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NFTをgiveawayでもらったら税金がかかります。売買した場合とあわせて解説

NFTを買ったとき、売ったときの税金の取扱いを知りたい。
NFTをgiveawayで手に入れても税金がかかるの!?

もったいぶるようやけど、取引の内容で取扱いが変わるから条件分けして解説するね。

当記事では、仮想通貨を購入したときから始まり、NFTを買ったとき、売ったとき、giveawayでゲットしたとき、最後に仮想通貨を日本円に戻すときまでの収益の計算方法について解説します。
その後、おまけと言いつつしっかり書きましたが、税金(所得税)を計算するための所得の種類や確定申告が必要になる条件について解説します。あなたに必要な部分を読んでいただけると嬉しいです。

*この記事をご覧の方はご存知かもしれませんが、giveawayとはtwitterなどでNFTをプレゼントする企画のことをいいます。

この記事の概要

◆仮想通貨やNFT取引をしたときの収益計算方法がわかる
仮想通貨やNFT取引をしたときの所得の種類と計算方法がわかる
◆会社員、主婦、フリーランスの確定申告の条件がわかる

売上高4兆円企業で15年経理を担当している、まなびばです。
異動を通じて、損益管理、会計、税務申告まで幅広く経験しています。
簿記2級、FP2級も取得。
サラリーマンの「お財布」の悩みを救うため、今すぐ役立つ知識を発信しています。

仮想通貨やNFTを売買したら税金(所得税)が発生する?

「NFTをgiveawayでもらったら」なんてタイトルから当記事を見ていただいているあなたは、おそらくNFTを売買したことがある、あるいは私と同じく幸運にもgiveawayでNFTをゲットしたのかもしれません。
NFTをこれからも楽しんでいくためには、最低限の税金の知識が必要です。
『税金の話とか無理!』という人も多いと思いますが、NFTを買った、売った、もらったときには、残念ながら税金(所得税)が発生するので、まずは雰囲気だけでもつかんでみましょう。

NFTの売買で思ってもみない収益が発生したけどどうしたらいいんやろ?
嬉しい悲鳴で大慌てして後悔することがないように前もって準備しておきましょう。

NFT取引を行った場合の収益の計算方法

ではNFT取引を行った場合の収益の計算方法を解説します。
最初にNFT取引の流れと、その取引を行った結果を表にまとめちゃいます。
時間のない人は、この章の前段だけ読んでください。
時間のある人、またはこれだけではわからないという人は、その後も続けて読んでいただけると嬉しいです。

NFT取引の流れ
  • 1
    仮想通貨販売所(コインチェック)で1ETHを購入
  • 2
    メタマスクに1ETHを送金
  • 3
    OpenSeaでNFT(CNP)を0.2ETHで購入
  • 4
    giveawayでNFT(SHINZO)をゲット
  • 5
    購入したNFT(CNP)を1ETHで売却
  • 6
    仮想通貨を日本円に交換
No.取引レート借方金額貸方金額
1仮想通貨販売所(コインチェック)
で1ETHを購入
1ETH
150,000円
暗号資産150,000現預金150,000
2メタマスクに1ETHを送金仕訳なし
3OpenSeaでNFT(CNP)を
0.2ETHで購入
1ETH
200,000円
NFT
(CNP)
40,000暗号資産
暗号資産売却益
30,000
10,000
4giveawayでNFT(SHINZO)
をゲット(0.01ETH相当)
1ETH
200,000円
NFT
(SHINZO)
2,000NFT受贈益2,000
5購入したNFT(CNP)
を1ETHで売却
1ETH
200,000円
暗号資産200,000NFT(CNP)
NFT譲渡益
40,000
160,000
6仮想通貨1.8ETHを
日本円に交換
1ETH
250,000円
現預金450,000暗号資産
暗号資産売却益
320,000
130,000
スクロールできます

