「実質株価」でみると日本は健闘?
そこで、株価を消費者物価指数で割った「実質株価」を算出し、2001年を起点に日米欧で対比すると、なんと日本株の上昇度合いは米国株を上回っているのです(図4)。
数字上の遊びと言えばそれまでですが、日本株の実力は米国株に劣っているわけではないとも言えそうです。この先、何らかの要因で日米のマネーサプライの伸び率が逆転するなら、日本株は米国株を押しのけて、1990年以前のように世界の脚光を浴びるかもしれないのです。
とはいえ今はその時期ではなさそうです。海外の投資家は日本株に見切りをつけているのが実態です。
筆者が気になっているのは、日本株の時価総額をドル建てでみると、2020年3月の安値を下回り、これまでの下値支持線をも割り込んだことです(図5)。