者などを卒業生から削除し、恣意的に分母の値を小さくして算出したものを自塾の「進学率」として記載するのは、実際の合格実績より著しく優良であると誤認させるおそれがあります。

馬渕教室が今年度も駿台・浜学園に対してやむを得ず問題提起をさせていただくのは、合格実績について生徒・保護者の方々に正しく、誤解の無いように情報を伝えるという、学習塾業界に携わるものとして当然の責務を広く浸透させるべきという思いからです。

※昨年の指摘内容と是正の申し出、及び馬渕教室の合格実績についての考え方は以下に記載。

2018年度~2020年度
駿台・浜学園(関西)の
合格実績表示の問題点について
(2020年8月7日)

塾選びを検討されている生徒・保護者の方々が重視されていることのひとつに、「塾の合格実績」があります。合格実績においては、生徒・保護者の方々に正確にそれぞれの塾を知っていただくために、合格者の実数を公表することが学習塾業界の一般となっています。
駿台・浜学園は、2018年度の第1期生の卒業から現在に至るまでの3年間、一貫して合格実績の実数を公表せず、合格率、伸び率等だけしか出していません。そしてその表示の仕方には、生徒・保護者の誤解を招く表現が含まれています。
馬渕教室は駿台・浜学園に対して、これまで再三、表示の是正を求め、且つ消費者庁にも情報提供をし、職権発動を求める「申出書」を提出しています。駿台・浜学園にもその旨を通知しました。
にもかかわらず、駿台・浜学園は合格実績の実数を公表しないという考え方を変えないだけではなく、馬渕教室が指摘した表示を都度、削除・修正しては、誤解を生む可能性がある表示を新たに掲載するということを繰り返しています。
直近では、駿台・浜学園は、事実と異なる内容をYouTube動画に掲載していたところ、2020年8月6日に削除するに至りましたが、ただ削除すればよいというものではなく、少なくとも、事実と異なる内容であったことを説明し、生徒・保護者の理解を得ることが必要であると考えますが、駿台・浜学園は現時点で説明をおこなっておりません。
ここにおいて馬渕教室が、やむを得ず自社のHPにこのような問題提起をさせていただくのは、生徒・保護者の方々に正しく、誤解の無いように情報を伝えるという、学習塾業界に携わるものとして当然の責務を広く浸透させるべきという思いからです。

◆ 消費者に誤解を招いたと考えられる、これまでの駿台・浜学園の表示の例

2020年3月、駿台・浜学園は自社HPのトップページに「2020年合格実績 中3の71.8%が文理学科合格」と掲載。

一般的に考えれば合格率算出の分母は駿台・浜学園の全中3生が対象となりますが、同時期の折込チラシでは「中3公立進学者の71.8%が北野・茨木・豊中等文理学科へ合格」となっています。この2つの表記が相矛盾することは明らかです。トップページの表記は、「駿台・浜学園の全中3生の71.8%」と読めるため、生徒・保護者の方々に誤解を誘発するものになっていました。
(馬渕教室からの指摘以降、消費者に何の説明もないまま記載を削除)

同じく2020年3月、駿台・浜学園の送迎バスの車体側面に「3人に2人が北野・茨木・豊中高校等文理学科へ進学する受験塾」と広告を掲示。

「3人に2人」とは何の3人に2人なのか、対象者が不明です。これも一般の読者の普通の読み方では、駿台・浜学園の「全生徒の3人に2人」、もしくは「全中3生の3人に2人」といった誤った認識を誘発するような表記になっています。
(馬渕教室からの指摘以降、消費者に何の説明もないまま記載を修正)

同じく2020年3月、チラシに「他塾を圧倒する駿台・浜学園の合格力!」として、文理学科合格率 北野・茨木・大手前高校 駿台・浜学園生80%、他塾生71%と掲載

この広告には、合格率の根拠となる実数が示されていません。根拠が不明のなかで他塾生の合格率と比較し、かつ「圧倒する」という表記をつけるのは、生徒・保護者の方々に対して、実際の合格実績より優良であると誤認される場合もあります。合格実績の表示としては不適切です。
また、公立高校受験者には塾に通わずに合格される生徒もいらっしゃいます。そういった生徒の方も含めて「他塾生」と特定するのは明らかに間違いです。
(馬渕教室からの指摘以降、消費者に何の説明もないまま記載を修正)

馬渕教室では、2020年4月2日付けで、駿台・浜学園に対して1回目の通知文を送り、合格実数を表示することと、上記それぞれの表示について、正しいのであれば根拠を明確にすること、正しくないのであれば削除するように求める通知をいたしました。結果、駿台・浜学園は、それぞれについてHP上での削除・修正、バス車体広告の修正は行われましたが、削除・修正についての経緯説明などは一切なく、また、合格率の根拠となる実数表示は未だになされないまま、不明瞭な状態が続いています。