簿記を勉強したことがある人はわかると思いますが、借方と貸方ってわかりますか?
そもそも読み方からわからんしって人は、借方(かりかた)は増える、貸方(かしかた)は減るってざっくり理解してください。
No.1を例にすると、仮想通貨1ETHを購入したら増えるので借方、そのかわりに現預金を支払うと減るので貸方って感じです。

黄色のアンダーラインのところが、仮想通貨やNFTを売買したときの収益です。
収益というと、NFTを売却したときのNFT譲渡益160,000円と思われがちですが、NFTを買ったりもらったり、仮想通貨を日本円に交換するときにも収益が発生することがあります。この例ではなんと302,000円の収益が発生しています。では、各取引の内容を順番に解説します。

1.仮想通貨取引所で1ETHを購入した

1ETH150,000円のときに仮想通貨取引所で1ETHを購入した場合、仮想通貨が1ETH=150,000円が口座に入金され(借方)、かわりに現預金(日本円)を支払います(貸方)。

2.メタマスクに1ETHを送金した

仮想通貨販売所で購入した1ETHを、メタマスク(仮想通貨を入れるお財布)に送金した場合、販売所を開設した口座からメタマスクに1ETHを移すだけなので、仕訳は特に不要とします。

3.OpenSeaでNFT(CNP)を0.2ETHで購入した

1ETH=200,000円のときに、OpenSeaでNFT(CNP)を0.2ETHで購入した場合です。
借方はNFT(CNP)が0.2ETH=40,000円で手に入り、貸方はメタマスクから0.2ETH=30,000円を支払います。
貸方の30,000円は、コインチェックで1ETH=150,000円で買ったもののため、0.2ETH=30,000円という計算です。
NFT(CNP)の40,000円とメタマスクから支払った30,000円の差額10,000円は、『暗号資産売却益』という収益になります。ちなみにこの収益は『雑所得』に区分されるのですが、所得の種類と内容については後の章でまとめて解説します。

NFTを売ったときならまだしも、NFTを購入しただけやのに収益とかおかしくない?
その気持ち、よくわかります。
NFTを購入するときに、持っている仮想通貨を売ってNFTを買ったと考えるため、購入したNFT40,000円と売却した仮想通貨30,000円の差額10,000円は仮想通貨売却益と評価されるのです。
実はNFTを売却したときにも、同じようなことが起こるので後で解説します。

4.giveawayでNFT(SHINZO)をゲットした(0.01ETH相当)

twitterでNFTのgiveaway企画に応募したことないですか。
私はこの例のとおり、twitterでSHINZO(心臓)のNFTをいただいたんです。この場合どうなるかを見てみましょう。
NFTをもらった場合、NFTをもらったときに売られている金額を自分の収益としてカウントしないといけません。SHINZOのNFTは0.01ETHで販売されているため、giveawayでゲットしたときのレート1ETH=200,000円で換算すると、2,000円が『NFT受贈益』という収益になり、『一時所得』に区分されます。

5.購入したNFT(CNP)を1ETHで売却した

次は大人気NFTとなったCNPを1ETH=200,000円のときに1ETHで売却した場合です。
※私はガチホ(売らずに持ち続けること)すると決めているので実際には売ってません。

借方はNFTを売却した対価として仮想通貨1ETH=200,000円となります。
貸方は購入したNFT(CNP)となり、0.2ETH=40,000円です。
そして借方200,000円と貸方40,000円との差額160,000円は『NFT譲渡益』という収益になり、これは『譲渡所得』に区分されます。

6.仮想通貨1.8ETHを日本円に交換した

最後は手元にある仮想通貨1.8ETHを日本円に交換する場合です。
ちょうど1ETH=250,000円になったため、日本円に交換するには絶好のタイミング。
借方は日本円に交換できる金額1.8ETH×250,000円=450,000円となります。
貸方は日本円に交換するために売却した仮想通貨1.8ETHです。少しややこしいですが、順番に解説します。

