弁護士を再逮捕 5335万円横領容疑 熊本県警

吉田啓
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 熊本県警は22日、相続財産管理人として管理していた遺産を横領したとして、住所不定の弁護士平田秀規容疑者(49)を業務上横領の疑いで再逮捕し、発表した。「横領したことは間違いありません」と容疑を認めているという。

 県警捜査2課によると平田容疑者は2020年9月、同県八代市内の金融機関で、管理を任されていた熊本市中央区の90代女性(故人)の遺産約5335万円が預けられていた口座を勝手に解約し、全額を自身の口座に送金して横領した疑いがある。

 女性は19年1月に亡くなり、相続人がいなかったことから熊本家庭裁判所が平田容疑者を相続財産管理人に選任し、遺産の管理などを任せていた。家裁は平田容疑者を別の成年後見人に指定していたが、必要な報告が遅れたため管理を任せていた口座を調べ、今回の横領の疑いが判明。熊本地検に刑事告発していた。

 調べに対し、平田容疑者は20年初めごろに弁護士業務で預かった数千万円を競馬で使い込み、その穴を埋めようと女性の遺産に手を付けて馬券購入などに充てたと話しているという。

 平田容疑者は八代市内の夫妻から整理手続きを任されていた相続遺産計約5千万円を横領した疑いで逮捕、書類送検され、起訴されている。(吉田啓)