性の多様性を尊重し、性別を問わず誰もが着ることのできる「ジェンダーレス制服」。石川県津幡町の2つの中学校で来年度から導入が始まるのを前に先日報道陣にお披露目され、学校関係者らが導入への思いを語りました。

津幡町 吉田克也教育長
「子ども達一人ひとりが判断したり、自分らしさを大切にしてほしい」


今回、新たな制服の導入を決めたのは、津幡町の津幡中学校と津幡南中学校です。この2校は現在、男子生徒が黒の詰め襟の学生服、女子生徒はセーラー服にスカートの着用が校則で義務付けられています。

津幡町がことし6月に行った制服に関するアンケート調査で、保護者から生徒の安全面での配慮や多様な着こなしを求める声が挙がりました。そこで生まれたのが、生徒たちが自由に服装を選択できる「ジェンダーレス制服」。

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体と心の性が一致しない生徒に配慮するため、冬は男女共通の紺のブレザーで、性別に関わらずリボンとネクタイを、ボトムスはスカートとスラックスをそれぞれ選べるようになりました。

記者
「男女兼用のブレザーに加えて、今回注目すべきなのは男子生徒もスカートを選ぶ権利が与えられたこと。これは県内で初の試み」


スラックスを着用した女子生徒
「私も普段はスカートよりズボンを履きたいと思うときもあるので、こういうスラックスが選べるのはとても良い」
男子生徒
「ブレザーがすごく軽い素材なので、とても楽」
津幡町 吉田克也教育長
「誰もが安心して暮らせる社会にしてくために、多様性を認め合っていくという。自分たちの実際の制服を通したり授業の中でそれを学習してもらいたい」

今回お披露目された新たな制服は、来年度から2年間の移行期間を経て、2027年度からはすべての生徒が着用することになります。