最近、Ender-3のファンから異音が鳴り響くようになってしまいました。
たぶん、ベアリング(?)が駄目なんだと思います。
電源を入れると、
ビビビビビーーーー
っと鳴る。
これがとにかくうるさい。
もともと、Ender-3のファンはちょっとうるさいなと思っていたのに加えて、軸のビビり音の追加ですから我慢の限界です。
交換することにしました。
元々Ender-3に付いているファンはPD04010MS4と言う型番の物です。
40mm角で厚み10mmのサイズ、DC 24V 0.10Aで動きます。
その他の仕様は分かりませんが、風量はそれなりに多いように感じます。
Ender-3には3カ所のファンがあります。
メインボードが収まっているケースに付いているファンと、ノズル冷却用のファンと、そして電源ユニット内の大きめのファン。
そしてケース用ファンとノズル用ファンは、ケーブルの長さとコネクタが少し違いますが、ファン自体は同じ物です。
最近、異音が鳴るようになったのは、ノズル用のファンなのですが、今回はケースファンも交換することにしました。
交換用のファン
Ender-3の電源は24Vなので、24Vのファンが有れば良いのですが、残念ながら24Vのファンってあまり売ってなくて、選択肢がとても少ない。
なので、電圧は後でなんとかするとして、選択肢の沢山ある12Vの物の中から選びました。
で、今回は、AINEXのOMEGA TYPHOONと、XFANのファンの2種類買ってみました。
本当は、2つともCFZ-4010SAに変えようかと思ったのですが、どうせなら違うファンを試してみようと思って、違う物を買いました。
AINEX OMEGA TYPHOON 薄型・超静音タイプ [ 40mm角 ] CFZ-4010SA – Amazon
X-FAN 40mmファン RDM4010S – Amazon
CFZ-4010SA | RDM4010S | |
回転数 | 4000RPM | 6000RPM |
風量 | 4.81CFM | 7.39CFM |
ノイズレベル | 12.3dB(A) | 29.0dB(A) |
定格入力 | 12V 0.1A(1.2W) | 12V 0.07A |
期待寿命 | 60000h | 30000h |
ベアリング | DUROベアリング | スリーブベアリング |
AINEXのCFZ-4010SAは、超静音タイプと言うことで、実際に回してみてもとても静かでしたが、風量は控えめ。
対してRDM4010Sは風量が多めなので良いのですが、回転が速く騒音レベルが高めなのが気になりました。
取り付け
Ender-3はファンを取り外すと、出っ張りがあります。
これはネジ山が切ってあって、ここにネジを締め込む形です。
ノズルのファンの方も同様にネジ穴の出っ張りがあります。
元に付いていたファンには、ネジ穴の出っ張りが収まる凹みがあります。
で、ここで問題なのですが新たに取り付けるファン・・・
RDM4010Sには凹みが有るのですが少し浅くて、そして、CFZ-4010SAにはそもそも凹みが有りません。
なので、何か加工が必要かなとも思いましたが、とりあえず無加工で取り付けてみることにしました。
今回、ケースファンとしてRDM4010Sを取り付けましたが、凹みが浅いのでカバーとファンの間に少し隙間ができてしまいました。
ノズル冷却用のファンにはCFZ-4010SAを取り付けました。
写真では分かりませんが、出っ張っているピンの分、浮いた状態で取り付けています。
ちなみに、浮いている分、元々のネジでは長さが足りないので、新たにM3-12mmのネジを使用しました。
どちらも元々のファンでは無いはずの隙間ができてしまって、冷却にどのように影響が出るか分かりませんが、今回はとりあえずこれで行きました。
問題有りそうなら、その時に加工を考えます。
電圧問題
そして電圧問題です。
先にも書きましたが、Ender-3の電源電圧は24Vで、交換するファンは12V駆動なので、そのままでは使えません。
なので、電圧を変換する回路を用意しました。
使ったのは、秋月電子で買った12VのDCDCコンバーターです。
私はこのタイプのDCDCコンバーターを使うのは初めてなのですが、3端子レギュレターとピン互換で、LM78xxと同様に使えるらしいので買ってみました。
回路は、ユニバーサル基板を使って作ることにしました。
ユニバーサル基板は1枚そのままでは大きいので、カットして使いました。
パーツの配置はこのような感じ。
実はどのように使うかよく分かって無くて、3端子レギュレターを使う時と同じようにコンデンサーを入れた回路にしました。
配線はこんな感じです。
左が入力(24V)で、右が出力(12V)
これで、24Vから12Vへの電圧変換器の出来上がり。
超高効率DC-DCコンバーター 12V1A M78AR12-1 – 秋月電子
電解コンデンサー47μF35V85℃(ルビコンPK)- 秋月電子
積層セラミックコンデンサー 0.1μF250V 5mmピッチ – 秋月電子
ターミナルブロック 2ピン(緑)(縦)小 – 秋月電子
片面紙エポキシ・ユニバーサル基板 Cタイプ(72x47.5mm) 銅はく仕上げ – 秋月電子
配線
メインボードのケースの蓋をあけ基板を確認。
右奥の沢山並んでるブロック端子の一番奥の2つが、ノズルの冷却用のファンに繋がってる端子です。
この端子は常時24Vの電源に繋がっている。
(私の場合は、オートベッドレベリング用のセンサーの電源もここに繋いでいます。)
この端子には元のファンの配線が繋がってるので、それを引っこ抜いて作った電圧変換回路の24V入力側に接続します。
ブロック端子のネジをEnder-3付属のマイナスドライバーで回し、元々のファンの配線を外す。
ブロック端子から3端子レギュレーターへは新たなケーブルを用意して接続しました。
作った電圧変換回路を取り付けて、出力の電圧を確認。
私のテスターで計ると、12.1Vとなっていました。
電圧変換回路からの出力にはファン2つ分の配線を行います。
ノズル冷却用のファンの配線は、元々ついているファンの配線を利用し、ケース用のファンの配線は新たに作りました。
そして、ケース用のファンの配線は、先端にコンタクトピンを取り付けておきました。
なお、ケース用のファンは以前に書いた通りちょっと問題があるのですが、これで常時回転するようになるので解決です。
ノズル冷却用のファンの配線の先端も、コンタクトピンを取り付けておきました。
2つのファンのコネクターは微妙に違いますが、ケーブルの色や配置は同じでした。
赤のケーブルが+
黒のケーブルが-
白のケーブルが回転数出力
のようです。
ケースファンの配線を接続は、コンタクトピンを取り付けておいたので、ファンのコネクタに差し込むだけ。
ノズルファンの接続も同じ。
+と-を間違えないように。
ファンを交換した結果
と言う訳で、これで2つとも交換できました。
スイッチをオンにすると、コントローラーケースの冷却ファンも回りだして、常時回転するようになりました。
その分、少しうるさくは鳴りましたが・・・
そして、今回の懸念材料であった、ベアリングのビビり音は無事に無くなりました。
しかし、ファンの騒音は取り替える前と同じくらいか少し小さくなったかなと言った程度に感じました。
本格的に静音化を目指すなら、両方とも静音のファンを付けないと駄目そうです。
ま、しばらくはこのままで使ってみようと思います。