お久しぶりです、スパボです。
いやぁラブライブ!スーパースター‼︎2期終わってしまいましたね……
暑い季節から始まって、すっかり肌寒くなってから物語が終わったことで、少し青春が過ぎ去ったような寂しさもあります。
みなさんは2期12話どうでしたか?
僕は泣いて、唖然として、そして笑いました。
個人的に12話が描いてくれた『私を叶える物語』と、『みんなで叶える物語』の関係には、納得がすごくありました。
いえ、納得というより、"感謝"の気持ちが本当に大きいです。
これは僕がずっと悩み続けていた問いでもあって、それを澁谷かのんの『私の物語』の決断を見せてもらったことで、とても晴れやかな気分になりました。
今回は前話に引き続き、ラブライブ!スーパースターが描いた『私を叶える物語』と『みんなで叶える物語』の、どれだけ離れても切り離せない繋がり。
そしてきっと皆さん驚いた最後のシーンについても語らせていただきます。
ぜひ最後までお付き合いください。
①私"だけ"の夢
千砂都 私はかのんちゃんに夢を叶えてほしい。
かのんちゃんにしか叶えられない夢を。
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話より
嵐千砂都だけが分かってる、澁谷かのんが幼い頃から求め続けてきた夢の意味。
そして今目の前にある、夢を叶えられるかもしれないチャンスの価値。
もし前までの僕だったら、スクールアイドルを取ると思ってました。
スクールアイドルよりも、青春というたった一瞬しかない時間の方がずっと大事だと。
でも今なら分かります。どちらも大事なはずなんです。
だって夢を叶えられるチャンスは『今』しかないのですから。
それを分かってるから、千砂都ちゃんはなんとか背中を押す言葉を絞り出します。
千砂都 世界に歌を響かせるんでしょ…!!
今しかない…チャンスなんだよ……
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話より
誰よりも離れたくないと思ってて、出来るだけ隣に立っている時間が続けばいいと思ってるのは、きっと嵐千砂都で。
それでも千砂都ちゃんは『澁谷かのんの夢』のために送り出すことを決心したんです。
自分達がかのんちゃんの夢を奪わないように。
勿論『かのんちゃんの隣に立つ』ことを夢見ていた千砂都ちゃんに、かのんちゃんを送り出させることはとんでもなく過酷なことでしょうけど……
でも『あの時自分達が引き留めてしまったから』なんて思いを、これから千砂都ちゃんが背負って生きていくのは、あまりにも酷な話だと思います。
そして千砂都ちゃんとは違う視点で、同じように引き留めるわけにはいかないと思っている子も。
すみれ 私たちが原因で、この留学の話がなくなるのは嫌。かのんがいくらこの学校に居たいと思ったとしてもね。
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話より
そう思うのは、すみれちゃんにもすみれちゃんだけの夢があったから。
自分の叶えたい夢が、手の届くところまで来ている、その価値が分かるのは同じく1度は『自分には叶えられない』と諦めたものには痛いほど分かるはず。
みんな「かのんの夢の邪魔にはなれない」と思ってる。
けど離れたくはない。
そして、みんなが澁谷かのんのことを想うように、澁谷かのんもみんなのことを大切に想っている。
想っているから離れられない。でもチャンスをきっぱりと手放せない。
子供の頃から切望して、1度は諦めてしまった夢が、今叶えられるかもしれないところにあるから。
僕は先週の感想で『ラブライブ!から貰った夢のために、ラブライブ!離れられますか?』と問いました。
きっとすぐに答えられない人の方が多いと思います。
逆にすぐ答えられたら、本当に凄いですよ。
だって夢と同じくらい、夢をくれた、夢を見させてくれた存在は大切に決まってるじゃないですか。
そんな存在との手を簡単に離せるわけないじゃないですか。
でも離さなきゃいけない時もあるんです。
『みんなで叶える物語』はみんなで叶えるもの。
言ってしまえば、自分がいなくても進んでいく物語です。
けど『私だけの"夢"』へ進む道は、1人分の幅しかありません。
自分しか叶えてくれない、自分じゃなきゃ叶えられない。
夢を見るための『覚悟』が必要なんです。
それは時に誰かの夢を奪い、夢のために大切なものから離れていくような。
