糖尿病の薬の最近について 時代に追いつこう! | tripmed 医療現場のはじっこから

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糖尿病の薬は、最近 いい薬がでています。過去と現在の薬の選択方法と特徴についた書きます。

 昔 頻回に使用されていた薬の代表は、SU剤です。具体的な薬剤名は、オイグルコン、アマリールなどです。ひらたく言うと これらは、膵臓からインスリンをがんばって出させる作用です。

いわばカンフル剤です。これは、血糖安定は比較的早く達成できますが、低血糖の危険が、それなりにあります。また私が、一番懸念しているのが、膵臓が疲れてくることです。先ほども書きましたが、これらの薬は、カンフル剤のため膵臓にそのうち 無理がたたるのだと思います。そのため

膵臓のインスリンの分泌能がだんだん低下していくことが、よくあります。これが、メインの薬の時代は、よく インスリン導入をしていました。

 これに対して現在は、今でている自分のインスリンを大事に使用していくという薬がメインです。

DPP4阻害薬(ネシーナ オングリザなど)やビグアナイド系(メルビン メトグルコなど)と言われる薬です。ビグアナイド系は、古典的な薬ですが、DDP-4阻害薬は、ここ10年ぐらいで主流になりました。これは、低血糖は少なく、膵臓に無理はさせないため、以前よりインスリン導入が少なくなってきている印象です。

 もう一つ 最近の薬で いい薬があります。SGLT2阻害薬です。代表的な薬剤名は、ジャディアンスです。これは、糖尿病という病気を逆手にとった薬です。糖尿病とは、血糖が高くなり、これにより尿の中に糖が混じるという意味と思われます。だったらたくさんの糖を尿にだしてしまえばいいんじゃないか、という発想です。大体1日200kcalぐらい尿でますので 体重が落ちます。これで血糖が安定してきます。しかし効果はこれだけにとどまりません。脳卒中や心筋梗塞の予防、心不全の予防 糖尿病性腎症(糖尿病にながくかかると腎臓が悪くなる疾患)

の改善が期待されています。私もよく処方しますが、印象としては 非常によく 患者さんが無理なく血糖コントロールの達成が可能です。

 

以上が流れです。参考になればうれしいです。

 

 

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