娘娘(読み)ニャンニャン

百科事典マイペディア「娘娘」の解説

娘娘【ニャンニャン】

中国の民間信仰女神。〈娘〉とは〈母〉〈貴婦人〉〈皇后〉などの。天母(泰山)娘娘,聖母(天后)娘娘を筆頭に,職掌に応じて以下のようなものがある。送子娘娘・子孫娘娘(授子),【マー】【マー】娘娘(授乳),眼光娘娘(眼病治療),財福娘娘(施福・長寿)。娘娘廟はその祀所,娘娘会は祭祀で,後者は旧暦3,4月に開かれ,信心,娯楽,商売でにぎわう。なお,航海の守護女媽祖も,同様に母神として崇敬される。
→関連項目大石橋道教

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精選版 日本国語大辞典「娘娘」の解説

むすめ‐むすめ【娘娘】

〘名〙 いかにも娘という感じであること。うぶで、あどけない様子の見えること。
※第三者(1903)〈国木田独歩〉七「まことにしほらしい娘々(ムスメムスメ)した、ラブるのには持て来いといふ女」

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世界大百科事典 第2版「娘娘」の解説

ニヤンニヤン【娘娘 Niáng niang】

かつて中国で行われた民間信仰の女神。娘娘の語は,もともとは母,高貴な婦人,皇后などの意に用いられた。この女神は,天母娘娘(泰山娘娘),聖母娘娘(天后娘娘)を最上位に,その配下にそれぞれの職掌ごとに種々の娘娘があった。子授けや出産をつかさどる送子(生)娘娘・子孫娘娘・催生娘娘,母乳が出るようにしてくれる奶奶娘娘,眼病を治してくれる眼光娘娘,天然痘を治してくれる痘疹娘娘・天花娘娘,幼児の魂を入れ換える偸生娘娘,発財や出世・長寿をつかさどる財福娘娘など多様である。

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普及版 字通「娘娘」の解説

【娘娘】じようじよう(ぢやうぢやう)・にやんにやん

母・婦女の尊称。娘娘は子授けの神。〔燕京歳時記、四月、西頂〕西頂の娘娘壽寺の西九里に在り。四に至るに、初一日よりり、を開くことなること、壽寺と同じ。

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