災害時のたんぱく質補給にコオロギ食 徳大発ベンチャーと美馬市協定

斉藤智子
[PR]

 食用コオロギを養殖する徳島大学発ベンチャー「グリラス」と徳島県美馬市が10日、災害時の応援協定を結んだ。市内の廃校2カ所を生産・研究の拠点とするグリラスが、コオロギパウダーを使った食品を避難所に提供する。藤田元治市長は「避難所生活で不足しがちなたんぱく質を効果的に摂取できる」と期待を語った。

 グリラスの生産拠点「美馬ファーム」が入居する旧芝坂小学校、研究拠点が入居する旧切久保小学校は、いずれも市の指定避難所。双方に常駐する社員計約15人が必要に応じ、避難所の開設・運営にも協力する。

 どちらも災害用食糧としてコオロギパウダーを使った缶入りパン計300個を備蓄。他にもコオロギパウダーを使った自社商品であるレトルトカレークッキーなどを提供するという。

 10日は締結式と缶入りパンの贈呈式があり、社員によるカレーの炊き出し演習があった。カレーはイカスミ、トマト、グリーンの3種で、試食した藤田市長は「災害時に温かくおいしいものを提供できるのはありがたいことだ」。グリラスの柿内将也取締役は「南海トラフ地震に備えて、良質なたんぱく質である食用コオロギの商品を提供できればと考えた。食料だけでなく、減災・防災に貢献していきたい」と話した。

 同社は美馬市以外ともこうした地域連携の取り組みを検討していくという。(斉藤智子)