【今回レビューする内容】2022年 高音質で安い!予算別のプリメインアンプの音質とおすすめ・選び方:ネットワークアンプ レシーバーの人気ランキング Wi-Fi・DLNA・Airplay対応ステレオアンプ ・インテグレーテッドアンプ
【紹介する製品型番】FOSTEX AP25 AP20d DENON PMA-390RE PMA-600NE ヤマハ A-S301 A-S501 R-N803 A-S1200 マランツ MODEL 40n MODEL40N/FN MODEL 30 PM6007 PM5005 PM8006 DENON PMA-900HNE PMA-A110 PMA-1600NE PMA-1600NE PMA-60 PMA-2500NE PMA-800NE NR1200/FN A-S801 B WXA-50 PM7000N/FN DENON SONY STR-DH190 STR-DH190 Cambridge Audio Cambridge Audio AXA25 AXA35 CXA81CXA61 LUXMAN SQ-N150ELAC DS-A101-G PS Audio Stellar Strata TEAC AI-301DA-Z/B AI-301DA-Z/S ARCAM SA20
今回のお題
音質が良い!プリメインアンプのおすすめはどの機種?
ども!Atlasです。
今回は、2022年8月現在、最新のプリメインアンプ・ネットワークアンプを比較します。
1・プリメインアンプの比較 (1)
1-1:1万円~
1-2:5万円~
2・プリメインアンプの比較 (2)
2-1:10万円~
2-2:20万円~
3・プリメインアンプの比較 (3)
=最終的なおすすめの提案
1万円台の入門機から、5万円からの中級機、20万を超える高級機まで、Atlasが試聴などの結果「良い!」と感じたものを選びました。
以上のような順番で価格別に見ていきます。
あまりオーディオに詳しくない人の検討材料とできるように、できるだけ簡単な言葉で、かつ、詳しく書きました。
Atlasは、学生時代は入門機、社会人となって中級機、現在は「そこそこ高級機」と言えるだろうテクニクスのプリメインアンプを利用するに至っています。
2021年に惜しくも廃盤になったSU-G30ですが、今でもAtlas家では現役です。
オーディオ好きに評価される、プリアンプとパワーアンプが分かれる複雑なシステムは好きではないので、配線のシンプルなプリメインアンプを愛用しています。
失敗を繰り返しては「売ったり、あげたり」してきましたが、今回はこのような経験をふまえて、「購入時の間違いのない選び方の基本」を紹介するつもりです。
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今回は、ハイレゾ対応機・Wi-Fi搭載機を含め、各製品を紹介します。
アンプのパワー ★★★★★
音域の広さ ★★★★★
ネットワーク再生 ★★★★★
設置性 ★★★★★
ノイズ対策 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最後に、上表のような指標から、目的別・価格別に「Atlasのおすすめプリメインアンプ」を提案する形式で書いていきます。
1・プリメインアンプの選び方の基本
プリメインアンプは、初めて買われる方は、自分の用途に合わないものを買ってしまいがちです。
1・プリメインアンプ
2・ネットワークアンプ
3・AVアンプ
少なくとも「プリメインアンプ」「ネットワークアンプ」「AVアンプ」の違いだけは、必ず理解してから購入されてください。
ネット上の比較記事をみても、これらを混同して紹介している場合が見られます。
多少詳しい人でも、違いが分かっていない場合があるので、簡単にその意味を説明しましょう。
第1に、プリメインアンプです。
インテグレーテッドアンプとも呼ばれますが、ごくごく簡略化して言えば「ミニコンポの本体部分」のことです。
元々、アンプは、弱い電気信号を増幅させるプリアンプ(コントロールアンプ)と、それをブーストするパワーアンプ(メインアンプ)に分かれていました。
しかし、これは、設置性が悪いし、価格も高くなるので、中級者以下向けに一体型設計にしたのが、プリメインアンプです。
もちろん、CDプレーヤーなどは内蔵されません。
そういった機種をお探しの場合、このブログでは【ミニコンポの比較記事】をご覧ください。音質面では、同価格のプリメインアンプに負けない製品も多いです。
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第2に、ネットワークアンプです。
ごくごく簡単に言えば、「プリメインアンプにWi-Fi・Bluetoothを付け足したもの」です。
PCオーディオの普及で、最近ではじめた新しいタイプのプリメインアンプです。
多くの製品はWi-FiとBluetoothが搭載され、CPプレーヤーやTVのほか、PCやNASないし、スマホの音楽も再生にも対応します。
通常の、光・同軸入力もあるため、普通のプリメインアンプとても利用できます。ただ、無線は「ノイズ源」でもあるので、上級者には嫌われる場合もあるカテゴリです。
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第3に、AVアンプです。
この製品も「プリメインアンプ」と機能が同じです。
ただし、プリメインアンプが、2chステレオ、ないし、それにウーハーを付けた2.1chステレオまでの対応に対して、ウーハーとスピーカー5本を使う5.1chサウンド・7.2chサウンドまで対応できる製品です。
ただ、ステレオで利用する場合は、音質は専門機に劣る機種です。また、その仕組みからいって、とにかく「でかい」です。
プリメインアンプとは毛色が異なるので、このブログでは、【おすすめAVアンプの比較記事】で、別記事として詳しく紹介しています。
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なお、TVを中心に、音楽再生も兼ねた音楽再生機器を揃える場合、「AVアンプ」がマストという固定観念があります。
ただ、最近のプリメインアンプやネットワークアンプは、出力端子が複数あるので、5.1chなどの対応が不要ならば、プリメインアンプ・ネットワークアンプのが総合的な音質が高く、また、設置スペースを圧迫しません。
