新幹線はいつまで「紙の切符」なのか? 他国はeチケット化、取り残される日本の特殊事情とは
日本で新幹線に乗る場合、インターネット予約もできるものの駅の窓口などで乗車券を発券しなくてはならない。何となく受け入れている現行のシステムだが、世界各国と比べると日本は遅れているとも言えそうだ。
乗車券だけ“老朽化”した日本
鉄道システム全体で見れば日本より相当前時代的と言って構わない、筆者の在住するチェコ共和国の鉄道ですら、スマートフォンのアプリ「Muj vlak」で列車を予約し、QRコードを画面に表示するだけで乗車できる。
自他ともに認める世界指折りの鉄道先進国であるはずの日本は、乗車券という部分だけを見れば、老朽化した車両がゴトゴト走る鉄道にすら劣っているということなのだ。
また市内交通に至っては、もはやネットから購入ということすら不要になっている地域もある。
トラムやバスの車内に、カードやスマホをかざすだけで支払いができるコンタクトレス端末を設置。乗車するときに端末をかざし、下車するときにもう一度かざせば、そこで自動的に決済が完了するというもの。
均一料金の都市であれば、一度かざすだけで制限時間内(都市によって有効期間は異なる)は乗り降り自由というところもある。
2022年8月25日(木)配信の記事(アプリを起動させたら「全ての交通網」がハンズフリー決済に! イタリアで話題の日立製「次世代システム」とは)で紹介した、イタリア・ジェノヴァ市のハンズフリー決済は、その最終形態ということになる。
日立が開発したこのシステムは、自宅やホテル、オフィスを出発する前にアプリを起動するだけで、もはや何も操作する必要がなく、勝手に最安値の金額を課金してくれるというものだ。