本記事は2020年11月に鹿児島に旅行した際にレポートしたものに、2021年4月に再度訪れた内容をふまえて再編集しています

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先日、鹿児島にゴールデンカムイ聖地巡りに行ってきました!

鹿児島の聖地と言えば、樺太編の途中で描かれた鯉登少尉の14歳の頃の過去回ですね。
鹿児島-1の記事で実際に作中に出てきたリアル聖地レポをお届けしましたが、今回は

鹿児島-1→リアル聖地レポ
鹿児島-2→妄想レポ(鯉登さんが暮らしていた頃の鹿児島に想いを馳せるの巻)&食レポ

の2本立ての2番、妄想&食レポをお伝えして参りたいと思います。

巡礼の役に立つことも、立たないことも、日々の妄想の役に立つことも、立たないことも、ごちゃまぜで書いていきますのでw軽い気持ちでお付き合いいただけたら有難いです!

↓合わせてコチラも


↓半年後に仙厳園コラボで再訪した際の追加記事




■妄想レポート
↓に行くほどどうでもよさ度が上がっていきますw


◆尚古集成館IMG_6151

市街地から少し離れた磯地区という山と海に囲まれた地域に「仙厳園」と「尚古集成館」があります(移動は1で出てきたカゴシマシティビューを利用するのが便利)。近くにあるだけで別の目的を持った場所なんですけど、仙厳園は島津家の別邸だった立派な御殿や日本庭園を見ることが出来、また天気が良ければお庭越しの桜島が見どころです。

今回妄想レポートとしてお伝えしたいのは尚古集成館の方で、コチラは博物館で島津家の歴史、特に幕末に島津斉彬公が礎を作った「集成館事業」という明治時代の日本の工業化の走りを伝える展示が見られます。

で、ここからが本題なのですが、明治期の薩摩の偉人さん達は当時北海道に渡り、薩摩で培った技術やノウハウを生かし、北海道開拓に大変貢献されたという紹介コーナーが作られているんです!あ、なんかすごくゴールデンカムイの息吹を感じる…!その中には例の西郷従道さんもいらっしゃって、薩摩と北海道って当時の感覚だとめちゃくちゃ遠いハズだけど、こんな繋がりがあったんだなぁ~って、めちゃくちゃ鯉登さんのルーツやん…!って思います正直時間が全然なくて仙厳園も展示もダッシュで見てたんですけど、この一角だけは真剣に見ましたw

※上記の展示があった尚古集成館本館は、耐震・リニューアル工事のため2022/5/9~2024/10月末まで休館しています。別館は開館とのことなので、展示内容は異なるかと思いますが、そちらにお立ち寄りいただくのもよろしいかと思います。

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また仙厳園・尚古集成館から徒歩5分くらいのところに、旧鹿児島紡績所技師館(異人館)という紡績工場の技術指導で来日していた外国人技師さん宿泊のために建てられた建物もあって、日本で最も初期の洋風建築が見られます…!建物内は異人館にまつわる展示などがあります。(個人利用の範囲で撮影可とのことでした)

磯地区に行かれる方は是非コチラで、幕末~明治の息吹を感じてください…!

…という内容で当初ご紹介していたのですが、2021年4-5月にゴールデンカムイと仙厳園コラボ(一部企画では異人館含む)が開催されましたね!鯉登少尉の地元ということで、ウェルカムコメントでは杉元とアシリパさんと一緒に、鯉登少尉も出演されてました~妄想ならぬ、完全聖地決定ですね!



