戊土は魅力本能を持ち、徳は信、色は黄、味は甘辛、こえは剛雄、方向は中央、自然界では山、山脈です。質は烈燥で雄大です。行動は内面は微で、外面は粗です。神経の働きは細かく、態度は豪放です。山は外から眺めていれば、雄大な景観を見せ、威圧するようにも見えますが、山の中に入れば、様々な動物や植物が棲息しています。軽んじれば、危険が一杯となり細心の注意を必要とします。時を得れば、豪放、大胆、動乱に際して悠々たる態度を示し、他の範となります。

平和ですと、遊山や芸術の対象となり、他を和ませます。時を失えば、柔懦鈍愚で、優柔不断となり、自己の欠点を他人のせいにして、省みることがありません。その態度は執拗で、執念深くなります。時を失った戊土は、大器であるだけに救い難いです。そのため幸運者と不運者の差が激しく、幸運者となるためには、幼少期より苦難に遭うか、練磨されなくてはなりません。戊土は水性を剋し、奔水を正し、平地にあっては、城となり人民を守り、人の中にあっては頭領の役目を果たします。天にあれば雲を見、空を仰ぎ、陽光を受けて、雄大な景観を作ります。さらに四気(木性、火性、水性、金性)を調整します。