1.8ETHの内訳は次の①~③で、32万円(15万円-3万円+20万円)となります。
①No.1で購入した1ETH=150,000円(プラス)
②No.3でNFT(CNP)を購入するときに支払った0.2ETH=30,000円(マイナス)
③No.5でNFT(CNP)を売却したときに入金された1ETH=200,000円(プラス)

これより、借方450,000円と貸方320,000円との差額130,000円は仮想通貨売却益という収益になります。もうおわかりかもしれませんが、所得の区分は『雑所得』です。

次の章では、青マーカーしている3つの所得(譲渡所得、一時所得、雑所得)の内容を解説します。

NFT取引を行った場合の所得区分はこの5つ

NFT取引を行った場合の課税関係は、国税庁HPのタックスアンサー(よくある税の質問)『No.1525-2 NFTやFTを用いた取引を行った場合の課税関係[令和4年4月1日現在法令等]』で公表されています。この内容を簡単に整理すると、下のフローチャートのとおり5つの所得にまとめられます。
NFT取引では主にこの5つの所得に整理できますが、所得の種類は全部で10種類あります。

次はこの5つの所得(給与所得、譲渡所得、一時所得、事業所得、雑所得)の内容について解説します。

働いた報酬としてもらったNFTは給与所得

働いて得られる給料を現預金ではなくNFTでもらった場合、この所得は給与所得になります。
一般のサラリーマンやフリーランス、主婦にはあまりないケースだと思うので、今回これ以上の説明は割愛します。

NFTを売却して得た収益は譲渡所得(事業的規模である場合は除く)

NFTを譲渡した場合、譲渡したNFTが譲渡所得の基因となる資産に該当する場合(その所得が譲渡したNFTの値上がり益と認められる場合)は、譲渡所得に区分されます。
ただし、NFTの譲渡が、営利を目的として継続的に行われている場合は、譲渡所得ではなく、雑所得または事業所得になります。また、譲渡したNFTが、譲渡所得の基因となる資産に該当しない場合は、雑所得(規模によっては事業所得)になるのであわせて覚えておきましょう。

譲渡所得の計算方法は、「収入金額 – ( 取得費 + 譲渡費用) – 特別控除額(50万円)」となります。
特別控除額(50万円)は、簡単にいうと50万円までは所得に計算されないということです。

譲渡所得

収入金額 : NFTを売却したときの金額
取得費  : NFT自体の購入やNFTを購入するときの手数料などの費用
譲渡費用 : NFTを売却するときにかかる費用
特別控除額: 収入-(取得費用+譲渡費用)の所得金額からさらに50万円を控除

また、所有期間が5年以内の短期譲渡所得はこの全額になりますが、所有期間5年超の長期譲渡所得の金額は、その2分の1に相当する金額が所得金額となります。
さらに詳細がご覧になりたい場合は、国税庁HP「No.1460 譲渡所得(土地、建物及び株式等以外の資産を譲渡したとき)」をご覧ください。

個人的に購入したNFTを売却して得た収益は一時所得

giveawayでNFTをもらった場合のように、臨時的にNFTを取得した場合は、一時所得に区分されます。
一時所得の計算方法は、「総収入金額 - 収入を得るために支出した金額 - 特別控除額(50万円)」となります。

一時所得

総収入金額 : NFTを売却したときの金額
収入を得るために支出した金額:その収入を生じた行為をするため、またはその収入を
 生じた原因の発生に伴い、直接要した金額
特別控除額 : 収入から費用を引いた所得金額からさらに50万円を収入から控除

一時所得は、その所得金額の2分の1に相当する金額を給与所得などの他の所得と合計して総所得金額を求めた後、納める税額を計算します。
さらに詳細がご覧になりたい場合は、国税庁HP「タックスアンサー(よくある税の質問)No.1490 一時所得」をご覧ください。

