- フェアレディZのリセールってどうなの?
- リセールの高い仕様やオプションは?
こんな疑問をお持ちではないでしょうか?
こんにちは、中古車査定士の@キノサンです。
今回は、日産フェアレディZのグレード別のリセールバリュー(残価率)とリセールの高い仕様について詳しく解説します。
この記事を読めば、
- これまでのフェアレディZのリセールバリュー(残価率)はどうなのか
- 新型フェアレディZのリセール見通しについて
を理解することができます。
ぜひ参考にしてみてください。
【結論】フェアレディZのリセール
まずフェアレディZの3年・5年・7年・10年落ちのリセール(残価率)を記載します。
経過年数 モデル | 残価率/買取額 ランク |
3年落ち/R1年 Z34系後期 | 69%/353万円 ★★★☆☆ |
5年落ち/H29年 Z34系後期 | 67%/358万円 ★★★★☆ |
7年落ち/H27年 Z34系後期 | 61%/288万円 ★★★★★ |
H26/7:Z34系後期にマイナーチェンジ↑ | |
10年落ち/H24 Z34系中期 | 48%/212万円 ★★★★★ |

≫【関連記事】リセールバリューの高い車を全車種の中からランキングで紹介(2022年最新版)
- リセールバリューは後から味が出るタイプ。新車購入後すぐのリセールは低い
- バージョンSとニスモのリセールが高く、ATよりMTが有利
- 新型もバージョンSが最もおすすめ。ATで行くならベースグレードでも十分
Zのリセールは意外にも、特に高年式では高くありません。
5年落ちや7年落ちの方が平均と比べて高い残価率が残ります。
前モデル(Z34系後期)は約8年同一モデルが続いており、モデルチェンジがなければ長期で保持しても意味のある車です。
リセールの高いグレードには特徴があり、バージョンSとニスモが高く、シフトはMTの方が有利。
暫くするとニスモグレードが追加されるはずなので、そこを狙うのもおすすめです。
Zのリセールにオプションはあまり関係なく、グレード、走行距離、車両状態の3要素が重要。
色はパールホワイトとクロが人気で、新型でいうとプリズムホワイト/スーパーブラックの2トーンが最もリセールの高い色になります。
新型が出回る頃には今のZ34系後期のリセール(価値)は緩やかに落ちていきます。
新型は価格も上がっているので予算に合わないという方は、Z34系後期の中古を狙うのも良いでしょう。
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経過年数/グレード別のリセール
新車から3年・5年・7年・10年後のリセールをグレード別に紹介します。
・過去3ヵ月のオークションデータ
・装備と色は絞り込みなし
・事故歴なし車両状態良好として
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3年後のリセール:残価率69%
3年後のリセールは、3年落ちのZ34系後期モデルから算出。
グレード | 新車価格 平均走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
ベースグレード(AT) | 4,059,000円 3.9万km 1件 | 270万円 67% |
50th記念車(AT) | 4,753,100円 1.5万km 2件 | 275万円 58% |
バージョンT(AT) | 4,802,600円 3.5万km 2件 | 300万円 62% |
バージョンS(MT) | 4,848,800円 1.7万km 2件 | 375万円 77% |
バージョンST(AT) | 5,308,600円 0.9万km 1件 | 405万円 76% |
ニスモ | 6,519,700円 1.8万km 5件 | 440~540万円 490万円 75% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【3年後の残価率/平均買取額】
69%/353万円 |
- 高グレードほどリセールが良い(残価率が高い)
- ATよりMTの方が良い
データ数が少ないので信憑性はそこまで高くありません。
しかしニスモやバージョンS(MT)のリセールが高いのは確実です。
色や装備も関係してきそうなので、後半で詳しく紹介します。
5年後のリセール:残価率67%
5年後のリセールは、5年落ちのZ34系後期モデル(3年落ちと同じ)から算出。
グレード | 新車価格 平均走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
ベースグレード | 3,985,200円 | データなし |
バージョンT(AT) | 4,715,280円 2.9万km 2件 | 275~300万円 285万円 60% |
