■「色んな立場の人がヒーローに」

会議室に飾られたブリジットのグッズ

ーーブリジットというキャラクターを通じて、届けたいメッセージは

石渡氏:
ブリジットを使って伝えたいメッセージというよりは、どちらかというと僕自身がキャラクターそれぞれにどういう設定を持たせるのかというときに、全てのキャラクターが僕の持っている感性の一部みたいなものを請け負ってるんですね。担っているというか。

例えば、世界中の人がいきなりベジタリアンになったらもちろんいいことがあるという主張もあるし、もちろん逆の視点の問題、デメリットもあると。そういうのを見たときに、どちらもあり得ることだと思って、どちらの立場も応援していけるものに関しては応援していきたいというスタンスなんです。

そういうところでいろんなトピックを見つけては、そういう背景を持っている人間がいわゆるハッピーエンドというか、王道的な顛末を迎えられるドラマが作りたいというのが根底にあって。だからブリジットを使って強く何かを訴えていくというよりは、様々な立場の人間が様々な幸福を得られるというビジョンみたいなものを抽象的にでも表現していくことができたらいいなと考えています。

ーー制作の中で、多様性のような部分を意識されているんですね

石渡氏:
そういう意識は昔からあります。多様性というのは今時な言葉ですけれども、いろんな立場の人がいろんなヒーローになったり、ヒロインになっていくというものをとにかく作りたいですね。

片野氏:
20年前からそういうテーマでGUILTY GEARシリーズは続いています。