そして、きっとマルガレーテちゃんにはそれがあるんですよ。
マルガレーテ 「自分の力だけでウィーンに戻ってみせる」私って口先ばっかり……
あなたに連れられて戻るのは正直嫌だけど、自分の夢のためだから、どんな方法でも条件でも、私は構わない……
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話
1人遠く離れた異国の地で、興味ないステージに立って。
『自分の力だけでウィーンに戻る』そんな決心すらも、『自分の夢』を叶えるために気に入らない手段であっても、思うかたちでなくても、チャンスがあるなら手を伸ばす。
彼女には『夢』のためにどこまでも貪欲になれる覚悟がある。
それでも、マルガレーテちゃんには届かなかった夢が、かのんちゃんには手を伸ばせるところにある。
でもかのんちゃんの手の中には、夢だけじゃない、大切なものが溢れてるんです。
スクールアイドルと出会えたから、再び始まった
『私を叶える物語』があって。
スクールアイドルだったから知ることができた、
『みんなで叶える物語』があったから。
かのん 私にとってLiella!は学校のことが、自分の夢くらい大切な存在なの。
私、結ヶ丘に入学してなければ歌を止めていたと思う。そんな大切な場所と仲間を失ってしまうのが、正直怖いんだ。
ラブライブ!スーパースター2期12話より
幼少期からの夢と同じくらい、『夢』を取り戻させてくれた仲間が、学校が大切で。
手を伸ばすことで、それを零したくはない。
夢を追う中で手に入れてきた、自分を支えてくれたもの、そして"幼い頃からの夢"が逆に澁谷かのんの足を止めてしまっている。
夢も、大切なものをなにも失いたくないから、堪えていた涙がある。
大切なものって荷物になるんでしょうか?
『失うものなんてない』って言える人の方が、夢を追う時強いんでしょうか?
『みんなで叶える物語』は『私を叶える物語』の枷になってしまうのでしょうか?
マルガレーテ それなら留学しても恩返しはできる。
むしろ留学した方が、あなたの学校の力になれるわ。
ラブライブ!スーパースター2期12話より
きっとその答えは、マルガレーテちゃんの言葉の中にあるんです。
②"勇気"をくれる物語
マルガレーテ ウィーン国立音楽学校は世界的に有名なの。
あなたが留学すれば、必ず学校も注目される。
世界中から結ヶ丘に入学を希望する生徒が、集まるかもしれない。
ラブライブ!スーパースター2期12話より
澁谷かのんの存在が、結ヶ丘の力になる。
結ヶ丘のため、みんなのためになれる。
その言葉は、なによりも澁谷かのんの勇気になったと思います。
『みんなで叶える物語』は背負った荷物なんかじゃないって事実。
この物語は、自分の背中を押してくれる力なんです。
今度は『私を叶える』ことで、みんなの夢を後押しできる。
澁谷かのんが世界で歌うことで、自分を支えてくれた人たちへ恩返しができる。
僕としてはこれが『留学を選択』する理由として、最も澁谷かのん"らしい"、いえ澁谷かのんの背中を押すのに、これ以上ない言葉だと思ったんです。
かのんちゃんの価値観は、すごく『他人』に依存してるんです。
彼女の夢、世界中に歌を響かせたいのは『世界中の人を笑顔にしたい』から。
つまり『他人の存在』があることが大前提なんです。
かのんちゃんは他者の存在にすごく敏感です。
他人を気にしすぎるから、人前で歌えなくなってしまって。
歌えないことで人をガッカリさせてしまうから、彼女は自分に失望した。
かのん がっかりするんだよ!いざって時に歌えないと。
周りのみんなもがっかりさせちゃうし、何より自分にがっかりする!そんなのもう嫌なの!
ラブライブ!スーパースター‼︎1期1話
だからこそ他者からの声に敏感になりすぎて、ヘッドホンで自分の耳を塞いでた時期もありました。
かのん これで何も聞こえない。
ラブライブ!スーパースター‼︎1期1話
いつだって澁谷かのんの目には『他人』が映ってました。
でも、他者の存在があったから歌えなくなったように、彼女は他人がいたから歌うことができたんです。
可可ちゃんが、かのんちゃんの歌を求めてくれたから。
みんながいたから、1人じゃないから、かのんちゃんは歌えた。
かのん 歌える。1人じゃないから。
ラブライブ!スーパースター‼︎1期3話
みんなの期待に応えられなかったから、今度こそ笑顔を見たいから、彼女は優勝を目指した。
かのん 私!勝ちたい!勝って、ここにいるみんなを"笑顔"にしたい!
