ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer

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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
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◆鮪◆オハヨ!◆これはサイバーパンクニンジャアクション小説「ニンジャスレイヤー」を連載する公式アカウントです。物理書籍はKADOKAWAから発売中!漫画はチャンピオンREDで連載中!◆実況:#ニンジャスレイヤー ◆ファンアート:#ウキヨエ ◆おといあわせ庁:
Entertainment & Recreationネオサイタマdiehardtales.comJoined July 2010

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer’s Tweets

「ググググ……」ニンジャスレイヤーは唸り声をあげた。焦点を結んだ瞳が明滅し、そのたび、断続的な圧倒的殺意が放射された。このジグラットより溢れ出、ネオサイタマをも蹂躙する殺意。サツバツナイトはジュー・ジツを構えた。ニンジャスレイヤーは前傾した。二者は同時に動いた! 41
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ザナドゥには息がある。これを殺す。セトの至上命令がニューロンに反復する。だが、いかなセトの呪いといえども、このイクサを阻ませはしない。サツバツナイトはニンジャスレイヤーの状態を見て取った。ニンジャスレイヤーは一方の目に激しく黒炎を渦巻かせ、もう一方の目に焦点を保ちつつあった。 40
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「ドーモ。サツバツナイトです」フジキド・ケンジは力強くアイサツした。満身創痍の赤黒の死神は双眸の炎を散らし、決断的焦点を結んだ。裂けたメンポが軋んだ。見開かれた目からは血涙が流れ、ニンジャに対する苛烈な憤怒が渦を巻いた。「ドーモ。サツバツナイト=サン。ニンジャスレイヤーです」39
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「フジキド」赤黒の死神は燃える目を歪め、名を呼んだ。爪先で足元を蹴り擦ると、ニンジャ達の惨たらしき残骸が飛び散り、火の粉と化した。襤褸布じみたマフラーから、黒い火の粉が散った。 38
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炎を受けて、寝ブッダ像を見上げ立つ赤黒の影。その背中。サツバツナイトは一歩踏み出す。赤黒の影は振り返り、サツバツナイトを見る。「忍」「殺」の漢字が牙めいて裂けた禍々しきメンポ。燃え上がる瞳。「……ながき時を経て、オヌシと相まみえる時が来たか」サツバツナイトは呟いた。 37
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だが、その前に……。サツバツナイトは眉間に皺寄せ、闇の中に浮かび上がる黄金を見た。既にテンプルは燃え落ち、黄金ブッダ睡眠像だけが、消えぬ炎の明かりを受けて、浮かび上がった。ブッダ睡眠像の首の上の部分に、ザナドゥが、引っかかるように、うつ伏せに置かれていた。……そして。 36
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厄介な命令だ。サツバツナイトは自身の状況を自覚している。思考は淀みなく巡り、身体は万全に動く。しかし、セトの至上命令は奇妙に、しっくりと、彼の中に前提化されているのだ。いかにしてこの呪いを脱するか。そしてジグラットに幻影を重ね、儀式の力を乱したザナドゥというニンジャを殺すのだ。35
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「イヤーッ!」ジグラット内部の竪穴にジグザグの黒橙軌跡を刻み、サツバツナイトは降りていった。三点着地した彼は顔をあげ、熱の源、燃え落ちるテンプルを見た。カリュドーンを乱す存在、ニンジャのザナドゥを見つけ出し、トドメを刺す。シャン・ロアの第三の目を通し、セトの至上命令が流れ込む。34
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「サヨ」「ナラ!」ナイチンゲールが爆発四散し、その痕跡を赤黒の炎が洗うように吹き流していった。マスラダは炎の中にいた。ナラクは再び、遠くの地面にザナドゥを見た。息がある。(殺すべし……)瞬きすると、ニンジャスレイヤーは燃えるテンプルの中で、巨大黄金ブッダ睡眠像を前にしていた。 32
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着地し、前傾したニンジャスレイヤーは、ナイチンゲールの正中線に赤黒の熱脈が浮かび上がるさまを、邪悪な喜びとともに見つめていた。ナイチンゲールは己の顔面を片手で押さえたが、無駄であった。クナイ片手に半歩踏み出したとき、彼はふたつにわかれ、ニンジャスレイヤーの左右に倒れた。 31
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「サヨ、ナラ!」ニンジャの叫び声がニューロンに反響する。ナイチンゲールが懐の隠しクナイにカラテ粒子を纏わせ、迎え撃つ。だがマリシャスの爆発四散パーティクルを突き破ったニンジャスレイヤーは赤黒の炎軌跡で真円を描き、回転踵落としを振り下ろし終えていた。 30