今回は、このような意味で、音楽再生機器・TVなどに向く、プリメインアンプとネットワークアンプを比較していきたいと思います。
一方、今回の比較では、プリメインアンプのインピーダンスと定格出力という値を出していきます。
そして、皆さんのお持ちの(または狙っている)スピーカーも、インピーダンス、許容入力、という、数字が公開されているはずです。
この2つの数値は、選ぶにあたって、注意しても良い部分ですので、すこし解説します。
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第1に、インピーダンスです。
オーム(Ω)の値で、8Ω・6Ω・4Ωなどの数値として示されます。
これは、基本的に、買われるスピーカーと合わせてください。
例えば、4Ωのスピーカーがあるとして、6Ωまで対応のアンプだと、(音は鳴りますが)、保護回路の関係で「電断」などのトラブルが生じる可能性が高まります。
逆に、8Ωのスピーカーを、6Ωまで対応のアンプを鳴らすのは問題ないです。一般的には、「4Ωのスピーカーを使う場合は、少し注意が必要」と覚えておけば、だいたいOKです。
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第2に、定格出力です。
ワット(W)の値で示される数値です。
これは、最新のブックシェルフ(小型スピーカー)をつなげる場合は、とりあえずは、気にする必要はないです。
ただし、上の写真のような、大きなトールボーイ型などを鳴らす場合、ある程度アンプ側の定格出力は必要です。
そうした大きなスピーカーの場合、たいてい、その製品の「推奨アンプ出力」を各社が出してくれています。その基準に収まるようなアンプを選べば良いでしょう。
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1・アンプのサイズ
2・アンプの音質(ハイレゾ含む)
3・ネットワーク対応(Wi-Fiなど
というわけで、アンプの選び方の基本でした。
こうした部分をふまえて、具体的な製品を比較していきます。
なお、比較にあたっては、以上の3つの観点を特に重要視していきます。
気になる音質面では、ハイレゾ再生への対応を示すほか、「低音域・中音域・高音域をどの程度鳴らせるか」もスペックや試用結果をふまえて書いていきます。
よろしくお願いします。
1-1・プリメインアンプの比較【1万円~】
では、比較をはじめます。
はじめに、1万円台から2万円台まで予算で購入可能なモデルを紹介します。
ミニコンポから「ワンランク上のシステム」にグレードアップさせたい方に向く製品クラスでしょう。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思う部分を青字系で記していきます。
【2017年】
1・FOSTEX パーソナル・アンプ AP20d
¥21,780 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):20W×2
定格出力(4Ω):12W×2
インピーダンス: 4~8Ω
周波数帯域:20Hz~40kHz
アナログ端子:2
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:
スピーカー出力:1
サイズ:幅108×高42×奥行138mm
AP20d は、日本のフォスター電機が発売する、プリメインアンプです。
本体の大きさは、幅108×高42×奥行138mmです。
機能を最小限に絞った「D級アンプ」で、手のひらにも載りそうな小型です。
アンプのパワーは、8Ω時に最大20Wです。
この部分は「一体型コンポ並み」のスペックです。
ただ、大抵のブックシェルフスピーカーを鳴らすのに問題ない水準とはいえます。
インピーダンスは、4Ω~8Ωに対応です。
スピーカーを合わせて買われる場合、スピーカー側のインピーダンス(Ω)を確認してください。
なお、本機の場合、欧米に多い4Ωと、日本に多い6Ωのスピーカーに双方に対応しています。
周波数帯域は、低音域が40Hz(値が小さいほど低音域が出る傾向)、高音域が40kHz(値が大きいほど高音域が出る傾向)となります。
帯域が広いほど(良い音源ならば)豊かな音場が得られるといえます。
一方、この数値は、過信はできない指標です。
しかし、少なくともメーカーの設計思想の方向性を、客観的に理解できる「数字」として重要です。実際、たいていのメーカーが開示します。
高音域が40kHzを超えるので、ハイレゾ音源にも対応します。ただ、後述するように、本機は、デジタル接続に対応しないので、スペックを活かしきれない部分はあります。
アナログ入力は、2系統です。
図の左側の丸いRCA端子(オーディオ端子)を利用して、オーディオ機器とつなげるのが、基本です。
デジタル入力は、非対応です。
最近のプリメインアンプは、光デジタルケーブルやUSBで入力ができるよう、デジタル用端子を備える機種が増えています。
しかし、本機はDAC(=デジタル信号をアナログに変換する装置)を搭載しないこともあり、対応できません。
そのため、本機は、例えば、TVやPCとの接続でも、アナログ接続する必要があります。
音楽再生用機機(CDプレーヤーなど)と異なり、TVやPCといった映像機器は、ノイズが多くでるので、アナログ式だと音質が落ちやすいです。
スピーカー端子は、1系統です。
バネ式で、バナナプラグも使えない格安な仕様です。
ネットワーク機能は、BluetoothやWi-Fiを含めて、未搭載です。
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以上、AP20d の紹介でした。
2017年に登場した当時は「クラス以上」の小型機という評価で、ミニコンポからの「乗換ユーザー」などに人気でした。
ただ、デジタル入力の部分ほか、ネットワーク非対応である部分など、仕様がややクラシックなので、その部分は注意点です。
また、小型化は音質面では「損」になる場合が多いため、場所に余裕があるならば(同価格帯ならば、大きめの他社機のほうが音質は、基本的には良いでしょう。
ただ、そうはいっても、設置場所に融通が利くのは良い点で、ニーズはあるかと思います。
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【2022年】