◆示現流兵法所資料館
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「じげんりゅう」と言えば鯉登さんですが、鯉登さんは「自顕流」でコチラは「示現流」なのです。正直、特に区別なく「じげんりゅう…鯉登さん!ペカー」みたいなノリで行ってしまったのですが、ザックリ言うと、天真正自顕流の強い人に会った東郷重位さんが感銘を受けて天真正自顕流に弟子入りし、その流れを汲んだ示現流という流派を開いた、という感じ。

自顕流と示現流の違い
2021年4~5月の仙厳園コラボの際に再び鹿児島に行きまして、この「示現流」と「自顕流」の違いを表記は多少異なりますが説明してくれているのを維新ふるさと館で見つけました!維新ふるさと館の展示より、写真にて引用させていただきますね↓

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つまり鯉登さんは恐らく島津家に仕える下級武士の家柄の系譜だということなのではないでしょうか。下級武士と言っても、件の西郷さんなども下級武士の出身だそうですし、明治期には特に能力を生かして出世出来る社会になってきていたのかなと思います。

コチラも撮影不可だったので外観写真しかないのですけど、示現流の歴史や内容についての展示、師範さん達がフランスで示現流を披露した際の映像、道場での稽古風景(常時見られるかは分かりません)を見せていただきました。鯉登少尉の独特な構えや切り込み方、猿叫を発するところなどは、ほぼほぼ示現流のものと同じだと思うので、参考になるかと思います!

木の棒1本あれば戦えるみたいな実践剣術なので、特別稽古着とかもないし(普段着ているもので戦えないと意味がない的な)、木刀を持ったら相手や客に礼をしないで打ち合いを始めるとか、使っている木刀はただでさえ固い木を更に何年も乾燥させて目を詰まらせてより固くしているとか。今でこそ対人の型稽古の時は細めの木刀を使って寸止めするのでケガはしないそうですが、昔は打たれたところの細胞が死んで皮膚や肉が壊死して…というようなレベルだったそう。鯉登少年(14)の一振りを素手で止めた鶴見さん…多分、めちゃくちゃ痛かったと思います


示現流では刀の技術もさることながら、心身を鍛えることに重点が置かれているみたいなんですね。鯉登さんは若干あほのこですけど、心根が真っ直ぐで、家族想いだったり部下想いだったりするのは、こうやって心が鍛えられていたからなのかなって思います。(まぁ若干バルチョーナクなワガママさとかも出てますが…wでもいわゆる「ボンボン」特有の逃げ腰さとか無責任さとかはないので、さすが軍人さんの息子というのもありますけど、やはり小さい頃からの鍛錬のお陰もあると思いました)



↓ここからは読まなくてもいいくらいのネタですが…w
◆ドン広場
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ドン広場、城山展望台(1枚目)の近くの広場で西南戦争で薩軍の本陣が置かれた場所です。何が言いたいかを語る前にまず写真の案内板(2枚目)をご一読いただきたいのですが、つまり!明治30年から始まった正午の「ドン!」の空砲を、鯉登さんも聞いていたんだねってことです!

日清戦争(明治27-28年)の松島沈没(同27年)の時に8歳だった鯉登少年は、誕生日が不明ですけど(ファンブックで明かされたりするのかなぁ…ドキドキ)明治19年生まれと仮定して、同33年14歳で鶴見さんに出会った後に引っ越ししたとしても、同30年~33年の間は、お昼にこの空砲を聞いて育ったわけです…!函館に引っ越して、お昼に「ドン!」が鳴らないことを淋しく思ったりしたかもしれないのですよ…!

…まぁ、それだけなんですけど。

【追記】
ファンブック、出ましたね!明治19年生まれなので、↑の仮定で確定です!推しの年齢まで解ってしまうファンブック…恐ろしい子…!




◆桜島ビジターセンターIMG_6345
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桜島ビジターセンターは桜島フェリーで桜島に渡って最初に訪れるとより桜島を楽しめる展示室やおみやげ屋さんがあります。

日々噴火している桜島ですが(わたしが行った日も、市街に戻った後ですが、今年ちょうど200回目の小規模噴火があって火山灰が降ったそうです)、地形が変わるほどの大きな噴火というと、最近(?)では江戸時代安永の噴火、大正の噴火、昭和の噴火となるわけです。鯉登さんが暮らしていた明治時代には大規模な噴火はなかったのか…じゃないんです!鯉登少年が見て、育った桜島は、この安永の噴火の後及び大正の噴火の前だと 確 定 し て い る ということなんです!