やった!ってみんなで喜びたい!私たちの歌で、Liella!の歌で、結ヶ丘の歌で優勝したい!
いやっ……優勝しよう!!
ラブライブ!スーパースター‼︎1期12話
いつだって澁谷かのんと"みんな"は切り離せず一緒だったんです。
僕はこういうかのんちゃんの一面こそ、『みんなで叶える物語』と『私を叶える物語』が切っても切れない関係である象徴だと感じます。
澁谷かのんだから『みんなから離れられない』恐怖が生まれて。
でも、そんな澁谷かのんだからこそ、『みんなから離れて夢を叶える』勇気も湧いてくるはず。
かのん 私ここに来る前に決めてきた…留学しようと思う。
留学して、結ヶ丘の代表として、この学校がもっと有名になるように、そして自分自身がもっともっと成長できるように挑戦してみる…!
だから…みんなとは……
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話
世界を向けた一歩を踏み出す決意をします。
そんな彼女の決断へ、不満をいうメンバーはいません。
みんな、かのんちゃんときっと同じ気持ちだから。
他の誰でもない私だけの夢へ、Liella!のメンバーは、『みんなで叶える物語』は背中を押します。
澁谷かのんが『みんなで叶える物語』があったから夢を見れたように。
『私を叶える物語』があったから、夢を見れた仲間たちがいる。
かのんちゃんがいたから夢を諦めずに済んだ。
Liella!に憧れて、スクールアイドルを始められた。
かのんちゃんがいたから夢を見ることが出来た仲間。
だから、澁谷かのんが学校の力になりたいと思うように、みんな澁谷かのんの力になりたい。
大切な仲間達は、最後に『私の物語』の背中を押してから、大切な人がいなくなったLiella!を終わらせる決断をします。
かのん でも、ひとつだけお願いがあるの。
Liella!は続けて欲しい。
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話
けれど「みんなで叶える物語」が続くことを、かのんちゃんは望みました。
それは残ったもの達と次に続く人のために。
なにより離れる自分のために。
③Song for me Song for all
かのん 1人でも欠けたらLiella!じゃない。
この9人でLiella!だって気持ちはわかるよ、私だってそう思う。でもやめてほしくない。
私にとってLiella!は青春、この結ヶ丘から私がいなくなることで、Liella!がなくなるのは嫌なんだ…
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話
勿論Liella!に澁谷かのんがいないなんて、考えられないのは彼女達だけじゃない、それを見てる僕らも同じ。
でもきっと『みんなで叶える物語』って澁谷かのんがいなくても、誰かが欠けても続いていけるんです。
むしろ離れた人の想いすら背負って進んでいくような、そんな物語。
『私を叶える物語』が私"だけ"しか叶えられないもの、誰にも託せないものなんです。
でも『みんなで叶える物語』は繋いでいくもの、それは自分じゃない誰かにバトンのように託して、叶えてもらうことが出来る物語。
だから澁谷かのんも託すんです。
自分がいなくなった先も、Liella!が、結ヶ丘でスクールアイドルが続いていくように。
そして自分とLiella!の繋がりのために。
かのん みんなが結ヶ丘で歌っているって思えれば、離れていても勇気がもらえる!Liella!を感じていられる!
