手を添えた習近平氏、にこっと笑う胡錦濤氏 党大会、105歳長老も
北京で16日に始まった第20回中国共産党大会の会場に姿を見せた習近平(シーチンピン)総書記は、笑顔で出席者らに手を振りながら中央の席に向かった。
後ろから、付添人に助けられながら胡錦濤前総書記が入場。全員が着席する際、習氏は気遣うように胡氏の腕に手を添えた。習氏が約1時間45分の政治報告を終えて席に戻ると、胡氏はにこっと笑みを向け、習氏もやわらかい表情で応じた。
5年前の党大会では、約3時間半に及んだ政治報告を終えて自席に戻った習氏に、胡氏が笑顔で腕時計を示して「長かったよ」と伝えたようなしぐさをとり、話題になっていた。
今回の開幕式に、胡氏の前任の江沢民元総書記は出席しなかった。江氏が公の場に姿を見せたのは、2019年の建国70周年式典が最後となっている。
朱鎔基元首相も欠席した。朱氏をめぐっては今春、指導者の任期撤廃に反対しているとの情報がネット上に出回っていた。
温家宝前首相、元国家副主席の曽慶紅氏、元政治局常務委員で105歳の宋平氏らは出席。曽氏が宋氏の隣の席で、コップの中身を飲むのを手伝ったりする様子が目立った。
李克強(リーコーチアン)首相は習氏の政治報告を硬い表情で聞いていた。節目ごとの李氏の拍手は、ほかの参加者より短めに見えた。(北京=金順姫)