恐竜博物館の調査研究

新たに発見された長崎市の大型ティラノサウルス科の歯について

長崎市と福井県立恐竜博物館は、長崎半島西海岸の三ツ瀬層(後期白亜紀:約8000万年前)から、新たにティラノサウルス科の歯の化石を発見しました。2015年に公表された2点の歯の化石に続く新たな化石で、長崎に大型のティラノサウルス科の肉食恐竜がいたことを示す追加資料となります。

2022年10月21日

福井恐竜発掘調査レポート2022

福井県勝山市北谷における2022年の恐竜発掘調査についてレポートをお送りします。

2022年7月25日~9月3日 随時更新終了

2021年度第四次恐竜化石調査成果報告

2021年7月26日より実施している第四次恐竜化石調査について、発見された重要標本を中心に報告いたします。

2022年3月1日

フクイベナートルの新たな研究成果について

2007年に勝山市北谷町で発掘され、2016年に新種として命名された獣脚類「フクイベナートル」は、化石に見られる特徴が特異であることから、詳しい分類が謎に包まれていました。今回、その全ての化石をCTスキャンにかけ、詳細な観察と解析を行った結果、従来の見解よりもさらに鳥類に近縁であり、草食性として知られる「テリジノサウルス類」の最も原始的な種である可能性が高いとわかりました。

2022年2月17日

福井県立恐竜博物館紀要20号の発行について

福井県立恐竜博物館紀要 20号を発行いたしました。各論文について、pdfファイルで公開しております。ご参照ください。

2022年2月8日

手取層群北谷層から発見された新種を含むゴキブリ類化石について

恐竜博物館や九州大学、福井県立大学との共同研究からゴキブリ類の化石が少なくとも5種確認でき、そのうち3種が新種であることが判明し、論文として発表しました。このように、同じ場所からの複数種のゴキブリ類の報告は、日本の白亜紀の地層からは初めてです。特に、前期白亜紀における昆虫化石産出の場所は世界的にも限られており、そのゴキブリ類の多様性の解明は、当時の北半球におけるゴキブリ類の進化を理解する上で重要です。

2021年9月28日

古生代の巨大な貝化石(ツノガイ類)の新属新種と巨大化した要因に関する可能性を明らかにしました

岐阜県大垣市に分布する古生代ペルム紀中期(2億8000万年前—2億6500万年前)の石灰岩(赤坂石灰岩)から発見された巨大なツノガイ類を基に、全体像が混迷していた古生代ツノガイ類の分類を整理し、新属新種とともに古生代ツノガイ類の巨大化した要因に関する可能性を提唱する論文を発表しました。

2021年8月23日

ティラノサウルスの顎先は高感度の触覚センサーだった可能性を明らかにしました

ティラノサウルスの下顎化石をCTスキャンし、血管や神経が通る管(血管神経管)の形態を世界で初めて3Dモデルとして復元し、角竜恐竜トリケラトプス等の恐竜や現生ワニの下顎もCTスキャンして、形態比較を行いました。その結果、ティラノサウルスの顎先は高感度の触覚センサーとして機能していた可能性が明らかになり、論文として発表しました。

2021年8月23日

全球凍結における生物の盛衰に関する論文が発表されました

このたび、当館研究・展示課の静谷あてな主事が中心となって取り組んできた共同研究の成果として、新原生代クライオジェニアン~エディアカランの全球凍結における生物の盛衰に関する論文が国際誌「Global and Planetary Change」に掲載されました。

2021年8月23日

福井恐竜発掘調査レポート2021

福井県勝山市北谷における2021年の恐竜発掘調査についてレポートをお送りします。

2021年7月26日~9月4日 随時更新終了

長崎市の新たな恐竜化石:国内最大級のハドロサウルス上科(鳥脚類恐竜)の肩甲骨について

2017年(平成29年)10月に、長崎市と福井県立恐竜博物館は長崎半島西海岸の三ツ瀬層から大型の骨化石を発掘し、このたびその化石のクリーニングと復元作業が完了しました。化石はハドロサウルス上科(鳥脚類恐竜:植物食)の左肩甲骨で、国内最大級の鳥脚類恐竜のものとなります。

