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安価で身近な食品を取りあげたためか、放送終了後の反響はすさまじく、全国各地のスーパーで納豆の売り切れが続出。入荷時期も全くの未定という、前代未聞の納豆フィーバーが巻き起こりました。

実験データや教授のコメントをスタッフが創作していた


こうしたブームの一方、ごく少数ではありますが、嫌疑の目を向ける人たちもいました。というのも、以前から『発掘!あるある大事典』に対しては、専門家から「無意味な実験を行っている」「データの根拠が曖昧」などの指摘が上がっており、2006年には『また「あるある」にダマされた。』なる批判本まで出版されていたのです。

そういった背景もあって、雑誌『週刊朝日』が独自で取材を敢行したところ、捏造と思しき箇所が次々と発覚。1月26日号で「納豆ダイエットは本当に効くの?」なる記事を掲載し、同時に制作にあたった関西テレビへ質問状を送っています。
これを受けた関テレは内部調査を実施。すると、行ってもいない検査データと、被験者と無関係な写真資料を番組内で表示していたことが判明。さらには、教授のコメントまでもがスタッフの創作だと明らかになったのです。

納豆ダイエット以外にも10件以上の余罪が


当然ながらこの一件は、当時のニュース・新聞で大々的に報じられます。その社会的影響の大きさから、1月21日には通常放送が急遽中止になり、5分間の特別謝罪番組が放送されるという異例の事態に発展。翌22日には、長らく一社提供を担当してきた花王が、スポンサーを降板すると発表。これにより、番組の存続は難しいものとなり、23日、正式に『発掘!あるある大事典』は打ち切りが決定したのです。