傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

郵政社長問題:鳩山総務相のいう「正義」を支持しますね。(1)

2009-06-09 05:02:57 | 郵政民営化

郵政社長問題:鳩山総務相のいう「正義」を支持しますね。(1)

当方は、本ブログ『「かんぽの宿」の売却事案は、郵政民営化は拙速であった証になりますね』でも書きましたが、郵政改革は賛同者で、現行の郵政民営化路線には反対者です。
「かんぽの宿」の「出来レース」の譲渡問題以上に、「日本郵政」自体が一部の人間・企業の「出来レース」の産物ではないかという疑問もあり、旧郵政利権の守旧グループが復活する危険性は充分にあるが、鳩山総務相のいう「正義」を支持しますね。

竹中チームメンバーで郵政民営化に携わった高橋洋一氏著の「さらば!財務省」で、高橋氏は、

”「私もどうであれ、郵政民営化は避けられぬと考えていた。
 そうでないと、郵貯はいずれ破綻の運命にあった。
 財投改革によって郵貯は自主運用になり、運用利回りは
 劇的に低下してゆくはずだ。
 実は、その基本的な構造は簡保も同様であった。
 それに郵便も電子メールでじり貧。
 これで何をすればいいというのか。」”

と書いており、郵政民営化は時間の問題という認識は、当方にもありますが、問題は、現行の郵政民営化路線・内容です。

当方は、本ブログで、現行の郵政民営化路線の反対理由として、

”「反対の理由は、「官から民へ」が「官が民で」で、巨大な民間銀行・保険会社の現出であり、全国を網羅している物理的拠点(郵便局)と人的サービス(郵便配達)に情報ネットワークの経営資源を高齢少子社会に向け、新たな社会サービスの創出への知恵を出していないからです。」”

と書きました。

高橋氏は、「さらば!、財務省」で、経済学的な見地から、マッキンゼー社の宇田左近氏(現・日本郵政専務執行役)は経営学的な見地で、4分社化を結論に達したと書いていますが、社会的要因を欠落した産物と思っています。
要は、現行の郵政民営化路線は、経済・経営的観点からでの、「官から民へ」が「官が民で」で、巨大な民間銀行・保険会社の現出に過ぎず、ユニバーサル・サービスも低下し、新たな社会サービスも創出されないからです。

鳩山総務相の日本郵政への横槍批判に、3月11日、辻広雅文氏(ダイヤモンド社論説委員)が”『「かんぽの宿」騒動に見る“既得権死守”勢力の巧妙かつ公然たる反乱』で、

”「正論がまったく通じない。正論が通じなくなる議論の道筋に巧みに誘導されてしまった、と言い換えてもいい。では、誰に導かれて道を誤ったのか。既得権を死守したい人々によってである。」”の書き出しで、日本郵政の主張は、経済合理性に則った正論が、世論は、鳩山総務相を正義の味方とすら評価しつつあるが、鳩山総務相は日本郵政への横槍と批判しています。
それは、小泉政権が推進した郵政民営化を巻き返す動きが、郵政民営化によって既得権を失いかけた人々の手によって始まっているとし、既得権を死守したい人々の画策としてます。

ただ、最後に部分に、

”「断っておきたいのだが、私は、竹中平蔵元総務相が設計した郵政民営化に賛成ではない。
郵政改革は必要だと考えているが、現在の4分社方式は矛盾を内包しているし、そもそも郵便局の統廃合に手をつけない改革はまやかしだと思っている。
また、竹中氏の改革手法は雑駁かつ近親者だけで遂行されるという印象も強く持っている
。」”

と、辻広雅文氏は現行の郵政民営化には反対者であり、「竹中氏の改革手法は雑駁かつ近親者だけで遂行されるという印象も強く持っている。」とし、近親者だけで遂行の危惧を記述しています。

当方は、この度、鳩山総務相の「西川社長続投を否認が正義」という見解に支持するのは、「竹中氏の改革手法は雑駁かつ近親者だけで遂行されるという印象も強く持っている」で部分で、特に、「近親者だけで遂行」は、「不正義」と思えるからです。

竹中平蔵氏が策定した「郵政民営化」は、日本郵政の私物化は想定されていなかったと思うが、現在の日本郵政は西川社長の独善的な経営で、一部の企業のみが大きな財産を手中に、大きな商権を持つ事は繋がる危険性を感じているからです。

極論すれば、「日本郵政」自体が一部の人間・企業の「出来レース」の産物ではないかという疑問があるからで、辻広雅文氏の言う「小泉政権が推進した郵政民営化を巻き返す動きが、郵政民営化によって既得権を失いかけた人々の手によって始まっている。既得権を死守したい人々」の画策という指摘は、充分に、理解できるが、それ以上に、西川社長の繋がる特定企業の私物化の危険性に危惧しますね。

当方は、世の中、全て、「パワーゲーム」という考えで、如何に、自分に利益になりうるか?、自社の利益になりうるか?が最優先であり、「かんぽの宿」の譲渡案件も、利益確保のパワーゲームに過ぎないと思っています。
日本郵政側とすれば、「かんぽの宿」の譲渡を上手にしてきたつもりが、既得権を死守グループのリークで、鳩山総務相は「不正義」と唱え、西川社長続投を容認すれば、国民の財産が、特定企業に、機械的に譲渡されてしまうという危機意識の現われとみています。





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