聖地は如何様にも楽しめますね



◆鯉…
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鯉登さんのお名前の中で一際輝きを放っている

鯉登さんの出発点である鹿児島で「鯉」が見られるってなんかちょっと嬉しいですよね(それだけです)
場所は照国神社の前の道です。結構大きい池?なので、照国神社に向かって、右側の歩道を歩いていれば見つかりますよ。




◆加納知事IMG_6568
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知り合いでも、作中に出てきたわけでもないのですが、気になって見てみた石碑が、歴代鹿児島県知事の中でも特に功績を残された加納知事さんを讃えるものだったんですね。歩いててたまたま見つけたので場所は覚えてないのですけど。

明治27年1月鹿児島県知事就任…?
明治33年9月に知事を辞めて鹿児島を去る…?
鯉登さんが鹿児島で暮らした時代の知事さん…!この人の治世の元、鯉登さんが日々を健やかに暮らせていたのだと思うと他人事ではない…ようなそうでもないような…w



こんな感じで、散策していると至る所に明治時代の建築や史跡が残っていたりして、この建物を鯉登さんも見ていたのかなとか、この景色を見ていたのかなとか、ストーカーのように楽しむことができます鹿児島、素晴らしい聖地です!





■食レポート

常々九州は美味しいものが多い!と思っていたのですが、鹿児島は凄いですよね。牛も豚も鶏も名産な地域ってなかなかないですし、更に海産物もってもう無敵やん…!

とゆーことで、食レポは一気に行きます!ちょうど自分でお箸持ったかわいい鯉登さんが発売になったので、一緒に連れて行きました(この子小さいから荷物にならなくて助かります、無くなっても気付かなそうだけど)

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前述の仙巌園で食べた磯地区名物「両棒餅(ぢゃんぼもち)」
串が2本で刀が2本刺してあるのに見立ててあるそう。しょうゆ(みたらし)と味噌、予想以上に美味しい…!ほんとのお餅を焼いた香ばしさと優しい甘さのたれにほっこりして、少なめにしたことを後悔しました。


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一番おススメのかごんまグルメ「こむらさき」さんのラーメン!
上品なとんこつスープに茹でたキャベツがいっぱい乗って、しっかり混ぜて食べると、ちょっと変わった食感のストレート麺とキャベツが混然一体となって、コクがありながらもさっぱりしてめちゃくちゃ美味しいんです…!よ…!鹿児島ラーメンの特徴がこのキャペツのトッピングみたいなのですが、他のお店はいわゆる九州の豚骨ラーメンって感じなのですが、ココはちょっと不思議な…今までに食べたことのない美味しさで、めちゃくちゃにオススメです!!麺と上の具をよく混ぜて一体化してから食べてください(そのまま食べるのと印象全然変わるんで)
鹿児島イチの繁華街天文館に本店、鹿児島中央駅の駅ビルアミュプラザB1Fに支店があるので、どちらも立ち寄りやすいです



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鹿児島名物黒豚の角煮!
お肉が柔らかいんだけど噛みごたえのあるぎっしり感で美味しかった!




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鶏のタタキの卵黄乗せ
いわゆる鳥刺しです。鶏肉のお刺身(もちろん生)…前に何度か鹿児島の知り合いにいただいて食べたことがあるのですが、最初はびっくりしたけど美味しいので今は全然食べれちゃいますw




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和牛の溶岩焼き
牛はいわゆる黒牛ではなかったのかもだけど、溶岩がね!身近だからね!こうゆう所に活用されるんですね(桜島の溶岩っぷりはパナいです)




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キビナゴのお刺身
海産も外せません!錦江湾…で獲れたのかな?キビナゴは酢味噌でいただきます。



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桜島フェリー名物のおうどん
フェリーに乗ってるのは15分程度なので、そんなに焦っておうどん食べるの??って思ってたけど、10分前くらいから入船出来るので、早めに乗れば十分食べられます。行きはスカイデッキで景色を楽しみ、帰りはおうどんをいただきました。



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鶏の炭火焼
刺しもいいけど焼いた鶏も身がしまってプリプリして美味しいです!柚子胡椒と辛い柚子胡椒を付けて出してくれたんですけど、柚子胡椒うんまぁ…!柚子胡椒もこっちの方の名物なのかな?