2・FOSTEX AP25
¥32,670 楽天市場 (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):25W×2
定格出力(4Ω):17W×2
インピーダンス: 4~8Ω
周波数帯域:20Hz~20kHz
アナログ端子:2
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:
スピーカー出力:1
サイズ:幅108×高42×奥行138mm
一方、2022年に本機とほぼ同じ大きさの上位機がでました。
アンプ総計50Wと最大出力が伸びたほか、後部のプラグが、バナナプラグ対応の高級仕様になりました。
ネットワーク面など仕様がクラシックなのは、引き続きですが、老舗の音響企業では、「格安で小型」な機種の候補がほかにない点で、サイズ感の部分で候補になりそうです。
一方、周波数帯域については、20Hz-20kHz明記なので、業界の示すハイレゾ基準に満たない製品である部分は、(こだわる場合)注意点となります。
【2018年】
3・SONY ステレオアンプ STR-DH190
¥21,409 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(6Ω):
定格出力(4Ω):
インピーダンス: 6~16Ω
周波数帯域:10Hz~100kHz
アナログ端子:4
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:Bluetooth
スピーカー出力:1
サイズ:幅430×高133×奥行284mm
STR-DH190 は、ソニーの入門用のプリメインアンプです。
SONYは、上位機は、5.1chとなるため、2chのプリメインアンプは本機のみです。
本体の大きさは、幅430×高133×奥行284mmです。
入門機としては「大ぶり」なのは、多チャンネルの上位機と筐体設計を共通化しているという部分もありそうです。
ただ、基本的に大きめで重い方が、音質劣化において致命的な「振動対策」において有利です。
その点で、マイナスポイントとも言えない部分はあります。
アンプのパワーは、定格出力は、非開示です。
ただ、実用最大出力は6Ω時100Wというスペックは公開されます。
多少大きなスピーカーでも、インピーダンスの範囲ならば、鳴らせる実力はあるでしょう。
なお、本機の場合、「リニア広帯域パワーアンプ」の内臓が表明され、同社によれば、ノイズ軽減のほか、音質面でも「スピード感やパワー感」に好影響があるとされます。
インピーダンスは、 6~16Ωの表記です。
4Ωのスピーカーを除け、選んで問題ないでしょう。
周波数帯域は、低音域が10Hz、高音域が100kHzです。
低音域のスペックを含めて帯域が広いため、低音域と高音域に共に強いスピーカーが多い「SONYサウンド」を実現しやすい製品と言えます。
なお、高音域が40kHzを超えるため、スペック的には、ハイレゾ音源対応です。ただ、同社は、「デジタル入力」ができない機種は「対応機種」とは明記しない方針です。
実際、ハイレゾを聴く人のための製品ではありません。
アナログ入力は、RCA端子(オーディオ端子)が4系統です。
レコード用のフォノもあります。
デジタル入力は、DAC未搭載のため、非対応です。
スピーカー端子は、2系統です。
バイワイヤリング用というよりも、複数のスピーカーに分けるための実装のようです。
一方、サブウーハー専用の出力はないので、2.1chには非対応です。
ネットワーク機能は、Bluetoothに対応します。
コーデックは、SBCとAACまでです。値段的には十分でしょう。
なお、コーデックの意味する所については、このブログでは、【Bluetoothヘッドホンの比較記事】の冒頭で割と詳しめに書いています。
そのほか、本機は、ワイドFMチューナーが装備されます。
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以上、ソニーのSTR-DH190の紹介でした。
格安のミニコンポから、はじめて「プリメインアンプ」を導入しようと思う場合、安くて高性能なアンプの1つだと思います。
特に本機は、端子が多いので、TVの下に置いて、多くのオーディオ製品とつなげたい場合、候補になる入門機です。
音質部分も、周波数帯域の広さなどに「ソニーらしさ」も見られますし、Bluetooth対応なので、スマホ音楽の再生もできる点も、現代的でしょう。
2万円以内の予算で考えるならば、オススメできる機種の1つです。
【2021年】
4・Cambridge Audio AXA25
¥29,700 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):25W×2
定格出力(4Ω):
インピーダンス: 8Ω
周波数帯域:10Hz~30kHz
アナログ端子:4
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:
スピーカー出力:1
サイズ:幅430×高80×奥行340mm
AXシリーズ AXA25は、英国のケンブリッジオーディオの製品です。
日本の代理店は、バリュートレードです。
本機は、VGPで「2018年度」のエントリーモデルの最高金賞を取った機種(TOPAZ AM5)の後継機で、構成も同じです。
本体の大きさは、幅430×高さ80×奥行340mmです。
8cmと背丈がない機種なので、ラックなどへの設置性はかなり良さそうです。
CDプレイヤーと重ね置きでも問題ないでしょう。なお、写真は同社の AXC25とのコンビです。
アンプのパワーは、8Ω時に25Wです。
この部分についていえば、さほど余裕のあるとは言えない設計です。
インピーダンスは、公式には、 8Ωという規定です。
6Ωあたりでも大丈夫でしょうが、保証性はありません。
周波数帯域は、低音域が10Hz、高音域が30kHzです。
ソニーと比較すると、高音域方面でスペック表記が低いです。
バランス重視で、聴き疲れしにくい音質を目指したする本機の方向性から、音域の広さは過度に追い求めていない(その分値段が安い)とも言えます。
アナログ入力は、RCA端子(オーディオ端子)が4系統です。
デジタル入力は、非対応です。
スピーカー端子は、1系統です。