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「イヤーッ!」背後から襲い来たのはマリシャスのメイアルーアジコンパッソだ。「遊戯めが!」ニンジャスレイヤーは地を這う炎の渦めいて蹴りを潜り、真のメイアルーアジコンパッソを放った。致命の踵がマリシャスの後頭部を割り、脳を焼きながら撒き散らした。(あああああ!)マスラダは叫んだ。 29
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「イヤーッ!」「アバババーッ!?」視界が暗転し、燃えながら輝き、マリシャスの左肩甲骨付近が引きちぎれるさまが焼き付いた。歓喜の感覚が麻薬めいて流れ込んだ。「グググググハハハハハ!」ニンジャスレイヤーは笑った。「イヤーッ!」ナイチンゲールのカタナをシラハ・ドリし、掌で焼き溶かす。28
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それでもマスラダはナラクを御しようとした。(ナラク……!)「「イヤーッ!」」ナイチンゲールとマリシャスが襲いかかると、もはやマスラダの自我は怒涛めいた力の嵐の中でナラクのそれと混じり合い、都市を繋ぎ止めるニューロンの白熱が、理性を焼き焦がしていった。「アバーッ!」叫び。敵の。 27
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その負荷は如何ほどであろうか。マスラダはニューロンを千千に引き裂かれるような戦慄的苦痛と戦い続けながら、ナイチンゲールとマリシャスに対してアイサツを返す自分自身を感じ取っていた。ナラク・ニンジャが表出し、メンポが歪み裂け、全身が燃え上がった。(ニンジャ。殺すべし!) 26
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重なり合った巨大な都市アートは、市民たちの自我が黄金立方体の光によって分解されるのを防ぐばかりか、ネオサイタマそのものの物理座標と論理座標を貫いて固定し、その01崩壊を水際で阻止していた。だが……その核となった赤黒のオリガミの力は、すなわち、ニンジャスレイヤーを源としていた。 25
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そして、もしも読者の貴方がデジ・プラーグの魔術師ニンジャであったならば、ネオサイタマを魔術的に俯瞰した結果、感嘆のハイクを余儀なくされたであろう。オヒガンを揺るがすほど激化するカリュドーンの儀式の中、イレギュラーめいて生み出された巨大なアートが、都市の瓦解を繋ぎ止めたのだ。 24
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イスハークはサングラスを指で支え、この提案が会議にもたらした衝撃を満足げに見渡した。ナムサン。なんたる欺瞞か。カスミガセキ・ジグラットの死闘と、その結果がもたらした結果を目の当たりにした読者の貴方は、この空虚な提案を破り捨て、その下で実際に起こっている真実を見出す筈だ。 23
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「御社らが弊社の正当な権利を侵害するおつもりならば、予めお伝えしておきたい。いま弊社が退けば、黄金立方体が暴走し、ネオサイタマが消し飛びます。そうではなく、我らの自己犠牲的献身を承認して頂けるならば……黄金立方体の安定化に関する諸技術とデータを、後日シェアさせて頂く所存です」 22
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「御社が、黄金立方体のエネルギーを……安定抽出?」「エビデンスレスだ」「しかし事実ならばこれは」各社は驚きを隠せぬ。もしそれが実現するならば、エメツの発見に次ぐエネルギー革命が起こる。発言権を持たぬレッサーメガコーポ各社も、エネアドの一挙手一投足を息を呑んで見守る。 21
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「弊社の調査部門は、非常事態の原因が黄金立方体にあると目星をつけ、緊急調査を出動。自我亡失症の危険を冒してスゴイタカイビルに展開し、結果、黄金立方体の放つエネルギーの安定化に成功するに至ったのです!ひいては……無尽蔵のエネルギーが、抽出可能となるやもしれません」「何だと!?」 20
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言葉に割り込む極めてシツレイな行い。会議に一瞬沈黙が訪れた。アルカナムのビル・モーヤマはむしろヤナマンチをじっと観察している。イスハークは続けた。「作戦行動は止めません。何故なら、黄金立方体によるネオサイタマ破壊を防いでいるのは、弊社なのですから」「聞き捨てならんぞ」 19
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「僭越ながら、弊社にてエネアド社に発言権を付与しました。非常事態ですのでね」ヤナマンチ社のヤナマンチが言った。イスハークが頷いた。「感謝の至り。弊社の行動は危機回避と市民保護が目的。メガコーポ連合法に基づいております」「では誤解を与えぬよう作戦行動を中止……」「できませんね」18
