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この作品「つながりの祈り」は「ウマ娘」「ライスシャワー(ウマ娘)」等のタグがつけられた作品です。
つながりの祈り/ままんの小説

つながりの祈り

1,470文字3分

ライスシャワーとデアリングタクトがあの秋華賞で会っていたら?という話です。デアリングタクトに惚れ、ウマ娘二期7話でライスに感動した競馬ファンが思った話です。
補足 デアリングタクトとライスシャワーはロベルトという間接的な血の繋がりがあります。
デアリングタクトの直接の血統としてはマルゼンスキー、スペシャルウィークが父方にあります。

2021年2月19日 05:47
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「ぅー緊張するよ…」
京都レース場の控え室、デアリングタクトは今までにないほど緊張していた。
「オークスは距離長くて大丈夫か心配でレースの流れをトレーナーの話と考えを合わせてたら1日眠れなかったけど、今日は1週間眠れなかったよ…緊張するよ…」また、例の感染病により無観客で行われた2つのレースと違い、今回は少ないながらも観客がいるのも実は不安のひとつであった。
「うーおじいとおばちゃんも来れくれればそれだけでも安心できるのに…」と夏に帰省と昼夜放牧をした際に、こっそり日高にいる母と四人で撮った写真とおじいさんとおばあさんから貰った御守りを見ながらガチガチに緊張するデアリングタクト。
「パドックの時間だ…う〜やばいよ…」
勝負服にはもう着替えた、トレーナーには落ち着いてやれば勝てる、とは言われたがまだ不安は拭えない。
そんな時である。地下の通路を1人で最後に歩いていると小さな学園の服を着ているウマ娘が待っていたのは。
「デアリングタクトちゃんね。」
「あ、貴方はライスシャワーさん!?どうしてここに?」
そこに居たのはライスシャワー。生粋のステイヤーとして菊花賞ではミホノブルボンの三冠阻止、天皇賞春二度制覇し、その内メジロマックイーンの三連覇を阻止したのは今なお伝説であり、[黒い刺客]や[漆黒のステイヤー]、[淀に愛されたウマ娘]としてファンの心に残っているスーパーウマ娘である。
「本当ならスペシャルウィークさんやマルゼンスキーさんがきて応援する予定なんでしょうけど、お兄様にどうしてもとお願いしたら認めてくれたの。」
「デアリングタクトちゃんね、貴方にはすごく期待しているの。走りだけじゃなくてその気持ちは私に似てるよ。」
「そ、そんなことありませんよ!?私なんてアーモンドアイさんなんかより綺麗なレース出来ないですし、ましてライスシャワーさんのようなレースなんて出来るわけないですし…」
するとライスシャワーはデアリングタクトの両手を手で包むようにしてこう言った。
「デアリングタクトちゃん、私の名前の意味わかる?」
「確か、結婚式の祝福…」
「そう。私は祝福の名前を付けられたのだけど菊花賞でブルボンさんの三冠を阻んだあと、天皇賞まで心が苦しんだの。でも、テイオーさんやブルボンさんの言葉で吹っ切れて頑張れた。だからね、私もデアリングタクトちゃんに頑張れって言いたいの。大丈夫。ここには神様はあなたに祝福をくれるはずよ。」
「ライスシャワーさん…ありがとうございます。私おじいやおばちゃん達がいなくて不安でいっぱいでしたけど、ライスシャワーさんの言葉で勇気と冷静になれました。頑張ります!」
そしてデアリングタクトから緊張が少し解け、彼女は本バ場へ向かった。
歴史に刻まれる一戦です。これに合わせて上空の厚い雲は姿を消しました。眩い光の中でデアリングタクト、大偉業達成なるでしょうか。
あーそしてでてきました、4戦4勝二冠ヒン馬デアリングタクトです。一夏を越してまた一度身体を大きくしてきました。
春に手にした桜の頂、初夏に掴んだ樫のタイトル、秋に咲かすか三冠の花
史上初無敗の三冠ヒン馬へ歴史を変える挑戦が今始まります。
ゲートに入るまでまだ汗こそかいていたがその顔には緊張はなく、むしろ自信が現れていた。
そして…
咲いた!咲いた!三冠の花!強く!逞しく!美しく!
デアリングタクト三冠達成ー!
デアリングタクトはゴール後走りながらカメラに向かって指で三をつくり、史上初のヒン馬無敗三冠を成し遂げたのであった。


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