バージョンS(MT) | 4,760,640円 4.4万km 3件 | 280~365万円 330万円 69% |
バージョンST | 5,212,080円 2.3万km 6件 | 275~375万円 325万円 62% |
ニスモ | 6,401,160円 1.7万km 6件 | 465~525万円 490万円 77% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【5年後の残価率/平均買取額】
67%/358万円 |
バージョンS(MT)とニスモのリセールが高いと言えるでしょう。
ATよりMTの方がリセールが高いことも変わりません。
7年後のリセール:残価率61%
7年後のリセールは、7年落ちのZ34系後期モデル(5年落ちと同じ)から算出。
グレード | 新車価格 平均走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
ベースグレード | 3,909,600円 4.4万km 2件 | 220万円 56% |
バージョンT | 4,081,320円 | データなし |
バージョンS | 4,266,000円 4.9万km 2件 | 260万円 61% |
バージョンST | 4,545,720円 4.8万km 6件 | 155~330万円 245万円 54% |
ニスモ | 5,734,800円 3.2万km 5件 | 380~480万円 425万円 74% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【7年後の残価率/平均買取額】
61%/288万円 |
傾向は変わらず。
モデルが変わっていないので、
10年後のリセール:残価率48%
10年後のリセールは、10年落ちのZ34系中期モデルから算出。
グレード | 新車価格 平均走行距離 データ数 | 買取値幅 平均買取額 残価率 |
ベースグレード | 3,780,000円 2.6万km 5件 | 160~265万円 200万円 53% |
バージョンT | 4,042,500円 8.5万km 8件 | 120~165万円 145万円 36% |
バージョンS | 4,147,500円 7.4万km 4件 | 160~260万円 210万円 51% |
バージョンST | 4,515,000円 7.3万km 7件 | 120~230万円 175万円 39% |
バージョンニスモ | 5,239,500円 5.3万km 2件 | 310~340万円 330万円 63% |
※残価率=買取相場/新車価格(%)
【10年後の残価率/平均買取額】
48%/212万円 |
10年落ちの残価率は平均よりかなり高い数値。
最後までバージョンSとニスモグレードの高さが目立った結果でした。
***
以上、経過年数別に見たグレード毎のリセール(残価率)でした。
結果をまとめたのが下記になります。
経過年数別リセールのまとめ
経過年数別のリセールをまとめます。
経過年数 モデル | 残価率/買取額 ランク |
3年落ち/R1年 Z34系後期 | 69%/353万円 ★★★☆☆ |
5年落ち/H29年 Z34系後期 | 67%/358万円 ★★★★☆ |
7年落ち/H27年 Z34系後期 | 61%/288万円 ★★★★★ |
H26/7:Z34系後期にマイナーチェンジ↑ | |
10年落ち/H24 Z34系中期 | 48%/212万円 ★★★★★ |
★★★★☆(星4つ)→高い
★★★☆☆(星3つ)→普通
★★☆☆☆(星2つ)→低い
★☆☆☆☆(星1つ)→かなり低い
高年式では残価率はあまり高くなく、古くなるに従って値が落ちづらくなり、リセールがよくなるというのが特徴です。
これを見ると新車で買ってすぐに売ってしまうのが1番損で、高年式を中古で買って暫く保有するのがコスパの高い乗り方とも言えるでしょう。
1年毎のリセールバリューの変化
リセールバリューが毎年どの様に落ちていくのかを「グレード:ニスモ」で調べた結果です。
モデル (平均走行距離) | 平均買取額 (前年比) |
当年もの/Z34系後期 | データなし |
1年落ち/Z34系後期 (0.2万km) | 600万円 |
2年落ち/Z34系後期 | データなし |
3年落ち/Z34系後期 (1.9万km) | 480万円 (−120万円) |
4年落ち/Z34系後期 (2.3万km) | 500万円 (+20万円) |
5年落ち/Z34系後期 (0.9万km) | 470万円 (−30万円) |
6年落ち/Z34系後期 (3.3万km) | 450万円 (−20万円) |
7年落ち/Z34系後期 (2.8万km) | 450万円 (±0) |
8年落ち/Z34系後期 (5.4万km) | 415万円 (−35万円) |
