コパノリッキー「あと風水的には私がいればトレーナーのお家は完璧だね！」

今日は休日、俺はいつも通り家にいる。
普通の人なら出かけて買い物に行くとかあるんだろうけど、トレーナーであるせいか平日から出かけにはよく行くし。
家でゴロゴロできるのは中々ない機会なのだ。
だが今日は…いつもと違うことが1つ。

「ん～…テレビ前に置いてるこの可愛い置物はこっちだね。」

「了解。」

何故かは説明できないが…なんかいつの間にか担当のコパノリッキーが家にいる。
いやだって電話きたと思ったら「もう家の間にいる」だぞ？
帰す訳にも行かないだろ…。

「黄色の物をテレビの前に置くのはNG。
金銭運が下がっちゃうよ。」

「へぇ…。
そんなことまで分かるの？風水って。」

「風水は人の生活から科学的に導き出される根拠のあるものだからね。
統計学とか、色々なものを集約して風水ってものは出来てるの。」

「すごいなぁ…正直侮ってたよ。」

「最初はみんなそう。
でもでも、話を聞けば風水って面白いでしょ？」

「うん、確かに。」

「さてさて～、どんどんやっていこ～！！
まだまだ風水的には改善出来ることはいっぱいだよ～！！」

「はい！！コパ先生！！」

「も～、なにそれ？」



そうしてコパノリッキーの言うままに物を動かしたり、物を買いに行ったりした。

「一番大掛かりなのはカーテンだったな…。」

「でもこれでこの部屋の流れはすっごい良くなったよ。」

「確かに…なんか自分の家じゃないみたいだ。
…って言うか、食器とか歯ブラシとか言われるまま2個ずつ買ったけどよかったのかな…。」

「1って数字はあんまり風水的によくないから…。」

「そうなんだ…。」

「あ、そうだ…あと仕上げ。」

「仕上げ？」

「うん、あと風水的には私がいればトレーナーの家は完璧だね！」

「…？
今なんて？」

「後は私がここに住めばトレーナーの幸せは間違いなしだよ！」

「…え？」

「うんうん、男性の1人暮らしは悪い気が流れがちだからね…。
そこに私が住めば気の流れが淀むことも無くなるし。」

「いやいやいやいや何言ってんだ！？
教え子と住むなんてダメに決まってるだろ！？」

「え～？
でも風水的には…。」

「風水でもそれはダメだから！！」

「でも私…もう寮の荷物まとめちゃったよ？」

「え…？」

「もうこの住所に送るように伝えちゃったし…私の両親にも、トレーナーのご両親にも許可もらっちゃったよ？」

「はぁ…！？」

「…トレーナーが家に住ませてくれないなら、私…外で凍えちゃうなぁ…。」

「うっ…！！」

「教え子…路頭に迷っちゃうなぁ…。」

「うぅ…！！」

「…だめ…？」

「…学園の皆には…言うなよ…。」

「…！！
うん…！！♡」

「はぁ…どうしよ…。」

「やっぱり風水の力はすごいね…♡」

「こ、この状況風水関係あるの…？」

「当たり前でしょ～？♡」

（だって…今のこの家は結婚運がすっごい高いんだから…♡）