フェアレディZのリセールと残価率を中古車査定士が解説

フェアレディZのリセールと残価率を中古車査定士が解説
  • フェアレディZのリセールってどうなの?
  • リセールの高い仕様やオプションは?

こんな疑問をお持ちではないでしょうか?

こんにちは、中古車査定士の@キノサンです。

今回は、日産フェアレディZのグレード別のリセールバリュー(残価率)とリセールの高い仕様について詳しく解説します。

この記事を読めば、

  • これまでのフェアレディZのリセールバリュー(残価率)はどうなのか
  • 新型フェアレディZのリセール見通しについて

を理解することができます。

ぜひ参考にしてみてください。

※本記事は2022年5月の中古車オークション相場を元に作成しています。

【結論】フェアレディZのリセール

フェアレディZのリセール

まずフェアレディZの3年・5年・7年・10年落ちのリセール(残価率)を記載します。

残価率とは買取価格/新車価格(%)で値持ちの良さを表します。
経過年数
モデル
残価率/買取額
ランク
3年落ち/R1年
Z34系後期
69%/353万円
★★★☆☆
5年落ち/H29年
Z34系後期
67%/358万円
★★★★☆
7年落ち/H27年
Z34系後期
61%/288万円
★★★★★
H26/7:Z34系後期にマイナーチェンジ↑
10年落ち/H24
Z34系中期
48%/212万円
★★★★★
※買取額は全グレードの平均
キノサン
3年後の残価率が69%とは、新車が1000万円だった場合の3年後の買取額は690万円を意味します。
アシスタント
サポート
フェアレディZのリセールは最初は高くないですが、暫く経っても価値が落ちにくいと言えますね。

≫【関連記事】リセールバリューの高い車を全車種の中からランキングで紹介(2022年最新版)

結論:フェアレディZのリセール
  • リセールバリューは後から味が出るタイプ。新車購入後すぐのリセールは低い
  • バージョンSとニスモのリセールが高く、ATよりMTが有利
  • 新型もバージョンSが最もおすすめ。ATで行くならベースグレードでも十分

Zのリセールは意外にも、特に高年式では高くありません。

5年落ちや7年落ちの方が平均と比べて高い残価率が残ります。

前モデル(Z34系後期)は約8年同一モデルが続いており、モデルチェンジがなければ長期で保持しても意味のある車です。

 

リセールの高いグレードには特徴があり、バージョンSとニスモが高く、シフトはMTの方が有利。

暫くするとニスモグレードが追加されるはずなので、そこを狙うのもおすすめです。

 

Zのリセールにオプションはあまり関係なく、グレード、走行距離、車両状態の3要素が重要

色はパールホワイトとクロが人気で、新型でいうとプリズムホワイト/スーパーブラックの2トーンが最もリセールの高い色になります。

フェアレディZパールクロの2トーン
プリズムホワイト/スーパーブラックの2トーン

新型が出回る頃には今のZ34系後期のリセール(価値)は緩やかに落ちていきます。

新型は価格も上がっているので予算に合わないという方は、Z34系後期の中古を狙うのも良いでしょう。

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***

経過年数/グレード別のリセール

Zの経過年数/グレード別のリセール

新車から3年・5年・7年・10年後のリセールをグレード別に紹介します。

【調査条件・環境】
・過去3ヵ月のオークションデータ
・装備と色は絞り込みなし
・事故歴なし車両状態良好として

▼関連記事
≫車を高く売るなら『査定士はどこを見ている?車の評価が高くなる意外なポイント』をチェック

3年後のリセール:残価率69%

3年後のリセールは、3年落ちのZ34系後期モデルから算出。

Z34系後期モデル:参照元goonet
グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
ベースグレード(AT)4,059,000円
3.9万km
1件
270万円
67%
50th記念車(AT)4,753,100円
1.5万km
2件
275万円
58%
バージョンT(AT)4,802,600円
3.5万km
2件
300万円
62%
バージョンS(MT)4,848,800円
1.7万km
2件
375万円
77%
バージョンST(AT)5,308,600円
0.9万km
1件
405万円
76%
ニスモ6,519,700円
1.8万km
5件
440~540万円
490万円
75%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【3年後の残価率/平均買取額】