H26/7:Z34系後期にマイナーチェンジ | |
9年落ち/Z34系中期 (4.7万km) | 310万円 (−115万円) |
10年落ち/Z34系中期 (5.3万km) | 300万円 (−10万円) |
大きく落ちているところを赤字で記しました。
ニスモの新車は約650万円です。
発売直後数年であれば600万円近くのリセールが期待できるものの、暫くすると400万円台で落ち着きます。
逆に後期モデルであれば400万円を下回る可能性はほぼないので、底堅い分厚いリセールがあると言えるでしょう。
その後マイナーチェンジを挟んだ中期モデルでは100万円以上価値が落ちています。
今回のフルモデルチェンジでも、新型が一通り出回ってしまえばZ34系の後期もリセールが大きめに落ちるので、手放しを検討するタイミングではあります。
フェアレディZの中古車輸出
中古車輸出としてどの国に行っているのかを型式別に紹介します。
型式 | 仕向国 |
Z34 |
|
Z33 |
|
仕向国は少ないものの、輸出はされている様です。
中でもNZは左側通行、右ハンドルが主流な国なので多くの車種が輸出されています。
***
リセールバリューのポイント
ここからは、そんなフェアレディZのリセールバリューの高い仕様、リセールが高くなる買い方について紹介します。
まずは色です。
リセールバリューの高い色
色によるリセール差を中古車オークションから調べた結果です。
色 | 台数/走行距離 | 平均価格 |
パールホワイト | 34台/3.6万km | 348万円 |
クロ | 10台/2.3万km | 310万円 |
その他(アカ、イエロー、シルバー) | 12台/1.8万km | 305万円 |
※Z34系後期グレード全てにて n=56
1番人気はパールホワイト、リセールもパールが最も高いと言えます。
しかしリセールにおいてはグレードとシフト(ATかMT)が大きく関わるため、細かく見るとクロはもう少し高い可能性もあります。
どちらにしてもパール・クロ以外の色は、台数も少なくリセールにもマイナスなのであまりおすすめではありません。
リセールの高いオプション
リセールバリューが高くなる付けるべきオプションはありません。
「グレード」「シフト」「走行距離」「車両状態」がリセールを動かす要素となっており、これらに気を配ることが重要です。
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リセールの高い中古車の選び方
リセールの高いフェアレディZの中古車を買うポイントは、
- グレード
- 年式
- 買うタイミング
に気を配ることが重要です。
グレードはリセールの高い順に
「バージョンS・ニスモ」→「ベースグレード」→「その他」の順でグレードを探すのがおすすめです。
AT限定で探す場合はベースグレードでも問題ありません。
年式は3年落ち〜8年落ちまでがおすすめ
Zのリセールは発売直後は低い為、少し経った中古車を探すのがおすすめです。
リセールが一段落ちた3年落ちぐらいから、同一モデルである8年落ちの間で探すが良いでしょう。
先々のリセールのことを考えるなら、色もパールやクロの人気色がいいですね。
新型フェアレディZの出回りを待れば待ちたい
新型が市場に出回れば、これまでのZ34系のリセールは確実に落ちます。
市場に出回るのは数ヵ月〜1年ぐらいかかる可能性があるので、旧型を持っている人はそれまでに売却するのもありでしょう。
数年で売るのか、ほぼ乗り潰すつもりで買うのかを見極めながら、中古車は選ぶのがおすすめです。
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まとめ
フェアレディZのリセールは最初はそこまで高くないものの、年数が経ってもあまり価値が落ちないという特徴があります。
またグレードにも偏りがあり、リセールが高いのは「バージョンS」か「ニスモ」そしてマニュアル車です。
新型が発売されました。
以上の特徴を理解して、Zを買い際の考え方の一つとして参考にして頂ければと思います。
***
最後に個別の乗換え相談サービスのお知らせです。
お知らせ(個別の乗換相談)
〈お知らせ〉
本ブログはリセールを中心とした発信ですが、個別の乗換え相談も承っています。
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1回と2回があるので、聞きたい内容や状況に応じて使い分けて頂ければと思います。
リセールを重視した乗り換えがしたいが、あまり詳しくなくプロのアドバイスが欲しい、という方におすすめです。
※お届け日数は質問内容によります。初回の質問に対する回答は最短12時間以内〜最長2日の予定です。※お急ぎの方は事前にダイ…
本記事は以上となります。
最後までお読み頂きありがとうございました。
良いカーライフを。