丙火は伝達本能を持ち、徳は禧で、色は赤、味は苦衷、声は蒼雄と言って、怒鳴るような大声です。方向は南、自然界では太陽です。質は廉と言って、派手できらびやかです。性は烈で、非常に烈しくきびしいです。太陽は地上の要望に関係なく、雲や雨に遮られることが無ければ、一方的に照りつけます。そのため行動や表現は、一方的になりやすく、相手の意思を無視しやすくなります。時を得れば、輝光が充溢し、光やエネルギーが四方に行き渡り、万物全てが恩恵を被ることができますが、時を失うと、その輝きが一方的であるだけに、容赦なく照りつけることになり、万物の生存を不可能にしてしまいます。そのために丙火は水性の制御を必要とします。
水性に剋されると、丙火の一方的な質が調節され、適度な能力を発揮することができます。まるで丙火が礼節を心得ているように見えます。水性のない丙火は、人の心が理解できず、将来性がなくなります。
しかし太陽は、地上に照りつけるのは昼間だけです。昼と夜に極端な明暗があるように,方向転換を得意とし、見事な変身を遂げることがあります。性格も大胆と小心、陽性の面と陰性の面を交互に見せることがあり、その差が激しいです。しかし、いずれにしても太陽(丙火)は陽気であり、周りの人達を明るくします。