69%/353万円
  • 高グレードほどリセールが良い(残価率が高い)
  • ATよりMTの方が良い

データ数が少ないので信憑性はそこまで高くありません。

しかしニスモやバージョンS(MT)のリセールが高いのは確実です。

色や装備も関係してきそうなので、後半で詳しく紹介します。

 

5年後のリセール:残価率67%

5年後のリセールは、5年落ちのZ34系後期モデル(3年落ちと同じ)から算出。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
ベースグレード3,985,200円データなし
バージョンT(AT)4,715,280円
2.9万km
2件
275~300万円
285万円
60%
バージョンS(MT)4,760,640円
4.4万km
3件
280~365万円
330万円
69%
バージョンST5,212,080円
2.3万km
6件
275~375万円
325万円
62%
ニスモ6,401,160円
1.7万km
6件
465~525万円
490万円
77%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【5年後の残価率/平均買取額】

67%/358万円

バージョンS(MT)とニスモのリセールが高いと言えるでしょう。

ATよりMTの方がリセールが高いことも変わりません。

 

7年後のリセール:残価率61%

7年後のリセールは、7年落ちのZ34系後期モデル(5年落ちと同じ)から算出。

グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
ベースグレード3,909,600円
4.4万km
2件
220万円
56%
バージョンT4,081,320円データなし
バージョンS4,266,000円
4.9万km
2件
260万円
61%
バージョンST4,545,720円
4.8万km
6件
155~330万円
245万円
54%
ニスモ5,734,800円
3.2万km
5件
380~480万円
425万円
74%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【7年後の残価率/平均買取額】

61%/288万円

傾向は変わらず。

モデルが変わっていないので、

 

10年後のリセール:残価率48%

10年後のリセールは、10年落ちのZ34系中期モデルから算出。

Z34系中期モデル:参照元goonet
グレード新車価格
平均走行距離
データ数
買取値幅
平均買取額
残価率
ベースグレード3,780,000円
2.6万km
5件
160~265万円
200万円
53%
バージョンT4,042,500円
8.5万km
8件
120~165万円
145万円
36%
バージョンS4,147,500円
7.4万km
4件
160~260万円
210万円
51%
バージョンST4,515,000円
7.3万km
7件
120~230万円
175万円
39%
バージョンニスモ5,239,500円
5.3万km
2件
310~340万円
330万円
63%

※残価率=買取相場/新車価格(%)

【10年後の残価率/平均買取額】

48%/212万円

10年落ちの残価率は平均よりかなり高い数値。

最後までバージョンSとニスモグレードの高さが目立った結果でした。

***

以上、経過年数別に見たグレード毎のリセール(残価率)でした。

結果をまとめたのが下記になります。

 

経過年数別リセールのまとめ

経過年数別のリセールをまとめます。

経過年数
モデル
残価率/買取額
ランク
3年落ち/R1年
Z34系後期
69%/353万円
★★★☆☆
5年落ち/H29年
Z34系後期
67%/358万円
★★★★☆
7年落ち/H27年
Z34系後期
61%/288万円
★★★★★
H26/7:Z34系後期にマイナーチェンジ↑
10年落ち/H24
Z34系中期
48%/212万円
★★★★★
★★★★★(星5つ)→かなり高い!
★★★★☆(星4つ)→高い
★★★☆☆(星3つ)→普通
★★☆☆☆(星2つ)→低い
★☆☆☆☆(星1つ)→かなり低い

高年式では残価率はあまり高くなく、古くなるに従って値が落ちづらくなり、リセールがよくなるというのが特徴です。

これを見ると新車で買ってすぐに売ってしまうのが1番損で、高年式を中古で買って暫く保有するのがコスパの高い乗り方とも言えるでしょう。

 