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「何故エネアド社がここで発言を?御社は常任理事権を持たないはず」カタナのエリザベート・バサラが片眉をつり上げた。アマテラスCEOが畳み掛けた。「田舎企業の分際で!創業何年だ!」「緊急時に諍いはおやめなさい」調停者サトルは冷静に窘めた。「ちなみに誰が参加権限付与を行ったのです?」17
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「お言葉ですが弊社の行動は全て正当なものです。必要とあらば全てのIRCログを開示できます」突然、サングラスをかけたサラリマンが会議場へとログインし、発言した。議会は騒然となった。サラリマンは平然と自己紹介した。「ドーモ、申し遅れました。私はエネアド社の外交部代表、イスハークです」16
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「磁気嵐が小康状態を迎えた今、ネオサイタマの非常事態に関連し、諸君に早急な情報共有と行動を呼びかけたい」調停者ヨロシサンのサトルCEOが立ち上がり、ノイズ交りの映像を展開した。「ジグラットおよびスゴイタカイビルで、エネアド社の大規模な軍事行動が観測されている。極めて越権的です」 15
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ここはIRCコトダマ空間であろうか?否、メタ・バースである。彼らは最新の光学技術とIRCネットワーク網によって世界各地から同時接続している。その姿は最新鋭の素晴らしいポリゴン・ワイヤフレームによって描画され、電子的に作られた仮想現実の会議場に同席しているというわけだ。  14
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ヨロシサン・インターナショナル、ヤナマンチ、アルカナム、アマテラス・アームズ、オムラ・エンパイア、メガロ・キモチ、KOL。錚々たる面々。円卓の中央には見事な松のボンサイとトーフが置かれている。企業同盟がもたらす秩序はトーフのように完全無欠で美しく、かつ脆いものであるという隠喩だ。 13
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01110101011……ブゥン、ブゥン、ブゥン……円卓の置かれた会議場に、ヨロシ・サトルCEO、エリザベート・バサラCEOなどを始め、APACネオサイタマエリアで発言権を持つ常任理事企業の代表らが次々にログインを果たす。 12
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「そうじゃな」ティアマトは目を伏せ、煙をひと吸いして、再びアヴァリスを見た。「その資格を見定めておるところ」「なるほど」アヴァリスは肩を揺らして笑った。「お前が震えながら傅くさまは、きっと愉快だろう」 10
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アヴァリスは肩に生えたクロヤギを撫でるように触れた。クロヤギは再び塵と化し、繊維に巻き込まれた。黒衣はその様相を変え続ける。混沌の海だ。「ヌンジャの上前を本気で撥ねるつもりならば、少し遊んでやる事になる」「我はセトではないゆえ」「ではお前は俺に仕えるのか?ティアマトよ」 9
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「フン……」アヴァリスは首を鳴らした。キンカクから彼に注がれる光は、紡がれる黄金の糸めいている。糸は彼の黒衣に纏わりつき、吸い込まれてゆく。「セトは俺に仕えるのか?」「カツ・ワンソーであれば、同じ事じゃ」ティアマトは答えた。「サツガイであろうと、そなたであろうと」「どうだかな」 8
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「好きにするんだな。ニンジャ」アヴァリスは再び空のキンカクを見上げた。「だが……」黄金立方体にいま、ブロックノイズじみたチラつきが垣間見えた。彼は直感的にジグラットの方向を見やった。「ウキヨエ」「然り」「あれのせいだな」「さてな。何であれ、セトは看過せぬ」ティアマトは呟いた。 7
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アヴァリスは緑の力に脈打つ黒い衣を翻した。衣の表面には山羊めいた命の残滓が沸騰し、滅び、再び生まれ続けている。闇色の目を細める。「俺がキンカクを喰らい尽くす過程で、小さい連中の住処は吹き飛んでしまう。それを小さい連中が必死で留める。アワレだが、意味はない」「そのアワレが趣じゃ」 6
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「それはもう」ティアマトは答えた。「モータルは我が目を楽しませる。たとえばセトのピラミッド。無益な建造物に費やされた奴隷の命を思うと、胸が熱くなる。そなたの行いも楽しいもの。キンカクに吸い寄せられ、しかし受け入れられず、拒絶され、滅びてゆく小さな命の連なり」「ただの余波だ」 5
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市街にはいまだ、異様な力の流出を思わせるジグザグの光の柱が爪を立てている。そして螺旋状に連なる人々はキンカク・テンプルをめがけ、いまだ宙に留まっている。だがその光景はもはやゆっくりと巻き戻され、修復されつつあるのだった。「面白かったのか?」やがてアヴァリスが目を開いた。 4
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