看護師や介護福祉士の方はある程度の経験を積むと、キャリアアップを目指す方もいらっしゃると思います。
キャリアアップを目指す多くの方が取得するのが介護支援専門員(ケアマネジャー)です。
今回はケアマネジャーについて、資格を取得するためにどのような道のりがあるのか、資格を取得した後にどうすれば働けるのかを紹介します。
目次
介護支援専門員(ケアマネジャー)になるには
それでは介護支援専門員(ケアマネジャー)を取得するまでの道のりをみていきましょう。
ケアマネジャーになるためには次のような段階があります。
- 受験資格を満たす
- 「介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネジャー試験)」に合格する
- 介護支援専門員実務研修を受講する
- 介護支援専門員資格登録簿へ登録
- 介護支援専門員証の交付を受ける
詳しく見ていきます。
1. 受験資格を満たす
ケアマネジャーになるためには、指定の受験資格を満たす必要があります。
- 該当する国家資格を保有して、5年かつ900日以上の経験があること
【該当する国家資格】
- 医師
- 歯科医師
- 薬剤師
- 保健師
- 助産師
- 看護師
- 准看護師
- 理学療法士
- 作業療法士
- 社会福祉士
- 介護福祉士
- 視能訓練士
- 義肢装具士
- 歯科衛生士
- 言語聴覚士
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師
- きゅう師
- 柔道整復師
- 栄養士
- 管理栄養士
- 精神保健福祉士
- 生活相談員や支援相談員などの相談業務経験が5年かつ900日以上
このどちらかを満たす場合に受験することができます。
関連コラム:【図解あり】介護支援専門員(ケアマネジャー)の受験資格一覧!カテゴリー別に解説
2. 「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する
ケアマネジャーは試験に合格すれば介護支援専門員証がもらえると思っている方はすくなくありません。
試験の名前にもあるように、ケアマネジャーの試験は研修に参加できる人を決めるための試験なのです。
研修に参加するための最低限の知識を試されているというわけです。
関連コラム:ケアマネジャー試験の基本情報をわかりやすく解説!
3. 介護支援専門員実務研修を受講する
試験に合格した後は研修が待っています。
始めの研修は更新研修などと違い、87時間以上の研修(見学実習含め)が定められています。
この研修を受けないと介護支援専門員として認められませんので要注意です。
4. 介護支援専門員資格登録簿へ登録
研修を受講し、全てを修了すると資格登録簿へ登録申請をすることになります。
この登録簿に名前が登録されていないと、登録証の交付が受けられず、ケアマネジャーとして働くこともできません。
必ず自分が研修を受けた都道府県で登録申請をするようにしてください。
研修が終わり3カ月以内という期限があるので、研修終了後すぐに申請書を出しましょう。
5. 介護支援専門員の交付を受ける
登録簿の申請が終わり、申請書に漏れなどがないか確認が終わると介護支援専門員証が送付されます。
介護支援専門員証はケアマネジャーとして仕事をする場合、必ず携帯しておかなければなりません。
自分が苦労して取得した介護支援専門員としての証なので、なくさないようにきちんと保存しておきましょう。
介護支援専門員(ケアマネジャー)として働くには?
無事に介護支援専門員として資格を取得できました。
ではどうすれば実際にケアマネジャーとして支援ができるようになるのでしょうか。
現場で実際に働いていた方がケアマネジャーとして働く場合には、転職や施設内での異動、職種転換などさまざまなことが考えられます。
実際にケアマネジャーとして働くにはどうすればよいか解説していきましょう。
1. 今の職場から転職する
看護師や介護福祉士など病院内で働いている方は、転職が一番多いパターンかと思います。
一度、今いる職場を退職し、在宅支援であれば居宅介護支援事業所、施設であれば計画作成担当者として求人が出ているところなどへ転職することになります。
転職するときには、在宅で暮らしている人のケアプランを立てて支援したいのか、施設内での生活を支援していきたいのかを考えてみましょう。
2. 施設内での異動
転職はせず、現在勤めている職場の居宅介護支援事業所などに異動することも可能です。
まずは上司にケアマネジャーとして働いてみたい旨を伝えてみましょう。
居宅介護支援事業所にケアマネジャーが飽和状態であれば断られる場合もありますが、現在はケアマネジャーの人手不足が問題になっています。
飽和状態で断られるよりも、現場の人員が少なくなってしまうことへの懸念から拒まれる可能性は高いです。
しっかり芯を持ってケアマネジャーとして働きたいことを伝えましょう。
3. 職種転換
病院では少ないかもしてませんが、特養やグループホーム、小規模多機能型居宅介護などでは施設内に計画作成担当者を配置する必要があるため、身近にケアマネジャーがいる状態です。
介護職や看護師として働いていたら、その現場の計画作成担当者へ職種転換することも可能です。
施設によってはすでに計画作成担当者がいるため、必要ないと言われる可能性があります。
ねらい目は計画作成担当者が定年や転職で辞める動きがあれば、空いた席に座れる可能性があります。
これもタイミングですので、すぐにケアマネジャーとして働きたい場合には転職や異動なども視野に入れて動いておきましょう。