バナナプラグには対応します。
ネットワーク機能は、非対応となります。
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以上、ケンブリッジオーディオのTOPAZ AM5の紹介でした。
2万円以下グレードのプリメインアンプは、最近、選択肢が少ないので、わりと貴重になってきた製品です。
また、メーカー自体、フラットで味付けのないサウンドを追求する「哲学」を持つため、良かれ悪しかれ、パワーがあるソニー機と、聞き比べると面白い機種でもあります。
音質は、確かに日本の賞を得やすいサウンドで、評価される理由はあるでしょう。
この価格帯では、購入時、候補にできる機種の1つです。
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【2021年】
5・Cambridge Audio AXA35
¥47,800 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):35W×2
定格出力(4Ω):
インピーダンス: 8Ω
周波数帯域:5Hz~50kHz
アナログ端子:4+フォノ
デジタル端子:
DAC:
ネットワーク:
スピーカー出力:1
サイズ:幅430×高84×奥行335mm
なお、価格的には1ランク上になる上位機としてAXA35も同時発表されました。
下位機種と比べると、液晶が付くほか、パワーが35W、周波数帯域も「ハイレゾ基準」に加わりつつ拡がっています。
ただ、この価格帯の製品としては、パワーが弱めです。
本機については、LPレコード用のフォノ端子も付きますが、基本的には、そちら用の「オールド・グッド・デイズ」な用途に使う、ニッチ製品でしょう。
【2014年】
6・ヤマハ A-S301 (S)
7・ヤマハ A-S301 (B)
¥36,500 楽天市場 (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):60W×2
定格出力(6Ω):70W×2
インピーダンス: 4~8Ω
周波数帯域:10Hz~50kHz
アナログ端子:5
デジタル端子:光×1・同軸×1
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:
スピーカー出力:2(2.1ch対応)
サイズ:幅435×高151×奥行387mm
A-S301は、ヤマハの中級グレードのプリメインアンプの入門機です。
人気のある機種で、メーカー在庫切れで予約受付中の状況の場合が多いです。
オーディオ機器はあまり在庫に余裕を持たせないので、こうしたことはよくあります。
本体の大きさは、幅435×高151×奥行387mmです。
本機については、入門機としては大柄で、背の高さが15cmで奥行もあります。そのため、設置できるかについては、事前に調査が必要です。
ただ、音質的に言えば、筐体がしっかりしていることは、振動、ノイズ対策においてプラスです。スペースがあるならば、問題ありません。
アンプのパワーは、8Ω時に、最大60Wです。
価格からすれば十分以上であり、クラスでは「優秀」でしょう。
音質は、本機も、振動・ノイズ対策、スピード感などに影響する独自の工夫があります。
ヤマハの場合、ToP-ART(Total Purity Audio Reproduction Technology)という設計思想が有名です。
これは複数の技術の総称ですが、なかでも、回路を完全にシンメトリーにして構成することが伝統です。
マランツも上位機では、こうした構成ですが、ヤマハ機はこの価格からそうしています。
ヤマハは、音の味付けなくそのままを伝えたい「ピュアオーディオ」寄りのメーカーなので、クリアさを特長とする、同社のスピーカーの邪魔をしないようにしています。
インピーダンスも、 4~8Ωまで、対応可能です。
周波数帯域は、低音域が10Hz、高音域が50kHzです。
高音域は40kHzを超えるので、スペックだけで言えば、ハイレゾ音源を扱えるスペックです。
アナログ入力は、5系統と多いです。
筐体の大きさが、ある意味活かされています。
デジタル入力は、本機は、装備されます。
光デジタル端子が1系統と、同軸端子が1系統です。
DACは、PCMで192kHz/24bitに対応できます。
ハイレゾ音源の力を真の意味で発揮させるには、デジタルであるのが「マスト」です。 それを、この価格で実現している点は、本機の大きな特長です。
DSD系は未対応ですが、一般的には問題ないでしょう。
スピーカー端子は、2系統あります。
また、この機種は、バイワイヤリング対応です。
通常のスピーカーは、スピーカー1つに黒と赤の2芯ケーブルを挿します。こちらは、4芯ケーブルも対応できる仕様です。
なお、本機は、サブウーファー用の出力がありますので、2.1chの構成も可能です。
ネットワーク機能は、BluetoothやWi-Fiを含めて未搭載です。
この部分は、残念でしょう。
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以上、ヤマハのA-S301の紹介でした。
デジタル接続対応の「ハイレゾ機」としては、「最安級」といえる製品です。
発売から時間が経っていますが、音質面の哲学を感じられる機種であり、実際、根強い人気もあります。小型スピーカーならば、十分に実力を発揮してくれそうです。
一方、先述のソニー機や、今後見ていくような中級機と比べると、Bluetoothなどのネットワーク接続に未対応という点が、ネックです。
無線の搭載を「ノイズ源」として嫌う方もいますが、実用上はあった方が便利な時代ですから。
1-2・プリメインアンプの比較【5万円~】
1・ヤマハ
2・DENON & マランツ
3・TEAC
つづいて、実売価格で5万円前後から10万円前後までの予算で購入できる中級者向けアンプを紹介します。
この価格帯で展開があるのは、ヤマハと、デノン&マランツ(同系列)です。
なお価格的に「中級者」と分類しましたが、初心者が購入されても全く問題なく、音質面でもワンランク上の水準を体験できます。
1・ヤマハの中級機
はじめに、ヤマハからです。
【2014年】
8・ヤマハ A-S501
¥54,400 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):85W×2
