2022.10.31
# 本 # エンタメ

『仮面ライダー』『ウルトラマン』…特撮スチルカメラマン「大島康嗣」、現場がザワついた「仰天エピソード」

テレビマガジン 編集部 プロフィール

特撮番組190作品の現場でシャッターを押し続けた男

特撮のはじまり『ウルトラQ』『仮面ライダー』から、撮影現場を取材し、令和の仮面ライダー『仮面ライダーゼロワン』まで撮影をし続けた伝説の講談社カメラマン・大島康嗣氏。特撮のはじまり『ウルトラQ』『仮面ライダー』から、撮影現場を取材し、令和の仮面ライダー『仮面ライダーゼロワン』まで撮影をし続けた伝説の講談社カメラマン・大島康嗣氏。

大島康嗣。

『丸出だめ夫』(1966年)から『仮面ライダーゼロワン』(2019年)までの55年にわたって、特撮テレビ・映画の現場でシャッターを押してきた、講談社専属のスチルカメラマンです。

さらに大伴昌司構成による伝説の『週刊少年マガジン』グラビア記事で、大阪万国博の建造風景を地ならしから解体まで撮影したり、羽田の東京国際空港の隅々までを撮影するなど、度々タッグを組んだことでも知られています。

 

『テレビマガジン』が創刊されたのが、『仮面ライダー』(1971年4月放送開始)も大人気の1971年末。

大島が『週刊少年マガジン』などのグラビア用に『ウルトラマン』『悪魔くん』『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』『ウルトラセブン』『怪獣総進撃』『宇宙猿人ゴリ(スペクトルマン)』などのスチルを経験してキャリアを積み、年齢的にも29歳という脂の乗り始めた時期にあたります。

『仮面ライダー』以降、大島は30作以上の仮面ライダーシリーズを現場で撮影する。『HERO 大島康嗣の仕事』より Ⓒ石森プロ・東映『仮面ライダー』以降、大島は30作以上の仮面ライダーシリーズを現場で撮影する。『HERO 大島康嗣の仕事』より Ⓒ石森プロ・東映

主な活躍の場を『テレビマガジン』に移した大島は、大人気となった『仮面ライダー』シリーズでいよいよ本領を発揮するようになります。

撮影スタッフから「同じ釜の飯を食った仲間」とまでいわれるコミュニケーション力。被写体に対して最良の位置に陣取る洞察力。そして他のカメラマンが誰もおさえられない、最高の状態の爆煙のタイミングでシャッターを押す決定力。

これらがそろったときはじめて、大島の撮る写真は奇跡の1枚となったのです。

関連記事