渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

正鵠を射る本間利彦氏

2021年09月26日 | open

KTMとapriliaの速さの秘密

毎年どんどんモノは良くなる、
というのは正統な進化だが、
実はモーターサイクルの世界
ではモノがどんどん悪くなる
という現象が確実に存在する
事がある。
大抵は、その後改善されて以前

のモノよりも良くなる事で解決
できていたのだが、現代はある
時点からその循環の流れが根底
からひっくり返った。
現代の実相はひどいものがある
が、こうしたことはフレームを
含めた総合バランスの問題で
過去にも発生した。
例えば鉄フレーム時代のヤマハ
TZ250では1983年製が完成度の
頂点だった。タイプ84、タイプ
85などはバランスがバラバラで
不出来なマシンだった。
たぶん、Aタイヤの登場による
シャシを固める方向性の模索
過渡期段階に出た迷走が84年と
85年に表れていたのではと思う。
86年TZからはアルミフレームの
導入で別理論になったので、それ
はマスやよじれ抵抗等々全域に
おいて鉄とは別な解析が必要だ
ろう。
旧TZ250は1983年製が至高の出来。
これは実はYUZOさんの受け売り
なのだが、実例を示して理路整然
と私にしてくれたその説明は実に
納得できるものだった。
最初はそれこそ「味の素だな」と
しか言わないと本間氏が言って
いる
のと同じ感じの発言だった。
「〇〇だな」と(笑)
そこを「どうなんですか」「ここは
どうなんですか」「それはなんなの
ですか」と訊きまくった。
そして、時間をかけて(割いて)、
教えてくれた。

今、具体例は異なるが、二輪のモノ
クリにおいて、80年代過渡期と
同じ
ような事、否、抜本的に取返し
がつか
ないような事が始まってし
まっている
事を本間氏は鋭く指摘
していると
感じた。

世界グランプリ時代の世界チャン
ピオン
の乗り方。


現代の味の素乗り。


バンク角はほぼ同じ。
角度だけ見るのは木を見て
森を見ずの視点。
現在抱える問題は角度云々
が惹起させているのではない。


今の車だとみんながみんなこう
なるのは本間さんの言う通り。
事実、実際に1980年代には想像
できない程に全員が「転ぶ車」
に乗らされている。


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