定格出力(6Ω):100W×2
インピーダンス: 6~8Ω
周波数帯域:10Hz-50kHz
アナログ端子:5
デジタル端子:光×1・同軸×1
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:
スピーカー出力:2(2.1ch対応)
サイズ:幅435×高151×奥行387mm
A-S501も、ヤマハの中級グレードのプリメインアンプです。
本体の大きさは、幅435×高151×奥行387mmです。
多少奥行がある機種ですが、標準的な中級機のサイズの域に収まっています。
その上で、プリメインアンプらしいしっかりとした重量感ある作りですから、音質も期待できそうです。
アンプのパワーは、8Ω時に最大85Wです。
クラス相応の十分な出力です。
インピーダンスは、公式的には、 6~8Ωです。
周波数帯域は、低音域が10Hz、高音域が50kHzです。
帯域は狭くもないですが、同社の上位機と比べると、「広くもない」という水準です。
とはいえ、クリアで中音の厚みに富む「ヤマハスピーカー」の特長は、十分引き出せるでしょう。
アナログ入力は、5系統と多いです。
端子構成的に、TVとの相性も高いと思います。
あまり多いと、本体のダイヤル数が増えて却って不便なのですが、TVの下に置いて、色々な機機とつなげるならば、実用性はあるでしょう。
デジタル入力は、光デジタル端子と同軸端子が1系統です。
DACは、PCMベースで、192kHz/24bitに対応です。
最新ではないですが、たいていの市販のハイレゾ音源がこの水準に収まるので、実用上は問題ないでしょう。
スピーカー端子は、2系統です。
本機も、バイワイヤリング対応です。
そサブウーファー用の出力があるので、2.1ch構成も可能です。
ネットワーク機能は、BluetoothやWi-Fiを含めて未搭載です。
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以上、ヤマハのA-S501の紹介でした。
先ほど見た、同社の下位機種より出力があがって、本格度が増した製品です。
「味付けの少ない」サウンドという明確な「思想」があるヤマハサウンドを体験できる中級機として評価できます。
一定の「企業哲学」を楽しめるのも、オーディオ機器の「楽しみ方」ですから、そういった部分では、「面白い機種」です。
ただ、設計から時間が経っている関係で、周波数帯域が狭めのほか、DACやネットワークの部分で「古くささ」も感じる機種です。
そういった点では、次に紹介する新しめの同社製品のが良いでしょう。
【2014年】
9・ヤマハ A-S801 B 【黒】
10・ヤマハ A-S801 S 【シルバー】
¥102,800 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):100W×2
定格出力(6Ω):120W×2
インピーダンス: 4~8Ω
周波数帯域:10Hz-100kHz
アナログ端子:5
デジタル端子:光×1 同軸×1 USB×1
DAC:192kHz/24bi t(DSD 5.6)
ネットワーク:
スピーカー出力:2(2.1ch対応)
サイズ:幅435×高152×奥行387mm
A-S801も、ヤマハの販売するプリメインアンプです。
本体の大きさは、幅435×高さ152×奥行387mmです。
上級機としては、標準的なサイズです。
また、しっかりした重さもあり、振動対策もバッチリと言えます。
アンプのパワーは、8Ω時に最大100Wです。
ここまで見てきたような中級機と比較して、駆動力があり、パワーに余裕があります。
鳴らないスピーカーというのはまずないでしょう。
インピーダンスは、4~8Ωに対応できます。
周波数帯域は、低音域が10Hz、高音域が100kHzです。
広めで問題ありません。なお、ヤマハのハイレゾ機の場合、Pure DIRECTモード時にこのスペックとなります。
アナログ入力は、5系統です。
筐体が大きな分、数にも余裕があります。
デジタル入力は、光デジタル端子が1系統、同軸端子が1系統、USB接続が1系統という構成です。
DACは、192kHz/24bitに対応します。
DSD音源についても、5.6Mhzまで対応します。
スピーカー端子は、2系統です。
この機種もバイワイヤリング対応で、サブウーファーをつなげて2.1ch化も可能です。
ネットワーク機能は、非搭載です。
この部分は、音質重視とは言えるものの、時代を考えると残念です。
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以上、YAMAHAのA-S801の紹介でした。
ステレオ再生機器と考えると、パワーもあり良い機種ですが、ネットワーク機能未搭載と考えると、価格面で多少割高感はありますね。
また、発売開始から時間も経っているので、ヤマハから選ぶ場合でも、別の機種が良いでしょう。
2・デノン・マランツの中級機
続いて、デノン&マランツ系の中級プリメインアンプです。
【2019年】
11・DENON PMA-600NE
¥43,857 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):45W×2
定格出力(4Ω):70W×2
インピーダンス: 4-16Ω
周波数帯域:5Hz-100kHz
アナログ端子:4
デジタル端子:同軸 1 ・光×2
DAC:384kHz/32bit
ネットワーク:Bluetooth
スピーカー出力:1(2.1ch対応)
サイズ:幅434×高122×奥行307mm
PMA-600NE は、日本のDENONが発売するプリメインアンプです。
現在は、後ほど見るマランツと「姉妹会社」ですが、音の傾向は明らかに異なります。
「音のキレイさ」「スピード感」を追うマランツに比べると、DENONは、全体的に「低音・パワー重視」の傾向です。
本体の大きさは、幅434×高122×奥行307mm です。
奥行が短いので、底の浅いAVラックへの配置に適しています。スピーカー端子は、こちらもネジ式で、全体的に高級感があります。
アンプのパワーは、8Ω時に最大45Wです。
同社の上位機に較べるとパワーは落ちますが、低音域は充実します。
HC(High Current)トランジスタをシングルプッシュプル配線で備えるなど、デノンの哲学といる「繊細さと力強さの両立」は、このグレードでもみられます。
