遺品整理時に捨ててはいけないものとは?
2022.10.28
遺品整理を進めていく中で、「捨てていいものと捨ててはいけないものの基準がわからない」という人も多いのではないでしょうか。
捨ててはいけない遺品とは、大きく分けて「公的に捨ててはいけないもの」と「私的に捨ててはいけないもの」になります。公的なものは決して捨ててはいけませんが、私的なものであれば遺族・親族の判断で捨てるかどうかを決めることが可能です。
そこで本記事では、遺品整理で捨ててはいけないものの一例を種類別で詳しくご紹介していきます。大切な遺品を勝手に捨てられないようにするための対処法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
遺品整理で捨ててはいけないものとは?
遺品整理において、下記に当てはまるものは捨ててはいけません。事前にチェックしておき、遺品整理後に遺族間でトラブルにならないよう注意しましょう。
- 金銭に関するもの
- 返却しなければならないもの
- 支払いに関するもの
- 相続人が必要としそうなもの
- 買取できそうなもの
- 思い出のあるもの
遺品整理で公的に捨ててはいけないもの
遺品整理で捨ててはいけないものをご紹介します。以下の順番でまとめていくので、遺品整理を始める前にしっかりと理解しておきましょう。
- 遺言書
- 現金
- 通帳
- 印鑑
- 身分証明書・保険などの契約書類
- 本人情報の記載のあるカード類
- 支払通知書
- 鍵
- 故人宛に届いた手紙
- デジタル遺品
- レンタル品
- 相続人が欲しがりそうなもの
- 美術品や貴金属
- 写真や賞状・記念品
遺言書
遺品整理を始める際、決して捨ててはいけないものが『遺言書』です。遺言書は相続だけでなく、故人が残してほしいと思っているものにも書かれている場合があります。
例えば、遺言書に「この品は残しておいてほしい」と書かれていた場合、指定のあった品物は捨てられません。書式内容に問題がなければ、遺言書は法的拘束力を持ちます。
あやまって捨ててしまうと親族間でトラブルが起きる可能性もあるので、見つけたら大切に保管しておきましょう。
現金
現金が見つかった際には、必ずひとまとめにしましょう。家の中にある現金は遺産として扱われ、1円単位で相続税の課税対象になるので捨ててはいけません。
通帳
銀行口座は、名義人が亡くなったタイミングで凍結されます。
さらに、金融機関によって異なりはするものの、現金を引き出すためには以下の準備も必要となります。
- 金融機関が用意している預金名義書換依頼書・相続届
- 戸籍謄本(相続人全員)
- 印鑑証明書(相続人全員)
- 被相続人の生まれから死亡するまでの戸籍謄本
- 遺産分割協議書、または相続人全員の同意書
- 手続きをする人の実印
印鑑(届出印)
各種届出書類に使用している印鑑も捨ててはいけません。サービスの解約など、故人の印鑑が必要となる場面も多いため、細心の注意を払って遺品整理をする必要があります。以下、捨ててはいけない印鑑の種類です
- 実印
- 銀行員
- 認印
- 訂正印
身分証明書
身分証明書や契約書類関連は、契約を解除する際に必要となるので捨ててはいけません。故人が生前契約していたサービスや商品を解除したい場合、故人の身分証が必要になります。
解除すべきサービスや商品例をまとめると、以下の通りです。
- 賃貸
- 年金
- 公共サービス
- 有価証券
- 不動産関連
- 保険関連
特に、保険関係の契約書類は死亡保険が下りるので、決して捨ててはいけません。遺品整理を進めていくと、さまざまな契約書類が出てくることもあるので、大切に保管するようにしましょう。
本人情報の記載のあるカード類
返却の必要のある本人情報の記載のあるカード類も捨ててはいけません。以下、返却が必要なカードの一覧です。
- 運転免許証
- パスポート
- クレジットカード
- 保険証
有効期限があり、失効後は自動的に権利が失効するため急いで返却する必要はないが、捨てないように注意しましょう。
支払通知書
公共料金やサービスの支払通知書を見つけたら、捨てずに残しておきましょう。一人暮らしの遺品整理をする場合、期限の過ぎた支払い通知書が出てくることもあります。公共料金の支払いを停止する際には、銀行口座やクレジットカードの情報が必要不可欠です。
支払通知書を見れば、現金がどこから引き落とされているのかを確認できます。通知書に書かれているお客様番号を頼りに調べれば、契約状況や引き落とし情報などがわかるので大変便利です。
他にも、故人が残した借金やローンなどを知りたい場合、支払通知書があればスムーズに把握できます。
鍵
鍵は故人が残した遺品を探す際に必要となるので、大切に保管をしておきましょう。自宅以外にも倉庫や机、金庫など鍵にもさまざまな種類があります。
鍵で大事にしまっているものの中には、遺言書や現金、通帳などをしまっている場合もあるため勝手に捨ててはいけません。
ただし、中にはどこで使用するのかわからない鍵が出てくる場合もあります。そのような時は、専門の『鍵屋』などに行ってどこで使われる鍵なのかを聞いて対処しましょう。
故人宛に届いた手紙
故人宛に届いた手紙も重要な情報源となるので、捨てずに置いておきましょう。年賀状や手紙、ハガキなどは訃報の連絡を入れる際にも役立ちます。