1年毎のリセールバリューの変化

リセールバリューが毎年どの様に落ちていくのかを「グレード:ニスモ」で調べた結果です。

モデル
(平均走行距離)
平均買取額
(前年比)
当年もの/Z34系後期データなし
1年落ち/Z34系後期
(0.2万km)
600万円
2年落ち/Z34系後期データなし
3年落ち/Z34系後期
(1.9万km)
480万円
(−120万円)
4年落ち/Z34系後期
(2.3万km)
500万円
(+20万円)
5年落ち/Z34系後期
(0.9万km)
470万円
(−30万円)
6年落ち/Z34系後期
(3.3万km)
450万円
(−20万円)
7年落ち/Z34系後期
(2.8万km)
450万円
(±0)
8年落ち/Z34系後期
(5.4万km)
415万円
(−35万円)
H26/7:Z34系後期にマイナーチェンジ
9年落ち/Z34系中期
(4.7万km)
310万円
(−115万円)
10年落ち/Z34系中期
(5.3万km)
300万円
(−10万円)

大きく落ちているところを赤字で記しました。

ニスモの新車は約650万円です。

発売直後数年であれば600万円近くのリセールが期待できるものの、暫くすると400万円台で落ち着きます。

逆に後期モデルであれば400万円を下回る可能性はほぼないので、底堅い分厚いリセールがあると言えるでしょう。

その後マイナーチェンジを挟んだ中期モデルでは100万円以上価値が落ちています。

今回のフルモデルチェンジでも、新型が一通り出回ってしまえばZ34系の後期もリセールが大きめに落ちるので、手放しを検討するタイミングではあります。

 

フェアレディZの中古車輸出

中古車輸出としてどの国に行っているのかを型式別に紹介します。

型式仕向国
Z34
  • NZ
  • チリ
Z33
  • NZ
  • チリ
  • オランダ

仕向国は少ないものの、輸出はされている様です。

中でもNZは左側通行、右ハンドルが主流な国なので多くの車種が輸出されています。

***

リセールバリューのポイント

フェアレディZの内装

ここからは、そんなフェアレディZのリセールバリューの高い仕様、リセールが高くなる買い方について紹介します。

まずは色です。

リセールバリューの高い色

色によるリセール差を中古車オークションから調べた結果です。

台数/走行距離平均価格
パールホワイト34台/3.6万km348万円
クロ10台/2.3万km310万円
その他(アカ、イエロー、シルバー)12台/1.8万km305万円

※Z34系後期グレード全てにて n=56

1番人気はパールホワイト、リセールもパールが最も高いと言えます。

しかしリセールにおいてはグレードとシフト(ATかMT)が大きく関わるため、細かく見るとクロはもう少し高い可能性もあります。

どちらにしてもパール・クロ以外の色は、台数も少なくリセールにもマイナスなのであまりおすすめではありません。

 

リセールの高いオプション

リセールバリューが高くなる付けるべきオプションはありません。

「グレード」「シフト」「走行距離」「車両状態」がリセールを動かす要素となっており、これらに気を配ることが重要です。

 

査定士お薦め‼︎車を高く売る方法

「ディーラーの下取り額に満足してしまっていませんか?」

車のリセールバリューと同じぐらい重要なのが、下取り車をしっかり高値で売ることです。

キノサン
高く売る方法を知らないと、リセールの高い車も宝の持ち腐れですね。

ディーラーの下取りと中古車買取サービスを比較した場合、実に90%以上の確率で中古車買取サービスの方が10万円以上高く買取りができます。

ここでは、中古車査定士である筆者が自分の車を売る際にも使う買取サービスを紹介するので、車を高く売りたい人は参考にしてみてください。

【すぐ手放せるなら】価格が競り上がる「オークション形式」

価格だけを追い求める場合、車売却のトレンドとして「オークション形式」が増えています。(実際に価格も競り上がるので高い)