事業目的でNFTを売ったり仕事の対価としてもらって得た収益は事業所得

事業としてNFTを売買したり、事業目的で役務提供の対価を受け取った場合の収益は、事業所得に分類されます。
事業所得の計算方法は、「総収入金額 - 必要経費」となります。
必要経費とは、収入を得るために直接必要な売上原価や、人件費や事務所の家賃等の販売費や管理費のことをいいます。
さらに詳細がご覧になりたい場合は、国税庁HP「タックスアンサー(よくある税の質問) No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)」をご覧ください。

簡単に言うと他の所得に該当しない収益が雑所得

今回のNFTに関する取引を例にすると、上記のいずれの所得にも該当しないもの雑所得に分類されます。
お堅い法律の用語でいうと、雑所得は「利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも当たらない所得」といわれます。
NFTを売買したり、副業の対価としてNFTを入手したりした場合の所得の計算方法は、「総収入金額 - 必要経費」となります。
さらに詳細がご覧になりたい場合は、国税庁HP「タックスアンサー(よくある税の質問) No.1500 雑所得」をご覧ください。

収益の額と所得の額は一致しない

前項の事例より収益の額は302,000円でしたが、所得の金額は、経費の金額を控除したり、特別控除と呼ばれる優遇もあり、収益の金額より低くなる傾向があります。
他にも色々ありますが、このように計算した所得が20万円を超えると、確定申告が必要になるということだけは目安として覚えておきましょう。

所得税についてはこちらの記事「会社員でも副業に役立つ所得税の仕組みを理解しよう」もどうぞ。

所得税の確定申告が必要になる条件と申告方法

それでは、仮想通貨やNFT取引をした場合に、確定申告が必要になる条件について解説します。
まず、個人で仮想通貨を購入して持っているだけでは税金はかかりませんし、確定申告の必要もありません。
仮想通貨を売買したり、仮想通貨を使ってNFTを購入したりして収益が発生したときに初めて確定申告が必要になる可能性が出てきます。会社員の人、学生や主婦、フリーランスや個人事業主の場合など、ケースを分けて確定申告が必要になる条件を解説します。

給与所得以外に20万円以上の所得があれば確定申告が必要

会社員などの給与所得者の場合、仮想通貨やNFTの売買、その他副業で稼いだ金額などの合計が20万円以下であれば、確定申告は不要です。ここで重要なのは、仮想通貨やNFTの売買収益だけではなく、副業の稼ぎなども全て合わせた所得が20万円以下であることです。
学生や主婦など給与所得者でない場合は、1年間の所得が住民税の基礎控除額を超えなければ、確定申告は不要だと覚えておくとよいでしょう。また、フリーランスや個人事業主の場合は、利益の額にかかわらず確定申告が必要です。
さらに詳細がご覧になりたい場合は、国税庁HPの「確定申告が必要な方」をご覧ください。

仮想通貨の売却等による副収入はスマホで確定申告ができます

最後に仮想通貨の売却等による副収入があった場合の確定申告の方法について紹介します。
給与所得者で会社の年末調整を受けている人で、仮想通貨の売却等で20万円以上の所得が発生した場合は、こちらの国税庁HP「副収入などがある方の確定申告」を参考にしてください。

所得税の確定申告が不要となった場合も住民税の申告には要注意

会社員の場合、会社で年末調整を受けたり、自分で確定申告をしている場合は、住民税の確定申告は不要です。
しかし、給与所得者で、仮想通貨やNFTの売買、副業の収益が20万円以下だったため確定申告をしなかった場合、住民税の確定申告が必要になります。また、学生や主婦など給与所得者でない場合は、住民税の基礎控除額を超えると住民税の確定申告が必要になります。
住民税の確定申告の方法は、住んでいる市区町村に必ず確認しておきましょう。

まとめ

最近はNFTに夢中になっているので、仮想通貨やNFTを売買した場合の収益の計算方法について解説しました。これからまだまだ盛り上がっていくNFTの世界を長く楽しくために最低限の税金の知識も身につけておきましょう。

所得税についてはこちらの記事「会社員でも副業に役立つ所得税の仕組みを理解しよう」もどうぞ。
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