インピーダンスは、4~16Ωです。
たいていのスピーカーでは、問題ありません。
周波数帯域は、低音域が5Hz、高音域が100kHzです。
最近発売される同社の製品は、(低音域だけでなく)高音域のスペックが高い傾向です。
これは、ハイレゾ対応を訴えるためでしょう。
しかし、注目すべきは、やはり5Hzと相当なスペックを出している低音域です。
低音域をよく出せるDENONのスピーカーとの相性も良いでしょう。
アナログ入力は、4系統入ります。
デジタル入力は、対応です。
光ケーブル・同軸ケーブル、双方の接続に対応できます。
DACは、PCMベースで、384kHz/32bit対応です。
本機は、かなり高解像なハイレゾ音源も扱える仕様です。
スピーカー端子は、1系統です。
ただし、サブウーファー用の出力もあるため、2.1chまでは、対応可能です。
ネットワーク機能は、Bluetoothに対応します。
SBCとAACのみですが、最近の音楽家電の状況を考えると、あるに越したことはないと思います。
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以上、DENONの PMA-600NE の紹介でした。
DENON製のスピーカーはもちろん、(バランスがありつつ)充実した低音域を鳴らしたいと考える方には、とても向く中級機です。その上で、高音域方面のスペックも割と良く、実際、音の解像度(分解能)も高いです。
設計自体も近年で、ネットワークやDAC部分も「近代化」されている点をふくめて、中級機では安心して購入できる製品の1つでしょう。
【2019年】
12・マランツ NR1200/FN
¥90,000 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):75W×2
定格出力(6Ω):100W×2
インピーダンス: 4~8Ω
周波数帯域:10Hz-100kHz
アナログ端子:3
デジタル端子:光 同軸 USB×1 HDMI×5
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:Bluetooth LAN Wifi
スピーカー出力:1
サイズ:幅440×高105×奥行378mm
NR1200/FNは、マランツの発売する、中級グレードのプリメインアンプです。
以前は、本機より下位の製品(PM5005)もあったのですが「終売」になったため、同社で最も安いプリメインはこちらです。
アメリカ発祥の老舗音響メーカーで、中上位のプリメインアンプも多く展開する人気メーカーです。
現在は日本企業となり、DENONと同グループになっています。
ただ、低音域が充実するデノンにたいして、マランツは、後述する容易高音域に特徴があり、とくに、ハイレゾ系に強い個性をもちます。
本体の大きさは、幅440×高さ105×奥行370mmです。
高さがなく、設置しやすい機種です。その上で、重量感は十分あり、安定性も高いでです。
アンプのパワーは、定格出力ベースで、8Ω時に75Wです。
本体のサイズ感からすると「パワフル」と言ってよいでしょう。
本機は、マランツの「哲学」に準じた、ノイズがのりにくいフルディスクリート構成です。その上で、本機は「デジタル接続」ということで、電源部分など徹底的なノイズ対策をなしています。
一方、回路構成は、同社の通常のアンプに見られる、高速アンプ(HDAM系統)は採用されませんので、伝統的なマランツのプリメインとは「別ライン」の設計にはなります。
とはいえ、同社らしい「音の綺麗さ」は十分堪能できるでしょう。
インピーダンスも 4~16Ωです。
周波数帯域は、低音域が10Hz、高音域が100kHzです。
周波数帯域を広くとっています。実際、綺麗に高音が出るのは、同社の製品の特徴で、本機もそのようにしています。
高音域に余裕があり、ハイレゾ音源に向く仕様です。
アナログ入力は、3系統です。
デジタルノイズが載らないように、しっかりとシールドされた設計ですので、アナログ・デジタル双方使う方にもおすすめできます。
デジタル入力は、同軸端子・光・USBが1系統です。
加えて、本機はHDMI端子が5系統あります。
そのため、TVを中心とするシステムをステレオ化するのにとても向いてます。4K HDRパススルー対応機ですから、HDMIで繋いでも、画質・音質の劣化もないです。
DACは、こちらも192kHz/24bitに対応します。
ただし、DSD音源には未対応ですね。
スピーカー端子は、1系統です。
ただし、サブウーファー用の出力は装備されません。
ネットワーク機能は、本機も、Bluetooth・有線LAN・無線LAN(Wi-Fi)にフル対応します。
Bluetooth接続については、コーデックがSBCのみなので「おまけ」的ですから、基本的には、Wi-Fiで利用するべきです。
音楽ストリーミング配信は、HEOSというアプリを使います。
こちらについては、Spotify・Tunes in のほか、定額聴き放題サービスのAmazon Musicに対応します。
とくにAmazonの定額聴き放題サービすとなるAmazon Music Unlimitedでは、ハイレゾを含む、HD音源の対応がはじまっています。
月額980円(会員780円)のAmazon Music Unlimitedの料金だけで、HD音源が聴けるようになりました。
無料試用もできる(こちら)ため、事前に試して見るのもよいでしょう。
そのほか、【Amazon Alexa端末の比較記事】で紹介したような、同社の端末から、音声で、アンプの操作をさせることも可能となっています。
そのほか、ワイドFM・AMにも対応します。
スピーカー端子は、2系統あり、この機種もバイワイヤリング対応です。
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以上、マランツのNR1200/FN の紹介でした。
厳選されたパーツによる高音域の「綺麗さ」はマランツの特長ですが、デジタル化された最近の機種にもその傾向は見られます。
ハイレゾに向く製品ですし、ネットワーク機能も搭載するため、割と良い製品です。また、HDMI端子が大量にあるので、映像機器を外部スピーカーでステレオ化したい場合は相当向いています。
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【2020年】