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話より
勿論Liella!から距離が離れてしまえば、1人だって感じる日があるでしょう。
けど離れていても、私が側にいられなくなっても、同じ時の中で『みんなで叶える物語』が続いていく限り、勇気が貰える。
夢みる想いがいつか 枯れそうになっても
ほら過ぎた日々が希望そそぐMemories リエラのうた
どこまでも『私を叶える物語』には私しか、夢を叶えてくれるのは私しかいませんから。
けど、孤独な道を行くからといって、決して私と、みんなの繋がりが切れる訳ではない。
共に青春を過ごした人たちとの繋がりが、夢へ向かう背中を押してくれる。
勿論"結ぶ"という行為をした以上、必ず解ける時がきます。
でもその度に結び直せばいいんです。
だってこの学校で、音楽で結ばれた絆だから。
音楽で繋がったのだから、
また音楽で結び直せるんです。
かのんちゃんが離れても、結ヶ丘やLiella!のために歌い続けるように。
かのん 歌で世界を幸せにしたい。世界に歌を響かせられるよう精一杯頑張ります。
それがLiella!の、結ヶ丘の未来にも繋がっていくと思いますから。
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話
離れてもLiella!と繋がっていることを感じられるように、何度でも澁谷かのんとLiella!を結ぶために、歌い続けて欲しい。
それがかのんちゃんがLiella!が続いていくことを願う、もうひとつの理由だと思うんです。
そしてLiella!が歌うということは、Liella!のメンバーとの繋がり"だけ"のことを言うのではありません。
それはLiella!を応援する、結ヶ丘のみんな。
Liella!がステージで最高の歌を歌えるように、Liella!のサポートをしてくれるみんな。
Liella!が歌い続ける限り、そこにはLiella!と結ヶ丘の絆がある。
だから澁谷かのんは、Liella!と結ヶ丘を感じられる。
ラブライブ!決勝のステージには、そんなLiella!らしさが詰まっていました。
リボンが施された、『結ぶ』と冠した結ヶ丘の代表である彼女達に相応しいステージ。
澁谷かのんとの別離を決意するように、彼女との最後のステージを噛み締めるように、髪を下ろした嵐千砂都の姿があって。
澁谷かのんと、Liella!の別離を。
それでも、かのんとLiella!が繋がり続けていることが込められたステージ。
たくさんの人に歌を響かせるために。
みんなのために、そして自分のために。
会場のフラップが、澁谷かのんのメンバーカラーと、Liella!のカラーを行き来して。
そして最後は、かのんのメンバーカラーの上に、Liella!の文字が刻まれます。
ラブライブ!スーパースター‼︎が描く『私を叶える物語』と『みんなで叶える物語』の在り方が、この演出に込められているように感じます。
澁谷かのんがいたから、Liella!が始まって。
かのんがLiella!のために歌うように、Liella!もかのんのために歌った。
スクールアイドルとは、Liella!とはなにか?
それと向き合い続けた、彼女達らしい優勝だったと、僕はそう思います。
④未来の"今"のために
マルガレーテ 見ての通りよ。留学は中止。
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話
えっ…???見ての通り????(どこら辺が…?)
かのん どっ…どうなっちゃうのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
ラブライブ!スーパースター‼︎2期12話
えええええええ!!!!!?????こっちのセリフ!!!!!!!!!!
はい衝撃でしたね。流石にびっくりというか、泣いて泣いて、最後にこれだったので本当に頭ガンガンでホワホワって感じでした。(擬音が多い)
で冷静になってから、なんか笑えてきたんですよね。
なんだろう彼女達の覚悟が、この瞬間に限っては不意になってしまって、それは悲しいけど、かのんちゃんが留学しなくてホッとしてる自分もいて。
そうして色々困惑して笑ってしまいました。
で冷静になってから真っ先に考えたくなるのは、『なぜウィーン側はマルガレーテちゃんを結ヶ丘に送ったのか?』ですよね。
そもそもなぜウィーンは『スクールアイドル』を選んだのか。
だってウィーンでのスクールアイドルの知名度って、
"少し知られた存在"程度なんですよ。
世界的な音楽学校なら、もっと別のステージを、なんならマルガレーテちゃんにとって、より納得のいく実績を上げられる場所に送り出せばいいと思うんです。
そして、正直『歌の技術の高さ』で言えば、マルガレーテちゃんは既に実証済みだと思うんです。
だって『ラブライブ!が低レベル』発言しておいて、それ程"スクールアイドルであること"を大切にしてないのに、サニパを倒して東京大会でも2位の結果を収めてるんですよ。
これって『歌の実力"だけ"でスクールアイドル達を圧倒できてる』証拠なんです。
もちろん『スクールアイドルであること』の欠落こそ、Liella!に負けた理由にもなりますが。
つまり『歌の技術』で言えば既に申し分ないレベルのものだと思うんです。
それでもあちら側が編入を認めないってことは、ウィーン側は『技術的な面』でマルガレーテちゃんを評価しようとしてるってわけではない、と思うんですよね。
ならウィーン側がかのんと共に編入させて、歌を学ばせたかった理由は?
