「将来的には海外で暮らしたい」「海外留学して他国の文化を学びたい」といった理由から、TOEFL®︎に興味を持つ人も一定数いるのではないでしょうか。
とはいえ「TOEIC®︎やIELTSとの違いがわからない」「どんな問題が出題されるのか」といった疑問も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、TOEFL®︎を受けるメリットやTOEIC®︎、IELTSとの違いについて解説します。
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目次
TOEFL®︎とは?読み方は?
アメリカ合衆国の非営利教育団体「ETS」によって開発された「TOEFL®︎(Test of English as a Foreign Language)」。
英語を母国語としない人を対象とした英語能力測定テストで、一般的には「トーフル」と呼ばれています。
TOEFL®︎の主な目的
- 英語圏の大学・大学院への留学希望者の英語力の測定
- 日本の大学入試の選考基準
- 日本の大学のクラス分け
TOEFL®︎で使用されている言語はアメリカ英語です。
そのため、アメリカやカナダの大学・大学院では、TOEFL®︎スコアの提示が求められることが多くなっています。
TOEFL®︎の特徴は、海外の大学・大学院の授業で多く使われるアカデミックなトピックが多いこと。試験で出題されるトピックは以下の通りです。
【TOEFL®︎テストで頻出するトピック】
・人類学/歴史
・英米の文化/西洋文化
・教育/学問/スポーツ
・地球の気候/天文学/環境/エネルギー問題
・生物学/遺伝学/農学/気象学
・人体/医学
・物理学/化学/テクノロジー
・芸術
TOEFL®︎では、歴史や芸術のトピックではアメリカに関する内容が多く出題されます。芸術や歴史に関する単語を暗記して語彙力を鍛えておけば、スムーズに問題を解けるでしょう。
※関連コラム:TOEFL®︎の対策におすすめな単語帳・アプリを紹介!アカデミックな単語はどうやって暗記する?
TOEFL®︎の種類
TOEFL iBT®︎
TOEFL®︎というと、TOEFL iBT®︎を指すことが一般的です。
リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4セクションから構成されています。
TOEFL iBT®︎のスコアは総合的な英語力の証明となるため、海外の大学・大学院における審査基準として採用されるケースが多い傾向です。
TOEFL iBT®︎は、インターネットで試験問題が配信されデスクトップもしくはノートパソコンから受験します。
TOEFL ITP®︎
TOEFL ITP®︎(TOEFL Institutional Test Program)は、日本国内の大学入試や大学のクラス分けなどに使用されている団体向けのペーパーテストです。
リーディング・リスニング・文法の3つセクションで構成され、難易度によってレベル1・レベル2に分けられています。
TOEFL ITP®︎はスピーキングがないため英語力を証明しづらく、海外留学を希望する場合、英語能力のアピールとしては弱いかもしれません。
TOEFL®︎とTOEIC®︎、IELTSの違い
TOEFL®︎とTOEIC®︎、IELTSの違いは以下のとおりです。
種類 | TOEFL iBT®︎ | TOEIC®︎ | IELTS |
活用目的 | ・留学 ・大学入試 | ・就職 ・転職 | ・留学 ・海外就職 ・移住 ・大学入試 |
試験内容 | ・リスニング ・ライティング ・リーディング ・スピーキング | ・リスニング ・リーディング | ・リスニング ・ライティング ・リーディング ・スピーキング |
スコア上限 | 4技能各30点(120点満点) | リスニング495点 リーディング495点 (990点満点) | 9.0 |
難易度 | ★★★ | ★★☆ | ★★★ |
問題傾向 | 人類学や生物学、歴史など学術的な内容 | ビジネスや日常生活に関する内容 | 学術や日常生活、ビジネスに関する内容 |
試験時間 | 約3時間30分 | 約2時間 | 約3時間 |
試験会場 | 日本全国のテストセンター | 日本全国の大学など | 日本全国のテストセンター |
活用目的
TOEIC®︎は、企業の面接時に自分の英語力を証明する手段として活用できます。
TOEFL iBT®︎とIELTSは、英語圏の大学や大学院に入学する際の評価基準として利用されています。
アメリカ英語を基準とするTOEFL®︎は選択式の問題が多く、イギリス英語を基準に作られているIELTSは穴埋め式の問題が多めに出題される傾向です。