13・マランツ PM6007 FN
¥65,000 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):45W×2
定格出力(4Ω):60W×2
インピーダンス: 4~16Ω
周波数帯域:10Hz-70kHz
アナログ端子:5
デジタル端子:光 同軸 USB×1
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:
スピーカー出力:2(2.1ch対応)
サイズ:幅440×高105×奥行370mm
なお、マランツからは、同じほどの値段とサイズの製品としてPM6007も販売しています。
なお、旧機種のPM6006も残ります。安定性の強化が主眼の改良で、マイナーチェンジです。
ただし、DACの種類が変わっているので、正確には音質は変わるでしょう。
一方、本機も、フルディスクリート構成のアンプですが、こちらは、マランツのメインストリームラインの製品なので、伝統的な高速アンプ(HDAM系統)を採用します。
結果、高級オーディオ独特の表現ですが「音のスピード感」は、本機のほうが感じられます。
こうした点で、音質的には、NR1200/FNより上位と言えますが、ネットワーク機能が省略で、端子構成も、旧来のオーディオ向きです。
どちらかというと、古くからのオーディオファンに向けた製品と言えるでしょう。
【2022年】(ネットワークあり)
14・DENON PMA-900HNE
¥108,000 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
【2018年】(ネットワークなし)
15・DENON PMA-800NE
¥(99,010) 楽天市場 (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):50W×2
定格出力(4Ω):85W×2
インピーダンス: 4~16Ω
周波数帯域:5Hz-100kHz
アナログ端子:4
デジタル端子:光×3 同軸×1
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:Bluetooth LAN Wifi
スピーカー出力:2(2.1ch対応)
サイズ:幅434×高131×奥行375mm
PMA-900HNEは、日本のDENONの発売するプリメインアンプです。
2018年登場の PMA-800NEの後継機です。
時代に合わせてネットワーク対応になりました。4Ωじの最大出力が多少落ちました。
ただ、回路自体は、パワーアンプ・プリアンプ部ともに、30万円の上位機(PMA-A110)と共通化を図っています。
結論的にいえば、全体として「パワーアップ」したとみなして良いでしょう。
同社の特長である低音も、余裕のある電源供給能力で下支えが引き続きみられます。
本体の大きさは、幅434×高さ131×奥行375mmです。
上図は、同時発売のCDプレーヤー(DCD-900NE)との組み合わせの図です。
サイズ的に言えば、新機種になり、すこし背丈がでました。
アンプのパワーは、8Ω時に最大50Wです。
このグレードだとマランツ系も割と良いですが、電源に余裕があるのは、デノンの伝統です。
こだわりのあるシングルプッシュプル回路の採用をふくめ、電源回りで「ケチっていない」点が好感が持てます。
マランツの特性をスピード感や音のキレイさと形容するなら、デノンは、低音の圧力を含む重層感が「売り」であり個性です。
そのための「駆動力へのこだわり」となります。
インピーダンスは、 4-16Ωに対応可能です。
周波数帯域は、低音域が5Hz、高音域が100kHzです。
低音域に余裕があるのはもちろん、ハイレゾに対応するべく、高音域のスペックも優れます。
アナログ入力は、4系統です。
デジタル入力は、光デジタル端子が3系統と同軸が1系統です。
DACは、こちらも192kHz/24bitに対応します。
ただし、DSD音源は、5.6MHzまで対応です。
ネットワーク機能は、先述のようにPMA-900HNEには搭載です。
Bluetoothは引き続きSBCのみですが、Wi-Fi5搭載ですので、問題ありません。
AppleのAirPlayも対応ですし、先述のようにAmazon Musicを通して、ハイレゾの配信も受けられます。
そのほか、【Amazon Echoの比較記事】で説明したようなデバイスがあれば、音声層なにも対応できます。
スピーカー端子は、2系統あり、バイワイヤリング対応です。
サブウーファー用端子もあるので、2.1chにも対応できます。
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以上、デノンのPMA-900HNE の紹介でした。
10万円台の本格的な仕様のアンプですが、新機種になってネットワーク対応で完全に「使いやすく」なった印象です。
ライバルは、(後ほどみますが)マランツ PM7000N/ FN でしょう。
ただ、マランツは「スピード感」デノンは「厚い低音」という明確な方向性があるので、どちらを選ぶかについてはあまり苦労しないかと思います。
音圧表現が強いとデンキヤではわりと良く聞こえてしまう部分はありますが、特に電源回りについて、同社の上位の技術をよく下ろしているので、好印象です。
ただ、プリメインアンプにおいてこの価格帯は「激戦区」ですので、最終的なオススメ機種は、最後に改めて考えたいと思います。
【2019年】(在庫限り)
16・DENON PMA-150H
¥99,800 Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):35W×2
定格出力(4Ω):70W×2
インピーダンス: 4-16Ω
周波数帯域:非公開
アナログ端子:2
デジタル端子:光×2 同軸 USB×1
DAC:192kHz/24bit
ネットワーク:Bluetooth LAN Wi-Fi
スピーカー出力:1 (2.1ch対応)
サイズ:幅280×高104×奥行337mm
PMA-150H は、日本のDENONの発売するプリメインアンプで
デノン・マランツ系の他機種と較べると、多少特殊なアンプです。
本体の大きさは、幅280×高104×奥行337mmです。
デノンが昔から展開するお弁当型のアンプです。
