店頭にミニファミコンとミニスーファミの見本を並べたい
――メディアはもちろん、ユーザーも気になっていると思いますが、ミニファミコン、ミニスーファミときたら、ニンテンドウ 64やゲームボーイなどの展開があるのでは? と気になるところですが。
清水 まずは店頭にいまの商品をしっかり並べることを考えています。店頭でデモを流してほしいからこそデモ機能をつけたんですが、それをまだ実現できていないんですね。宮本とも話していたんですが、まずはミニファミコンとミニスーファミをきちんと店頭に並べたいね、と。それをすごく望んでいます。店頭にミニファミコンとミニスーファミがあって、その下にファミ通さんの『ファミコン通信』と『スーパーファミコン通信』が並んでいるという光景を見たいです(笑)。
――ぜひ見たいですね(笑)。それでは最後に、ミニスーファミをきっかけにゲームに戻ってきた方、ずっとゲームが好きで新しい作品を遊び続けている方、ミニスーファミに注目してくれている皆さんにメッセージをお願いします。
清水 ゲームって、楽しいんですよ。いろいろな人と気軽に遊べる作品がひとつのパッケージになっていますので、これを旅館や友達の家に持っていったりとかしてほしいですね。本当はホテルで売ってほしいと思っているくらいなんですよ。
――ホテルで!
清水 沖縄に旅行したりして、「せっかくの旅行なのに台風で何もできない!」っていうときだったり、缶詰めにされているときとかに、「ミニスーファミが売っているらしいぞ」となって、みんなでテレビにつないで遊んでもらえたらいいなと思うんですよ。「台風で外に出られなかったけど、楽しかった」と喜んでもらえるような、そんな商品だと思っています。
――そういう意味では、Nintendo Switch(以下、ニンテンドースイッチ)も似たような特性がありますよね。
清水 そうなんです。ニンテンドースイッチも外に持っていけばみんなで遊ぼう、ってなるかなと。そういう共通点はありますよね。「ゲームを遊んでみてよかった」と思えるきっかけになったらいいなと思っています。
――ヘビーユーザーでも、少なくとも1本は遊んだことのない作品が入っていると思いますし、本当に誰でも楽しめますよね。
清水 あとは、やっぱりお子さんですね。タッチパネルでしか遊んだことのないお子さんがお父さんといっしょの画面でゲームを遊ぶ機会がいまの時代どれくらいあるんだろうかと、疑問に思うこともあるんですよ。そういう部分でも、ふたり同時プレイができるタイトルも収録していますので、いっしょに遊んでほしいですね。
――では丸山さんも、メッセージをお願いします。
丸山 今回この商品を作りながら、楽しい思い出や楽しさを味わっているとき、熱狂しているときっていうのは、コントローラーの手触りやボタンを押す操作もひっくるめての体験だと改めて思ったんですよ。コントローラーがあっての楽しみかた、手触りがあって感じるもの、もちろんタッチパネルで遊ぶ楽しさもありますが、それと同じようにこういう商品で遊ぶ楽しさがあることも知ってもらえると嬉しいです。
――コントローラーと言えば、ミニファミコンでは調整したとはいえ、やはり小さいという声もありましたが、今回は当時のモデルをそのまま再現しているので、そこの大きなポイントですよね。とくにスーパーファミコンのコントローラーはいまだに名作と呼ばれる完成度じゃないですか。
丸山 これをデザインしたのが、芦田という、僕が入社したときの直属の上司なのですが、ミニスーファミを作っている途中で製品全体の仕上がりを見てもらったら、「よくできている」と言ってもらえたんです。それはすごくうれしかったですね。その製作に携わることができたというのも、すごく縁を感じました。
――素敵な縁ですね。では最後、西さんからもお願いします。
西 今回の商品は、しばらくゲームに触れていなかった方にも届くものだと思っていますから、ぜひ久しぶりに手に取って、昔遊ばれていた感覚や、「ゲームって楽しかったな」という気持ちを思い出していただけたらうれしいですね。私も実際に触ってみて、友だちの家でいっしょにゲームをクリアーした思い出や、当時のことが思い出されましたから。
――当時遊んでいたゲームを遊ぶのは、また格別の懐かしさがありますよね。
西 すごく運びやすいですし、USBケーブルで給電できてHDMIがつながる。本当にどこにでも持っていきやすいですから、旅先や友だちの家に持って行って、コミュニケーションのツールとしても使っていただけたらうれしいなと思います。(了)
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