「那由多の軌跡:改」PC版の発売に際し、PC版にて使用いただける機能をご案内します。
我々PH3にとって、「現在の基準からすると」ローテクなプラットフォームで元々発売されたゲームを移植するのは初めてのことです。これによってゲームの動作面では有利なこともありますが、旧式のレンダリング技術などいくつか独特の課題もありました。またカメラアングルが固定されたゲームを手がけたのも初めてで、ウルトラワイドのアスペクト比21:9をサポートするのは特に困難な課題でした。
最近携わった「イースIX」のような日本ファルコムのゲームと比べると、このゲームには(訳注:グラフィック上の)選択肢として意味を持たせられるものがあまりありません。2Dスプライトを多用しているため、例えば高度なライティングを行おうとすると元のグラフィックの制約に直面してしまうのです。そのため以下に焦点を絞りました。

このリストには任意のフレームレートへの対応が含まれていないことに気づくかもしれません。「那由多の軌跡:改」は固定フレームレートで設計されていました。任意のフレームレートに対応するために、ゲームのいくつかの部分をブログラムし直すことにかなりの労力を費やし始めたところでしたが、この目標は今のところ棚上げされています。そのため、このゲームは60FPSに固定されています。

入力に関しては
全てのアクションのキー割り当て
に対応しており、メインとサブのオプションがそれぞれ用意されています。上のスクリーンショットにあるように、マウスとキーボードでプレイしているときに特定のメニューに瞬時に移動するための
エクストラバインディング
も追加しています。
マウス/キーボードに加え、コントローラのボタン入力にも完全に対応しており、Xbox、PlayStation、Nintendo用のコントローラを使用できます。初期設定では入力に応じて動的に入力機器が切り替わるようになっていますが、オフにすることもできます。

ゲームの一部ではアナログでの360度移動が非常に有効なので、
マウス移動
オプションも用意しました。これで以前の日本ファルコムのPCゲームのように、マウスボタンを押しながらの操作でメインキャラクターをカーソル方向に移動させることができます。このオプションはデフォルトではオフになっていますが、メニューで有効化できます。
通常、ウルトラワイドへの対応はUIに負う部分が大きいですが、今作では全てのHUD要素がきれいに配置されるようにし、エフェクトやカットシーンが壊れていないかを確認し、壊れているものは修正したりレターボックス(ピラーボックス)化したりしています。

本作は固定カメラアングルを使用し、16:9のアスペクト比に特化して開発されたため、マップ上で未作成な部分や「欠けている」部分をできるだけ見せないように21:9に対応するのは大きな課題でした。そこで、マップごとにカメラの制約を設けることにしました。この制約により、欠けている部分にカメラが向かないようにする一方で、可能な限り広い視野を確保するようにしています。上の画像でナユタが画面の中央に立っていないのは、フレーム内にマップを収めるためにカメラの横スクロールを止めたからです。とはいえこのやり方にも限界があるため、21:9までのアスペクト比にしか対応していません。(より大きい比率でもレンダリングできますが、マップ両端の欠落部分がより顕著になってしまいます。)
PC移植版の作業を開始した後にPS4版でいくつかのアップデートが公開され、様々なバグ修正に加えて以下の新機能が追加されました。
- テクスチャ素材の改善、特にキャラクターテクスチャの高品質化
- 速度調節可能な高速モード
- タイムアタックモード
上記のうち
高品質テクスチャ
と
高速モード
についてはPC版の発売時点からご利用いただけます。タイムアタックモードについてはもう少し調整が必要ですが、発売後なるべく早い段階でお届けします。
いつもと同様に、このプロジェクトに携わってくれた素晴らしいQAテスターの皆さんには本当に感謝します。彼らがいなければ、現在の洗練され安定した品質にはとても達しなかったでしょう。
- Peter "Durante" Thoman, CTO, PH3