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世界を揺るがすあの問題に対し、ついに爆乳Pが口を開いた! 『閃乱カグラ』シリーズステージイベント&高木P メディアセッション【台北ゲームショウ2019】

台湾・台北市で1月24日~28日まで開催された「台北ゲームショウ2019」セガブースにおいて、マーベラス/Honey Parade Gamesの『閃乱カグラ』シリーズのステージイベントが行われました。

任天堂 Nintendo Switch

世界に広がる表現規制で『閃乱カグラ』シリーズはどうなる!?


とおっぱい祭りに参加してこの記事は終わり、というわけではありません。とその前に、ここ最近起こっている状況を説明しないといけません。

日本のアニメキャラクターのような、幼く見える女性キャラクターのセクシーな表現は世界的に見てあまり寛容ではありません。ゲームがそういう表現に寛容な日本だけで流通されているならまだよかったのですが、現在はノベルアドベンチャーの需要も増えてきていることから海外展開において問題になることも多々あります。

特にプレイステーションフォーマットではそれが顕著になっており、現状日本でしか発売しないタイトルでも将来的に海外での発売をする可能性も0ではないことから、各国レーティングとは別にプラットフォーム側での表現チェックを開始しています。一部タイトルでは過度な修正を行ったものも登場し、SNSなどで話題となりました。

もちろん『閃乱カグラ』も例外ではなく、『Burst Re:Newal』の欧米向けPS4版では更衣室でのスキンシップモードが“プラットフォームホルダーの要望にこたえる形”で削除されています。

爆乳ハイパーバトル『閃乱カグラ Burst Re:Newal』海外版が発売延期、PS4版「スキンシップ」モード削除が影響
https://www.gamespark.jp/article/2018/10/13/84483.html

そういう経緯もあり、今回は高木プロデューサーの訪台に合わせて開催された中国語圏メディア向けセッションに同席させていただき、お話を聞かせていただきました。

インタビュー前はこんなノリの高木Pでしたが、テキストを読めばお分かりの通り、インタビュー中は極めて真摯に回答していました。

――『PEACH BALL 閃乱カグラ』はどのようにしてピンボールと閃乱カグラを結び付けようと思ったのですか?

高木 もともとピンボールがすごく好きで、いつかピンボールゲームを作ってみたいなと思っていました。なかなかピンボールだけだと難しかったのですが、ニンテンドースイッチのHD振動という感触が伝わる機能があると聞いて、これは「おっぱいに球を当てたらきっと楽しいに違いない」と思って作り始めました。

――『シノビリフレ』も『PEACH BALL』もセクシー要素がたくさんありますが、中国語版のセクシー要素は日本版と同等なのでしょうか?

高木 何も調整してません。日本版と同じです。

――『PEACH BALL』もキャラクターは今のところ5名ですが、今後DLCで増える予定はありますか?

高木 DLCでの追加は考えておらず、今回『PEACH BALL』が出て人気が出たら続編としてキャラクターやボリュームを増やしたタイトルを改めて作りたいなと思っています。

――去年『PEACH BALL』の実況配信を行ったときに、セクシー要素があまりにもありすぎて配信途中で中止された、という事件がありましたが、その状況は初めから予期できてましたか? また、この事件をどう思ってますか?

高木 一応BANされないように気をつけていたんですけれども、結果的にBANされてしまい……本当は良くないんですが、ちょっと嬉しかった(笑)。実際BANされたことによって「BANされたぞ(笑)」とTwitterなんかで拡散されて「なんだなんだ」ってなって(BANされなかったniconicoの)視聴者がぐーんと上がると(笑)

――今後、ニンテンドースイッチで新しい『閃乱カグラ』のシリーズを開発する予定はありますか?

高木 今具体的に言える予定はないですが、きっとあるんじゃないかと。

――スイッチ版のカグラというとHD振動、というイメージがあるのですが、次以降に使えるアイデアをまだいっぱいお持ちなんでしょうか?

高木 HD振動でいろいろやりたいなと思っているのですが、よりゲームとして正統派な、アクションやシューティングの方向性を狙いたいなと。今回は変則的な2本だったので、王道なタイトルを作りたいと思っています。

――初めて『閃乱カグラ』シリーズに触れる人におすすめのタイトルはありますか?

高木 ちょうどこの前、PS4で出させてもらった『閃乱カグラ Burst Re:Newal』が1作目と2作目のリニューアル版なので、まずはこちらから遊んでいただければと。

――『閃乱カグラ』シリーズで今後中国語化されるタイトルはありますか?

高木 スマートフォンアプリの『シノビマスター』なども出していく予定なので、それはいずれ中国語化して出てくるものと思います。

――『シノビマスター 閃乱カグラ New Link』というモバイルゲームもありますが、今後、スマートフォンで展開する『閃乱カグラ』シリーズはありますか?

高木 そうですね、スマートフォンの機能やスペックもすごく高まってきているので『PEACH BALL』や『シノビリフレ』みたいな軽いタイトルというのはいずれ移植していけるのかな、とは思いますね。スマートフォンでの5Gが実用化されればクラウドを使ってどこでも、どんなゲームでも遊べるようになると思います。

――以前のインタビューで『閃乱カグラ』の新作はPS4で開発中、ということだったのですが、現在PS4はセクシー表現の規制が厳しくなっている、という話があって、この状況に対してどう思っていますか?

