令和4年10月10日付

 実行委はきっと今ごろ膨大なクレーム対応に追われ大変だと思うが、それはそれとしてここでしっかり原因を究明し対策を講じなければ、イベントの継続自体が危ぶまれる▼8日に行われた三陸花火競技大会。会場一帯で大規模な渋滞が起き、駐車場付き観覧券を購入した人が会場へたどりつけないケースが多発した。近隣住民も相当あおりを食った▼SNSには「きれいでした」と感動の声が散見される一方、見られなかった人の嘆き、「二度と来ない」という怒りの声があふれた▼別件の取材で付近におり、現地の混乱を目の当たりにした。小紙から実行委への正式な取材と検証はこれからになるが、事前と当日の人員不足が交通トラブルの一大要因になったと推察する▼主催者には分かってほしい。この行事が当地にとって意義のあるものだと信じているし、あなた方の思いをくじく意図はない。だが、今は冷徹な批判を受け止める用意をしてもらわねばならない▼開催に協力してきた市民らが、これによって花火大会のイメージが悪くなり、今後の運営に支障をきたすのではと心配していた。実行委は反省を次に生かすことで、この懸念を払拭してほしい▼行事の定着と安定運営には地域の理解が不可欠だ。無理に年2回開催とせずもっと時間をかけ、まずは地元の協力体勢を固めることが肝要ではなかろうか。