「第37回富士町古湯映画祭」が23日、佐賀市富士町のフォレスタふじで開幕した。3年ぶりの開催を待ち望んでいた映画祭ファンや愛好家らが集まり、映画鑑賞や俳優の升毅さんらによるトークショーを楽しんだ。25日まで。
初日は過去に映画祭を訪れた大林宣彦監督と佐々部清監督の追悼上映として、両監督の作品3本を上映した。トークショーには升さんと俳優でプロデューサーの西田聖志郎さんが登壇した。映画祭の特徴でもあるゴザ席は、新型コロナウイルスの感染予防のため設置を見合わせた。
年間200本を見る映画ファンという佐賀市の井手隆さん(70)は「定年退職で帰郷し、この映画祭に絶対来ようと開催を待っていた」と笑顔を見せ、戦争を扱った大林監督の遺作「海辺の映画館-キネマの玉手箱」を鑑賞して「ウクライナの現状と重なって見えた」と平和に思いをはせた。
24日から石井裕也監督が来場する。24、25の両日、日本アカデミー賞受賞作「舟を編む」など石井監督の作品を3本ずつ上映し、監督によるトークショーを開く。映画とトークは、前売り券の購入者に当日午前9時から配る整理券を受け取った各200人が入場できる。定員に余裕があれば当日券千円(映画1本)も会場で販売する。(花木芙美)