【1回目の通知のあとに発見された問題点】

2020年4月2日の馬渕教室からの書面通知の後、駿台・浜学園は自社HPの「オンライン日曜文理入試特訓」の表示ページに「文理学科合格率No.1」と掲載

文理学科合格率とありますが、これが文理学科10校合計での数値を示すのか、特定の高校での数値を示すのかを表示せず、何よりも自社の合格率すら表示せず、他社の合格率も一切表示していません。よって、何のNo.1なのか、本当にNo.1なのかは誰にもわからない表示になっています。
これは正当な比較をしていないに等しいものであると考えられます。

馬渕教室では、上記をこれまで以上に生徒・保護者の方々に誤解を招く表現と捉え、2020年5月1日付けで、駿台・浜学園に対して2回目の通知文を送り、「文理学科合格率No.1」の表示が事実と異なるのであれば削除し、このような表示に至った経緯を回答し、生徒・保護者の方々に対してもホームページ上で説明すること、事実であるとすれば合格者実数等の根拠を明示するように求めました。結果、駿台・浜学園は、HPから「文理学科合格率No.1」の掲載は削除されましたが、この件についても駿台・浜学園からの経緯説明の回答はいまだ一切ありません

また、駿台・浜学園が、馬渕教室からの通知を受け取った後も合格実績の実数を明らかにせず、生徒・保護者の方々の誤解を誘発するような実績表示を続けていることについて、やむなく消費者庁にも情報提供をし、職権発動を求める「申出書」を提出しています。駿台・浜学園にもその旨を通知しました。

【2回目の通知の後、さらに新たに掲載された問題広告】

2020年7月、インターネットweb広告で「文理学科合格率71.8%」と掲載

2回にわたる馬渕教室からの指摘、消費者庁への情報提供の後も、駿台・浜学園は生徒・保護者の方々に誤解を誘発する表示を続けています。夏期講習生募集のweb広告において、「文理学科合格率71.8%」と掲載しましたが、一般的に考えれば合格率算出の分母は駿台・浜学園の受験生となるはずですが、駿台・浜学園は、「中3公立進学者の71.8%が北野・茨木・豊中等文理学科へ合格」とも掲載していることから、やはり上記の「2020年合格実績 中3の71.8%が文理学科合格」という表示と同様に、生徒・保護者の方々に誤解を誘発するものになっていました。

2020年7月、駿台・浜学園の授業動画の中で「中3公立受験者の71.8%が北野・茨木・豊中等 文理学科へ合格!」と掲載

公開されていたYouTube授業動画の中に「公立受験者の71.8%が文理学科に合格」と表示してあるものがあり、事実と異なる内容となっていました(*なお、2020年7月29日迄は駿台・浜学園のHPにリンクが貼られていたものがありますが、その後HPからは削除され、YouTubeのサイト上で2020年8月6日まで確認できる状態となっておりました。)
https://youtu.be/EAxLf-uWVGQ https://youtu.be/zemxjUmey50 https://youtu.be/Dkp-5Pkpblw https://youtu.be/5nkDGgZd0Ng
すなわち、駿台・浜学園がチラシ等で打ち出しているのは「中3公立進学者の71.8%が北野・茨木・豊中等文理学科へ合格」です。上記の「公立受験者の71.8%が北野・茨木・豊中等文理学科へ合格」という表現は母数が異なるのに率が同一になっており、これは公立受験者と公立進学者が同数でなければ成立しない表現です。しかし、駿台・浜学園の過去のHP等の合格実績の表示より、公立受験者と公立進学者が同数ではないことは確認しておりますので、「公立受験者の71.8%が文理学科に合格」は事実と異なることが分かります。

二度にわたる馬渕教室からの通知に一切回答せず、指摘されるたびに訂正、削除を繰り返し、それ以降も誤解を招く表示を続け、訂正、削除をしてもその理由を説明しない、そして、合格実績の実数を公表しない駿台・浜学園の姿勢は、生徒、保護者の方々に対して合格実績を正確に公表することで塾の選択をしていただくという学習塾の本来の良識を逸脱したものであると言わざるを得ません。

馬渕教室の合格実績についての考え方

私たちは、つねに明確な表示を心がけ、消費者に誤った認識を持たれないように合格実績を掲載しております。

  • 1.かならず「合格者実数」を公表する。
  • 2.「合格者数の伸び」「合格率」を公表する場合にも、かならず合格者数と一緒に記載する。
  • 3.そのほか消費者の誤解を招く表現をしない。

例えば、「公立高校進学者の〇〇%がA高校、B高校に進学」という表現の場合、公立高校を受験して不合格になった生徒は分母に含まれません。
このような表現はその塾の実情を正しく反映していないと考えています。
↓「馬渕教室 北野高校 合格率 記載HP」
https://kouju.mabuchi.co.jp/osaka/results/