PMA-30・PMA-50というより小型の下位機もあったのですが廃盤で、「大盛弁当サイズ」のこちらのみ残りました。ただし、在庫限りです。
アンプのパワーは、4Ω時に最大70Wです。
値段差から考えると非力ですが、フォスターの小型製品と同じで、小型の場合はこの程度が限界でしょう。
周波数帯域は、非公開です。
ただし、ハイレゾ音源への対応は表明しています。
アナログ入力は、2系統です。
このアンプも、デジタル信号をアンプまでアナログに変換すること無しに直通できる、DDFA技術を利用したフルデジタルアンプです。
デジタル入力は、光・同軸・USB端子が備わります。
DACは、192 kHz / 24 bitとなります。
ネットワーク機能は、Bluetoothと、有線LAN・無線LAN(Wi-Fi)に対応します。
Bluetoothについては、本機も、SBCのみ対応です。
音楽ストリーミング配信は、デノンもマランツと同じ、HEOSというアプリを使います。
やはり、Spotify・Tunes in のほか、定額聴き放題サービスのAmazon Musicに対応します。
したがって、Amazon Music Unlimited(こちら)のハイレゾ音源も利用できます。
このほか、ワイドFMとAMにも対応可能です。
スピーカー端子は、1系統です。
一方、この形状の下位機種とは異なって、サブウーファーは対応可能です。
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以上、DENONのPMA-150H の紹介でした。
位置づけが難しい部分がありますが、フルデジタルアンプを試したい方で、設置性の良さを重視したい場合は候補でしょう。
在庫限りですが、小型化を突き詰めたアンプは最近少ないので、貴重なラインナップに思えます。
3・TEACの中級機
続いて、日本のTEAC(ティアック)の中級プリメインアンプです。
YAMAHA・DENONなどと並ぶ日本の音響メーカーの草分けです。
【2022年発売】【生産終了】
17・TEAC AI-301DA-Z/B
18・TEAC AI-301DA-Z/S
¥(51,800) Amazon.co.jp (8/23執筆時)
定格出力(8Ω):20W×2
定格出力(4Ω):40W×2
インピーダンス: 4-8Ω
周波数帯域:2Hz-100kHz
アナログ端子:2
デジタル端子:光・同軸・USB×1
DAC:192kHz/32bit (DSD 11.2)
ネットワーク:Bluetooth
スピーカー出力:1
サイズ:幅215×高61×奥行254mm
AI-301DA-Zは、日本のTEACの発売するプリメインアンプです。
同社の久しぶりのプリメインアンプの新製品で、ネットワーク対応製品です。
ただ、2022年登場で、半年で生産終了情報が出ました。スパンが短いので、(半導体事情などで)再版の可能性もあるため、記事としてしばらく残します。
本体の大きさは、幅215×高61×奥行254mm です。
DENONのPMA-30と同じように、小型で設置性を重視したタイプです。
アンプのパワーは、8Ω時に最大20Wです。
マイクロサイズですし、さほど強くないです。
ただ、パーツ的な部分の開示はTEACは多めで、本機のパワーアンプは、デンマークのICEpowerのユニットです。
DENONはパワー重視と書きましたが、本機は、ハイレゾ対応の部分を重視した設計です。
インピーダンスは、4~8Ωとの表記です。
周波数帯域は、2Hz-100kHzです。
低音域方向のスペックも強調されますが、どちらかといえば重視されるのは、高音域と言えるでしょう。
アナログ入力は、2系です。
デジタル入力は、同軸と光端子とUSBという構成です。
DACはBurrBrown PCM1795との開示があります。
192 kHz/32bit対応(USB接続時)のもので、割と昔からある中級品です。
ここだけで音は決まりませんが、この部分はさほど新しいとも言えないでしょう。
DENONのような、フルデジタルアンプなどの個性もやや欠けていると言えば、そう言えます。
とはいえ、USBデジタル入力があるなど、端子部分の新しさはむろん強調できます。
ネットワーク機能は、Bluetoothのみ搭載です。
対応コーデックは、SBC・AACとAptXです。
ハイレゾの伝送には非対応です。なかみは「ハイレゾ向き」ですが、BluetoothのSocはあまり新しくなく、そこを活かしていないとは言えます。
スピーカー端子は、1系統です。
サブウーファー端子もみられます。
そのほか、ヘッドホン端子の品質も強調され、CCLC(Coupling Capacitor Less Circuit)方式で、レスポンスを改善したとの記載がみられます。
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以上、ティアックのAI-301DA-Zの紹介でした。
久しぶりの中級プリメインアンプの新製品で、デジタル端子周りが「プチ現代化」されていて良いと思った機種です。
スペック面で抜き出た個性がないのですが、小型で気軽にハイレゾ再生させるには割と良いかと思います。
ただ、Bluetoothコーデックが弱い部分は、発売時期を考えれば、残念には感じました。
次回につづく!
音質が良いプリメインアンプのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回はプリメインアンプの比較でした。
しかし記事は、まだまだ、続きます。
1・プリメインアンプの比較 (1)
1-1:1万円~
1-2:5万円~
2・プリメインアンプの比較 (2)
2-1:10万円~
2-2:20万円~
3・プリメインアンプの比較 (3)
=最終的なおすすめの提案
2回目記事【こちら】では、今回紹介しきれなかった、機種を順番に紹介していきます。
1・アンプのパワー ★★★★★
2・音域の広さ ★★★★★
3・ネットワーク再生 ★★★★★
4・設置性 ★★★★★
5・ノイズ対策 ★★★★★
6・総合評価 ★★★★★
その上で、3回目記事(こちら)の結論編で、今回紹介した全てのアンプから、予算別・目的別にAtlasのおすすめ機種を提案したいと思います。
引き続き、よろしくお願いします!
3回目記事は→こちら
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