都内で開催中の「第35回東京国際映画祭」で10月31日、1988年に初公開された高橋伴明監督の映画『DOORデジタルリマスター版』が上映された。舞台あいさつに登壇した高橋監督と、主演を務めた監督の妻で俳優の高橋惠子が取材に応じた。
オリジナルのスーパー16mmフィルムはしばらく行方不明になっていたそうで、それが奇跡的に見つかり、ネガをスキャンしてデジタル化し、2Kでレストアされたもの。高橋監督は「2回目の誕生日のような気がしました」と、感慨深げ。
物語は、ごく普通の平凡な主婦が、ある出来事をきっかけに、セールスマンに執拗に狙われるサスペンス。主婦を高橋惠子、ストーカーになってしまうセールスマンを堤大二郎が演じている。
公開当時、日本はスプラッターブームで、海外から次々とホラー映画の新作が流入していた。そんな中、「日本でもホラー映画を」と企画された。高橋監督は「ジャパニーズ・ホラーの礎となった、という言い方もされているが、当時は、全然そういう意識はなかった。スプラッターなんて言葉も知らなかったくらい。『四谷怪談』のような怪談もの、いや、怪談とも思ってなくて、普通にありうる話だと思っていた、今ならストーカー映画というのかもしれないけど、そういう意識もなかったです」と、振り返った。30年以上の時を経て、よみがえった同作に、「まだ通用するじゃない。早すぎたのかな。もうちょっとヒットしていたかもしれない」と笑った。
撮影当時32歳だった高橋惠子は、「(リマスター版を観て)最後に泣いてしまったことに驚いています。当時は全体のストーリーよりも自分の演技が気になっていたし、とにかく怖かったんです。今回は、客観的に観ることができたからかもしれないですね。(主婦もセールスマンも)両方とも被害者であり、加害者でもあると感じました」と話した。
「ホラー映画は苦手」という高橋惠子が同作に出演する経緯については「ほかの女優はやってくれなさそうだから、やってくれないか、って言われたんですよ」と暴露。一方、高橋監督は「二人そろって舞台あいさつに立てたことが奇跡。離婚していがみ合っていたら無理でしょう」としみじみ。夫婦円満の秘けつは、「彼の忍耐だと思う」(高橋惠子)と仲睦まじい姿を見せていた。
上映後の舞台あいさつには、同映画を製作したディレクターズ・カンパニーで代表を務めた長谷川和彦氏も登壇。「なんでエロにいかなかったんだ」「もうちょっとサービスしろよ」「惠子はきれい。きれいすぎるのが問題だな」などと長谷川節全開で観客を楽しませていた。
オリジナルのスーパー16mmフィルムはしばらく行方不明になっていたそうで、それが奇跡的に見つかり、ネガをスキャンしてデジタル化し、2Kでレストアされたもの。高橋監督は「2回目の誕生日のような気がしました」と、感慨深げ。
物語は、ごく普通の平凡な主婦が、ある出来事をきっかけに、セールスマンに執拗に狙われるサスペンス。主婦を高橋惠子、ストーカーになってしまうセールスマンを堤大二郎が演じている。
公開当時、日本はスプラッターブームで、海外から次々とホラー映画の新作が流入していた。そんな中、「日本でもホラー映画を」と企画された。高橋監督は「ジャパニーズ・ホラーの礎となった、という言い方もされているが、当時は、全然そういう意識はなかった。スプラッターなんて言葉も知らなかったくらい。『四谷怪談』のような怪談もの、いや、怪談とも思ってなくて、普通にありうる話だと思っていた、今ならストーカー映画というのかもしれないけど、そういう意識もなかったです」と、振り返った。30年以上の時を経て、よみがえった同作に、「まだ通用するじゃない。早すぎたのかな。もうちょっとヒットしていたかもしれない」と笑った。
撮影当時32歳だった高橋惠子は、「(リマスター版を観て)最後に泣いてしまったことに驚いています。当時は全体のストーリーよりも自分の演技が気になっていたし、とにかく怖かったんです。今回は、客観的に観ることができたからかもしれないですね。(主婦もセールスマンも)両方とも被害者であり、加害者でもあると感じました」と話した。
「ホラー映画は苦手」という高橋惠子が同作に出演する経緯については「ほかの女優はやってくれなさそうだから、やってくれないか、って言われたんですよ」と暴露。一方、高橋監督は「二人そろって舞台あいさつに立てたことが奇跡。離婚していがみ合っていたら無理でしょう」としみじみ。夫婦円満の秘けつは、「彼の忍耐だと思う」(高橋惠子)と仲睦まじい姿を見せていた。
上映後の舞台あいさつには、同映画を製作したディレクターズ・カンパニーで代表を務めた長谷川和彦氏も登壇。「なんでエロにいかなかったんだ」「もうちょっとサービスしろよ」「惠子はきれい。きれいすぎるのが問題だな」などと長谷川節全開で観客を楽しませていた。
2022/10/31