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メヒカリの天ぷら
ホクホクで大変美味…!味変で前述の柚子胡椒や甘いお醤油を付けて食べたのですが、お醤油との相性やば…!やっぱり土地のものは土地のものを美味しく食べるためにあるんだなぁと実感しました。



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西郷梅酒サワー
西郷さんと何の繋がりがあったのかは正直分かりませんw



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南国白くまモナカ
ちゃんとした白くまは食べれなかったんだけど(全国のコンビニで売ってるのとは違うのですかね?)コンビニで見かけてコレはレアなハズ!と思って買いました。




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鯉登さんの兄さあ 桜島大根の漬物
名産だと言う割にこのタイプの漬物以外全く見つけないので(ごはん屋さんとかで)、お土産で買ったけどピンクいの選んじゃったから兄さあの白い肌関係なくなった…し、実家にもらわれていっちゃったw結局兄さあ食べれていません…



鹿児島ならではの食ってゆーとこんな感じです!


あと軽率に温泉に入れるので、散策して疲れたり、汗かいたりしても、気軽にスッキリ出来ます


11月初旬なのに、めちゃくちゃ暑いんですよ!3日間ほぼ雨か曇りで、日光も差さないのに、ほんと上着要らないくらいの気温で、毎日汗だく(感じ方は普段お住まいの地域によるとは思うのですが)。多分だけど、地熱が熱いんじゃないかなって。他の地域は日光が当たると暑くて陰ると寒いけど、あそこはなんせ活火山のふもとですから、地熱が熱くて雲で放熱されないから、天気が悪いと余計あったまるのでは?と予想。

鯉登少年(14)がシャツ1枚に半ズボンで過ごしてるから、作中で9月くらいのイメージだったんですけど、11月くらいまでは全然あり得る気がします。そして鶴見さんがジャケットを手に持って腕まくりしてるってことは、雪国育ちの鶴見さんは自分の感覚でジャケットを羽織って来た(そのくらいの季節だった)けど、思いの外鹿児島が暑くて閉口していた…んじゃないかな??春側の季節かもしれないんで、夏は除いても、かなり広範囲に渡る…となると、時期の特定は難しそうだな〜とか。

などと思っていたのですが、2021年4月に再訪して気付きました。まずは↓の写真をご覧ください。

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「鹿児島は何が美味しいんだい?」のコマのアングル
↑2020年11月8日/↓2021年4月17日
ちょっとズーム具合が違うんですけど、それにしても生い茂ってる!初夏の植物の生命力よ!

作中では植木の具合は調整されているかもしれませんが、桜島が見えなかったらこのアングルは使わなかったと思うので、やはり草木の生い茂る春~初夏よりは、10~11月頃の鶴見さんが「ちょっと寒いかも?」と思ってジャケットを持ってはきたものの鹿児島は暑くて使う必要がなかった秋口のエピソードだったのでは?と推測致しました。


以上、ゴールデンカムイ鹿児島聖地レポートでした!

ゴールデンカムイ聖地に関わることだけでもこれだけ楽しめて、更にわたしは幕末とか西南戦争とか桜島のお散歩とかも楽しめているので、2泊3日で本当に有意義な時間でした!

本当は内1日は知覧に行って特攻平和会館他にお伺いしたかったのですけど、予定を詰め過ぎていて市内を回り切れない感じだったので、次回必ずと心に誓って予定を変更しました。あと天気の良い桜島も結局見れなかったし

交通面で観光客に便利だったり、街の至る所に史跡や銅像や案内板があったり、とても親切な街作りになっていますし、お人柄も皆さん温かくて、また必ず行きたいと思える場所でした!


鯉登さんを育んでくれた大地、鹿児島にありがとうございました!!


そしてこんな余談だらけの聖地レポに長々お付き合いくださった皆さま、ありがとうございました