「ウクライナに力貸して」 キーウから福島に避難のオリガさん、愛媛で訴え
2022年6月5日(日)(愛媛新聞)
ロシアのウクライナ侵攻に伴い福島県二本松市に避難しているルバン・オリガさん(34)が2日、愛媛県庁で会見し「ウクライナに残る多くの人々のため、さらなる支援をお願いしたい」と訴えた。
オリガさんはウクライナの首都キーウ(キエフ)に住んでいたが、3月下旬にロシア軍の攻撃で勤めていた職場が破壊され、生計を断たれた。知人を介し、独協医科大准教授で放射線衛生学者の木村真三さん(54)=鬼北町出身=が身元引受人となり、4月5日に来日した。オリガさんは、木村さんが発起人を務める「ウクライナ難民人道支援基金ふくしまキャンプ」の支援を受け、賛同者の農地と住宅を借りて農作業をして生活している。
愛媛県庁で会見したオリガさんは、ウクライナ人の受け入れに対して謝意を示し、「私は周囲の人々のおかげで不自由を感じない。支えていただきありがたいが、まだまだ支援が必要。力を貸してほしい」と話した。
木村さんによると、キャンプは2022年3月に設立。避難民を福島で受け入れ、生活や就労の手助けをしている。受け入れている避難民はオリガさんと70代の女性の計2人。木村さんらは支援の資金を確保するために寄付を募っている。
オリガさんは寄付や講演会を通じてキャンプの活動を支える県内の団体「ウクライナ難民人道支援基金ふくしまキャンプ・サポートえひめ」の設立会見に伴い来県。寄付の詳細は木村さんが医療顧問を務める「NPO法人チェルノブイリ医療支援ネットワーク」のホームページで確認できる。(長谷川悠介)