試験内容
英語の理解度を測定するTOEIC®︎の試験内容は、リスニングとリーディングの2技能のみで構成されています。
一方TOEFL iBT®︎とIELTSでは、リスニングとリーディングに加えてライティング・スピーキング問題も出題。英語を使ってコミュニケーションを取る能力が重要視されます。
配点(点数配分)
TOEFL iBT®︎の配点は、リスニング・ライティング・リーディング・スピーキング各30点の合計120点満点。TOEIC®︎は、リスニング・リーディング各495点で合計990満点です。
IELTSのスコアは1~9段階で評価で示され、4技能それぞれのバンドスコアと4技能の平均値から割り出された総合点オーバーオールが付与されます。
問題傾向
TOEFL®︎は、留学希望者向けの英語試験です。出題される問題は、現地の学校で取り扱う学術的な内容がほとんど。
IELTSのテストでは、アカデミックにプラスして英語圏への移住を希望する人向けの「ジェネラル」に関する内容も出題されます。
TOEIC®︎で出題される問題は、ビジネスや日常生活に関する内容が中心です。高いスコアを持っておくと、就職や転職活動を有利に進められるでしょう。
スコア上限
TOEFL iBT®︎は120点、TOEIC®︎は990点満点で、段階評価で示されるIELTSの場合は9.0が最高評価です。
各試験のスコア換算は公式には発表されていませんが、目安としては以下の通りとなります。
TOEFL iBT®︎ | TOEIC®︎ | IELTS |
119~120点 | — | 8.5~9.0 |
117~118点 | — | 8.0 |
109~116点 | 970~990点 | 7.5 |
90~108点 | 820~970点 | 6.5~7.0 |
79~89点 | 600~820点 | 5.5~6.0 |
52~68点 | 500~600点 | 4.5~5.0 |
33~51点 | 300~490点 | 3.5~4.0 |
難易度
リスニング・ライティング・リーディング・スピーキングの4技能が試されるTOEFL iBT®︎とIELTSは、難易度が高い傾向です。
リーディングとライティングに関しては、IELTSがもっとも難しいとされています。TOEFL iBT®︎は、リスニングとスピーキングの採点基準が非常に厳しく、ハイススコアの獲得は簡単ではありません。
就活・転職・留学で有利になるのはTOEFL®︎とTOEIC®︎、どっち?
就活や転職活動で有利になるのはTOEIC®︎、海外留学ならTOEFL®︎・IELTSです。
TOEIC®︎は、ビジネス英会話のスキルがあることの証明となります。
そのため、就職や転職活動時はもちろん企業内での昇進、海外赴任を希望している方にとってアピールポイントとなるでしょう。
アカデミックな内容がメインのTOEFL®︎やIELTSは、英語圏の大学・大学院に入学する際の審査基準となるため、留学や海外移住を希望する方に向いています。
アメリカやカナダに留学する場合はTOEFL®︎、イギリスやオーストラリア、ニュージーランドではIELTSのスコアが基準となるようです。
TOEFL®︎を受験するメリット
海外留学で有利
TOEFL®︎は、留学先として人気のアメリカやオーストラリア、ニュージーランドなど、英語圏の教育機関で採用されています。多くの国で通用する点が大きなメリットです。
また、TOEFL®︎で出題される問題は留学先の大学や大学院で頻出するアカデミックな内容が多いため、試験勉強がそのまま留学準備にもつながります。
TOEIC®︎や英検は限られた国でしか効力を発揮しないため、留学には向いていません。
移住権の申請もできる
TOEFL®︎のスコアは、移住権の申請にも活用可能です。
たとえば、移住先として人気のニュージーランドやオーストラリアでは、移住権を申請する際にTOEFL®︎のスコア利用が認められています。
人気の高い国ほど高い英語力が求められるため、将来、海外移住を考えている方はTOEFL®︎の勉強をしておいて損はないでしょう。
実践的な英語力が身につく
TOEFL®︎では、英語を使って自分の意見をアウトプットする能力も求められます。
TOEFL®︎を学習することは、自分の意見や考えを英語でしっかり伝えるトレーニングにもなるということです。
まとめ
TOEFL®︎とTOEIC®︎、IELTSは、いずれの試験も英語力を証明できるという点では共通しています。
とはいえ、TOEFL®︎は留学、TOEIC®︎は就職や転職活動の際に有利になるというように、アピールできるシチュエーションは異なります。
TOEFL®︎を勉強する際は、できるだけ多くの単語を暗記してから各セクションに特化した対策を行いましょう。