留学を中止して『スクールアイドル』として、澁谷かのんを結ヶ丘に置き、マルガレーテも編入させた理由は?
それは多分『心意気』、歌との向き合い方の問題ではないか?と思うんです。
ここまで語ってきた、みんなと、澁谷かのんの歌の関係。
それがウィーンがマルガレーテに学ばせたいもの、彼女の歌に足りてないものなんじゃないか?そう思います。
まぁこればっかりは3期始まってみないと分からないですし、僕の憶測でしかないのでスーパースターが描いてくれる次の季節を待つしかないですね……
そして、留学中止になったことで「この瞬間に限り決意が不意になった」と言いましたが、でもあの時下した決断が無駄になったかと言われると絶対そうではないんですよ。
留学するかどうか迷ったからこそ、かのんちゃんは、『澁谷かのんが歌うことで結ヶ丘のためになる』と気づけた。
かのんちゃんのこの気づきは、これから先ずっと彼女のことを支えてくれると思うんです。
先程も言った通り、澁谷かのんにとって他人の存在は、枷にも勇気にもなります。
だからこそ『自分が歌うことで大切な人達のプラスになる』、その前向きな考えは、これから先何度も澁谷かのんのことを助けてくれるはずなんです。
それに気づけたことが1番の収穫だったと思います。
だってあと1年ですから。
Liella!始まりの5人が、スクールアイドルでいられるのはあと1年。
もし3期が順当に1年間描くのであれば、きっと来期で僕らはあの子達とお別れする。
それはLiella!のメンバーも、澁谷かのんも同じ。
結ヶ丘から離れ、それぞれの道へ歩いていく。
同じステージに立つことはなくなる。
ラブライブ!スーパースター‼︎の描く物語は、『今』のことを考えながら、未来のことも常に考え続けている物語だと感じます。
結ヶ丘の未来のため。
澁谷かのんの未来のために。
スクールアイドルである今のために。
スクールアイドルでなくなった先にある"今"のために、『今を全力で駆け抜ける』。
『今』というテーマに、新たな向き合い方を示してくれたのが、『私を叶える物語』を背負ったラブライブ!スーパースター‼︎だったと僕は感じます。
そしてそんな作品に、僕は救われました。
実を言うと、今年に入ってから僕はずっとこれについて悩んでいました。
『私を叶える物語』のこと。『みんなで叶える物語』のこと。
みんなで叶える物語が大事だからこそ、そこから貰った『私を叶える物語』を叶えるために、時に人は決断するべきなんじゃないか?って。
でも大切だから、自分に大切なものをくれた存在が大切だから、一緒に夢を追った仲間達がいるから、離れることはとてもつらくて。
でも、ここから離れないことで、自分で自分の夢を殺してしまうことも怖くて。
自分の中で『みんなで叶える物語』が枷になっているような気がして。
だからすごく澁谷かのんの気持ちが分かるんです。
澁谷かのんほど、何かを変えられる力を持ってるわけでも、努力して生きてるわけでもないけど、でもその状況が苦しいってことだけは分かって。
Liella!が彼女を留学へ背中を押したことは、凄く僕にとっても救いでした。
だから嬉しくて泣きました。
『みんなで叶える物語』は背中を押してくれるもので、勇気になるものだって。
力をくれるものだって。
きっと僕にとってもそうなんだって。
まだ答えが出たわけじゃないけど、チャンスが降りてきたわけでもないけど、僕のは誰かのためになる夢ではないけど、確かにかのんちゃんの決断を、スーパースターの物語を見させてもらいました。
だから、もう迷わないで生きていけます。
だからこの物語は僕にとって凄く大切なものだって。
胸張って言えます。
だからこの物語に心からの感謝をしたいです。
本当にありがとう。そしてまた会いましょう。
かのんちゃん達3年生の最後の季節で。