特に、年賀状は基本的に関係性が深い人にしか送りません。交友関係をより深く理解できるので、年賀状を見つけたら捨てずに保管しておくことが大切です。
もし住所や名前を見て、故人とお別れできていない人がいるようでしたら、速やかに訃報の連絡を入れましょう。
デジタル遺品
故人に関する重要なデータが残されている可能性のあるデジタル遺品も捨ててはいけません。デジタル遺品とはスマホやパソコンなどのデジタル機器の中にある情報や遺品のことを指します。
ネットバンクのデータや会社の書類データなど、重要なものまで消えてしまうことがあるため、細心の注意を払って遺品整理をするようにしましょう。
レンタル品
故人が何かしらの商品をレンタルしていた場合、亡くなったと同時に返却をしなくてはいけません。勝手に捨ててしまうと賠償金を請求されてしまうので、遺品整理の際には注意しましょう。
代表的なレンタル品をご紹介すると、以下の通りです。
- wifiルーター
- 介護用品
- ウォーターサーバー
- 家具
- 車
ほとんどのレンタル品には、借りた先のロゴマークやシールが貼られています。そのため、遺品を片付ける際には全体をくまなくチェックしていくようにしてみてください。
相続人が欲しがりそうなもの
相続人が欲しいと感じるものであれば、捨てずに置いておくようにしましょう。遺族にとって価値のないものだと思っても、他の相続人にとっては残しておきたい遺品である可能性があります。
許可なく勝手に捨ててしまうと、のちにトラブルが起きる場合もあるので注意が必要です。そのため、相続人から遺品整理の了解を得ていても、捨てる前には必ず確認を取るようにしましょう。
美術品や貴金属
美術品や貴金属など遺品の中に売却できそうなものがあれば、捨てずに残しておきましょう。その他にも遺品として残されたものの中には、以下のように売却できそうなものが含まれるケースもあります。
- 骨董品
- ネックレスや指輪などの貴金属
- 故人が趣味で集めたもの
- お酒
- 着物
- 仏壇
- 家具や家電関連
買取業者に依頼をすれば、直接家に来て査定をしてくれます。遺品整理業者は遺品の買取・回収を受け付けている場合もあるので、よりお得です。
高値で買い取ってくれる場合もあるので、捨てずに残しておきましょう。
写真や賞状・記念品
写真や賞状、記念品などは故人の思い出になります。写真を見て故人を思い返すことも多いので、できる限り捨てずに残しておきましょう。
もし写真の量が多い場合は、データとして保管するのがおすすめです。デジタルデータとして残しておけば、たくさんの写真をひとまとめにできます。
専門の写真屋さんに行けば、写真をすぐにデータ化してくれるので、思い出として残したい場合には活用してみてください。
遺品整理で捨ててはいけないものを守るためには?
遺品整理で捨ててはいけないものを守るためにも、生前に事前準備をしておくことが大切です。
以下を確認して、大切な遺品を守っていきましょう。
- 金銭に関するもの
- エンディングノートを利用する
- 遺品整理業者の利用もおすすめ
遺言書・遺書を確認しておく
遺言書や遺書は、最も捨ててはいけないものです。「相続をどうするか」「残された遺品を捨てていいか」などが書かれている場合もあるので、真っ先に確認しましょう。
遺言書は、大きく分けて以下の3種類に分かれます。
種類 | 特徴 |
自筆証書遺言 | 自分で作成した遺言書。自宅で管理し、開封する際には家庭裁判所での検認が必要。 |
公正証書遺言 | 2人の証人立会いのもと作られる遺言書。公証人役場で保管され、家庭裁判所での検認は不要。 |
秘密証書遺言 | 2人の証人立会いのもと作られる遺言書。証人や公証人に内容は見せず、遺言書の存在のみを知らせるもの。 |
一般的な遺言書は「自筆証書遺言」ですが、人によっては「公正証書遺言」や「秘密証書遺言」を作っている場合もあります。のちのトラブルを減らすためにも、確認をしておきましょう。
もし遺言書が見つかって文章が記されているなら、記述内容に沿って整理を進めればいいので、効率的に片付けできます。
エンディングノートを利用する
エンディングノートは住所や本籍、保険や年金の情報、デジタル遺品のIDなどを記載できるノートです。法的な拘束力はありませんが、故人が生前に利用していたなら確認をしておくことが大切です。
他にも、エンディングノートによっては、残された家族にメッセージを書き記す箇所があります。残してほしい遺品などを書き記すこともできるので、大切な遺品を守ることが可能です。
他にも、遺言書では書ききれない財産分配の理由も書き記せるので、遺品整理時のトラブル軽減にも役立ちます。
遺品整理業者の利用もおすすめ
遺言書やエンディングノートがない場合は、業者に依頼するのがおすすめです。遺品整理業者に依頼すれば、これまでの経験や知識を活かして、保管すべきものと捨てるべきものを判別してくれます。
業者によっては、遺品取り扱いのプロである遺品整理士が在籍しており、具体的なアドバイスを貰うことも可能です。大切な遺品を守るためにも、依頼を検討してみてはいかがでしょうか。
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