2021年7月12日

富山県から発見された新種のアンモナイトについて

福井県立恐竜博物館の研究員を中心とするチームは、富山県朝日町の来馬層群寺谷層から発見された化石を調査し、東アジア初報告となるアンモナイトのアマルチウス属の1新種と、同属の2つの別種を含む計4種の存在を明らかにし、その研究成果を国際学術誌に発表しました。アマルチウス属は、前期ジュラ紀の国際対比に使われる代表的な示準化石となるアンモナイトで、新種を含む日本周辺での多様性は重要な新知見です。新種の化石については恐竜博物館の令和3年度特別展にて展示いたします。

2021年6月29日

熊本県の新たな恐竜化石の発見:天草市から白亜紀末期のハドロサウルス上科(鳥脚類恐竜)の歯について

天草市立御所浦白亜紀資料館と福井県立恐竜博物館の共同調査により、天草市天草町の姫浦層群下津深江層(白亜紀末期マーストリヒチアン:約7200万年前)から、ハドロサウルス上科(鳥脚類恐竜:植物食)の歯2点が発見されました。熊本県の新たな恐竜化石産地が判明したことになります。また、地質時代マーストリヒチアンの恐竜化石として、国内では北海道、兵庫県、鹿児島県に次ぐ4か所目の産出地となり、白亜紀末期でも恐竜が日本に広く生息し続けていた新たな証拠となります。

2021年6月29日

中国浙江省で発見されたデイノニコサウルス類の足跡化石について

福井県立恐竜博物館と浙江自然博物館との共同発掘調査(2019年6月)により発見されたデイノニコサウルス類の足跡化石が、中国四川省で見つかった足跡化石と同種であることが判明しました。また、同種の足跡化石の中では最も長く連続した歩行痕であり、これはデイノニコサウルス類の歩行様式を解明する上で重要な資料です。

2021年5月28日

北谷層から発見されたトカゲ類化石

2020年の夏に行われた勝山市北谷町での恐竜化石発掘調査によって約2,200点の化石が採集されましたが、このうち1点がトカゲ類の化石であることが判明しました。また、過去に発掘された化石の再検討により、3点のトカゲ類化石が含まれていたことが明らかになりました。

2021年3月22日

徳島県の恐竜化石について

2020年の秋から冬に行われた徳島県立博物館との徳島県勝浦郡勝浦町での共同発掘調査において、2点の恐竜化石が発見されました。これらの化石は、徳島県文化の森多目的活動室で展示されます。

2021年3月11日

福井県立恐竜博物館紀要19号の発行について

福井県立恐竜博物館紀要 19号を発行いたしました。各論文について、pdfファイルで公開しております。ご参照ください。

2021年3月9日

福井県大野市から発見された日本最古級の哺乳類化石と哺乳類型爬虫類の新たな化石について

福井県大野市の手取層群伊月層(前期白亜紀:約1億2700万年前)から、国内では最古級となる哺乳類の化石が発見されました。化石は3つの歯を伴う下顎骨の一部で、真三錐歯類というグループのものです。日本ではまだ知られていなかった恐竜時代の哺乳類であり、真三錐歯類としては4種目の発見となります。さらに現場の地層からは、トリティロドン類と呼ばれる哺乳類に似た爬虫類の歯の化石も発見されました(福井県では2例目の発見)。これらは福井県勝山市北谷の恐竜化石より数百万年以上も古い化石であり、日本の恐竜時代の陸生脊椎動物の多様性を知る重要な資料です。

2021年2月7日

鯨類の耳骨の構造に関する新しい発見がありました

当館研究員等の共同研究により、100年近くにわたって世界の鯨類研究者が誤って理解していた鯨類の耳骨内部について、世界で初めて正しい構造が明らかになりました。

2021年1月26日

西海市から発見された世界最古級のペンギンモドキの化石について

西海市教育委員会と福井県立恐竜博物館の共同調査により、長崎県西海市大瀬戸町からペンギンモドキ(プロトプテルム科の鳥類)の化石2点が発見され、うち一つは世界最古級のものとなる約3400万年前のものと判明しました。これらは共にアジアにおける初期の同科の多様性を示す重要な資料です。

2020年8月18日

福井県立恐竜博物館
所在地:
〒911-8601
福井県勝山市村岡町寺尾51-11
かつやま恐竜の森内
TEL:
0779-88-0001(代表)
 
0779-88-0892(団体受付)

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