「オークション形式」とは、最初に1度の査定をして、そのデータに対し複数の業者がWeb上でオークションの様に入札してくる方式のこと。

オークションの結果が満足いく価格に達しなかった場合は無料でキャンセルもできます。

現在このサービスが利用できるのは、楽天Carオークションユーカーパックの2社のみ。

メリットは買取額が高いこと、デメリットはエリアが限定されること(地方は一部不可)、早めに車を手放さなければいけないことになります。

キノサン
ユーカーパックは落札後の入金確認から8日以内に車の引き渡し。
アシスタント
サポート
楽天は1ヵ月の猶予があるので、楽天の方が余裕を持てますね。

入札業者数はユーカーパックが多い(8,000社)ですが、楽天はポイントが貯まったり余裕を持てたりと一長一短です。(楽天の業者数は2,000社)

価格は期待できるので「すぐに手放せる人」にはおすすめです。※査定が一度だけなのも楽。

≫楽天Carオークション

≫ユーカーパック

 

【すぐに手放せないなら】引渡し時期などの融通が利く「一括査定」

しかし実際には「すぐに車を引き渡せる人」ばかりではないですよね。

  • 次の車の納車時期がはっきりしていない
  • 次に買う車で迷っている
  • 買取額を元にディーラーと商談したい

という人もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな時は、引渡し時期など条件を各業者と交渉できる一括査定がおすすめです。

一括査定は多数の業者に見積もり依頼が出せる一方で、各業者の対応に手間がかかるというプラスとマイナスの両面を持ち合わせています。

手間がかかるというデメリットはあるものの、各業者が互いを意識して良い価格を出してくるので買取額としては好条件が期待できます。

一括査定ではより多くの店舗に査定依頼して比較することが重要で、業界最大数の最大30社に一度に依頼できるのがカーセンサーの一括査定です。

とはいえ「比較する時間があまりない」「営業電話がしつこい」という場合は、全国600の買取店から1番高い会社だけを比較して紹介してくれるイカプラを使いましょう。

≫カーセンサーの一括査定

≫イカプラ

 

リセールの高い中古車の選び方

フェアレディZのリセールの高い中古車の選び方

リセールの高いフェアレディZの中古車を買うポイントは、

  • グレード
  • 年式
  • 買うタイミング

に気を配ることが重要です。

グレードはリセールの高い順に

「バージョンS・ニスモ」→「ベースグレード」→「その他」の順でグレードを探すのがおすすめです。

AT限定で探す場合はベースグレードでも問題ありません。

年式は3年落ち〜8年落ちまでがおすすめ

Zのリセールは発売直後は低い為、少し経った中古車を探すのがおすすめです。

リセールが一段落ちた3年落ちぐらいから、同一モデルである8年落ちの間で探すが良いでしょう。

先々のリセールのことを考えるなら、色もパールやクロの人気色がいいですね。

新型フェアレディZの出回りを待れば待ちたい

新型が市場に出回れば、これまでのZ34系のリセールは確実に落ちます。

市場に出回るのは数ヵ月〜1年ぐらいかかる可能性があるので、旧型を持っている人はそれまでに売却するのもありでしょう。

数年で売るのか、ほぼ乗り潰すつもりで買うのかを見極めながら、中古車は選ぶのがおすすめです。

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キノサン
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まとめ

フェアレディZのリセールは最初はそこまで高くないものの、年数が経ってもあまり価値が落ちないという特徴があります。

またグレードにも偏りがあり、リセールが高いのは「バージョンS」か「ニスモ」そしてマニュアル車です。

新型が発売されました。

以上の特徴を理解して、Zを買い際の考え方の一つとして参考にして頂ければと思います。

***

最後に個別の乗換え相談サービスのお知らせです。

お知らせ(個別の乗換相談)

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本ブログはリセールを中心とした発信ですが、個別の乗換え相談も承っています。

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1回と2回があるので、聞きたい内容や状況に応じて使い分けて頂ければと思います。

リセールを重視した乗り換えがしたいが、あまり詳しくなくプロのアドバイスが欲しい、という方におすすめです。

ココナラ

※お届け日数は質問内容によります。初回の質問に対する回答は最短12時間以内〜最長2日の予定です。※お急ぎの方は事前にダイ…

本記事は以上となります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

良いカーライフを。