高木 規制の動きというのはプレイステーションに限らず、どのプラットフォーム、どのジャンルにおいても少しずつ世界的に広がっていく流れで、いずれそういう時が来るだろうな、とは予想はしていました。思ったより早くその流れが来てしまって、今まさにどうしようかなと悩んでいるところではあります。

――今の話を踏まえて、『閃乱カグラ7EVEN』の完成バージョンは最初の発想からかなり変更を加えたものになりますか?

高木 そうですね、当初思い描いたものではきっとリリースできないだろう、というところなので、すべてにおいてやり直すというか、考え直すというところですね。

――『7EVEN』において、対象年齢の違う2つのバージョンをリリースする計画はありますか?

高木 2つに分ける、ということは考えていないですね。(いろいろ考えながら)……難しいですね。

――PS4に比べてSteamなどはセクシー要素に対する上限が緩めだと感じているのですけれども、もし、今後PS4がますます厳しくなったら軸足をPCに移す可能性はありますか?

高木 可能性はなくもない、って感じですね。ただ、PCだけだとなかなか辛い気はするんですけどね、ジャンルとして。どちらかというとニッチなので。リアルなシューティングが多いPC上で……うーん、行けるんであればそうしますが。

――『7EVEN』の話に戻りますが、中国語版は日本と同時発売する予定はありますか?

高木 やはり何年か前から、少なくてもアジア地域においては一斉に発売したいというのはわれわれも目標として作ってきているので、そこを目指したい。ただ、今は『7EVEN』をどうやって出していくかという課題があるので、そこを乗り越えられたら、中国語版を同時に出したいと。

――制作が難航しているのはやはりセクシー要素が多いからですか?

高木 「服も脱げない、破れない、おっぱいも揺れない『閃乱カグラ』でいいのか?」というところですかね。

――胸を出せない、胸が揺れないとありましたが、今までシリーズの中で表現したものも不可能になった、ということでしょうか。

高木 まずできること、というのはあると思うんですけれども、多くのことがきっとできなくなるであろう、規制はますますもっと厳しくなっていくであろう、と。どこまでやっていいのか基準がないので、非常に苦心しているんですね。

『閃乱カグラ』シリーズの魅力というものはセクシー要素だけじゃないと僕は思っているんですけど、そこを削ってしまっては、魅力が薄れてしまう。セクシー要素がなくても面白い要素はたくさん作れるんですけれども……答えは出てないんですよね。

――『DEAD OR ALIVE』シリーズとの新たなコラボの可能性はありますか?

高木 そうですね、何らかの形でやりたいと思っています。昨日も『DEAD OR ALIVE 6』のプロデューサーの新堀さんとお話をしたので、いつか実現すると思います。

――『DEAD OR ALIVE』もセクシー要素が入ったゲームだと思いますが、先の規制の話も含めて新堀さんとお話したことはありますか?

高木 昨日もそんな話をしましたし、もっと前からTEAM NINJAの早矢仕さんとも普段からそういう話をしてますね。

――最後に(中国語圏の)ユーザーに一言お願いします。

高木 『シノビリフレ』と『PEACH BALL』の中国語版をリリースすることができてとてもうれしく思っています。感謝を込めて新規パッケージイラストを採用したり、ダウンロードコンテンツをすべて入れたり、日本版とはちょっと違うバージョンで(中国語圏の)皆さんにお届けします。ちょっと特殊なタイプのゲームですが、ぜひ楽しんでほしいなと思います。

『閃乱カグラ7EVEN』など今後のシリーズに対しても、皆さん気になっていると思います。実際問題、世の中の流れに対してちょっと苦戦していますが、これは長い年月をかけていつか実現するつもりでいるので、気長に待ってくれると嬉しいです。



アニメ・ゲームキャラクターへの表現規制は遅かれ早かれやってくる、というのが業界全体の共通認識で、意外にもそれが早く、プラットフォーマーの規制で行われるようになった、というのが現状のようです。

SIEが先行したとはいえ、世界で起こっている流れであり、これが他のプラットフォーマーに波及しないというわけではないと考えられます。過去にもセガがセガサターン時代にX指定(性行為描写OKの18歳未満発売不可レーティング)を解禁した結果、X指定タイトルばかりが注目されるようになったこともあってこのレーティングは2年足らずで終了することになりました。現在それらが受け入れられているプラットフォームでもいずれは禁止事項が厳しくなるという可能性も0ではないと考えられるでしょう。

世界的なレーティングシステムの変更やゾーニングの強化をプラットフォーマー側と一緒に行えればこの状況を変化させることはできるかと思いますが、それにはやはり長い時間がかかると思います。『閃乱カグラ7EVEN』がどのようなゲームに仕上がるかを含めて今度の展開を注目する必要がありそうです。

今回の同席に快く応じていただいた高木氏を含むマーベラス/HONEY PARADE GAMESの皆様と今回の場を作っていただいたセガゲームス・アジアチームの皆様、ありがとうございました!

(C) 2017 Marvelous Inc./HONEY PARADE GAMES Inc. 
(C) 2018 Marvelous Inc./HONEY PARADE GAMES Inc.
《岩井省吾》
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