2022/09/26
大阪紀行
どうも犬好きです。
関西旅行とても楽しかったです。ユニバのハロウィンナイトは良いですね。ゾンビがいっぱいいましたよ。
チャッキーともう一つお化け屋敷的なところがあったんですけど、文化祭の2段階上ぐらいのグレードですね。
謎のマスコットがふぇすみたいなことしてたりして、いつものユニバと違う雰囲気を体験できて良かったです。
以上!
※この話はフィクションです。想像で書いています。
~友達と飛田新地に行った時のことをここに記す~
実は、僕は一昨年の6月にも飛田新地に行ったことがある。その時は通りをぶらぶら散策するのみで、自分は店に入らず、入っていった友人からの感想を喫煙所で聴くだけという所謂ひやかしであった。今思えばあの時に飛田童貞を卒業出来ていれば、今回のようなことは体験できなかったのかも知れない。ありがとう、2年前の自分。2年後の君はちゃんと成長しているよ。
さて、今回は旅の最終日、大学時代の友人とやってきた。以前にも来たことがある僕は得意げに案内をしていた。友人と「必ず入店する」という契りを交わし、通りを一通り歩き始めた。物色というやつであり、とても綺麗な女性に手を振られるのは良い気分だ。友人と「想像を遥かに超えるレベル」「めっちゃタイプ」「可愛すぎる」「めっちゃデカい!」などと下品なことを言いながら歩いてゆく。一通りの物色を終え、トイレに戻り、スマホアプリのルーレットで誰から入店するかの順番を決めた。僕は最後の1人になったので、全員の勇ましい背中を見送り次第、お目当ての子がいるお店に向かっていった。
違う人に取られていたらどうしよう、いなかったらどうしよう、ちゃんと…だろうか、そんな不安でいっぱいの心を突き動かすのは「本当の飛田新地を知りたい」ただこれのみだった。決してやましい気持ちではない。失礼、やましい気持ちも少しある。いや、やましい気持ちでいっぱいであった。こんなにも綺麗な女性と楽しいひと時を過ごせる、そう思うだけで胸の高鳴りは止まらなかった。さらに正直に言えば先ほど述べた不安よりも圧倒的に期待が勝っていた。お店の前まで歩いてゆく途中も声を掛けられるが、僕の心は決まっていた。桜木花道のように耳をパタンと閉じ、お目当ての子がいるお店に辿り着いた。「いなかったらどうしよう」という不安が一瞬で消え去る彼女(ここから先は女の子のことを敬意を込めて"彼女"と呼ぶ)の底抜けの笑顔、どことなく醸し出される年上の余裕、僕はそんな彼女と"お茶"を飲むことになった。手慣れた様子で2階まで僕を案内する彼女。僕は微かに震える足をなんとか動かしながら2階に向かった。
部屋に入ると、
「来てくれてありがとう」
そう言った彼女に対し、
「1番綺麗だったから思わず入っちゃいました」
早い段階で決めていた癖に、どうやらこの口は嘘をつくみたいだ。彼女がお茶を汲みに行っている間、僕はぎこちなく室内を見渡していた。お茶を汲み終え戻ってきた彼女は、そんな僕を見るなり優しい顔をしながら
「こういうお店、はじめて来たの?」
彼女はなんでも知っている。きっと僕がコーヒーに入れる角砂糖の数も彼女は知っているのだろう。僕は正直に
「初めてですごく緊張しています」
既にプレイは始まっているのだろうか。話している最中も彼女はニコニコしながら僕の身体を触ってくる。悔しいがとても興奮する。皮膚の薄い内ももとひざを柔らかく小さい手で触られるのはとても心地が良い。僕はプロと素人の差をまざまざと見せつけられていた。なるほど、男がお店に入った瞬間に女の子たちは彼女になるのか。そしてことが終わりお店を出ていったら女の子に戻る。女という生物は実に器用だ。
話を戻そう。15分コース分のお金を渡し、その後も彼女とたわいもない会話(天気の話、SNSの話、観光名所の話等)を続けていると、彼女は僕のひざを触りながら
「じゃあ全部脱いで生まれたままの姿になって?」
つい数分前に出会ったあなたの前で全部脱げと?流石に抵抗感を感じる。男という生物は実に不器用だ。僕は恥ずかしがりながら生まれたままの姿になった。
「筋肉質だね」
健診で引っ掛かった僕には皮肉にしか聞こえない。適当に流しつつ彼女に言われるがままに敷かれている布団の上で仰向けになる。
彼女は僕の右足にまたがり、アルコールティッシュで丁寧に僕の急所を拭き始めた。
僕は緊張していると言ったが、どうやらあれは嘘だ。僕の急所は全てを曝け出していた。彼女は服を脱ぎながら
「私の身体、どう?」
と聞いてきた。身長は155cmくらいだろう。Dくらいであろう乳房。寒いのかツンとしている乳頭。これでもかというくらいにくびれた腰回り。しかし行くべきところにしっかりと栄養が行き届いているが一目で分かる。スタイルが良いという言葉は彼女のために考えられたのだろう。僕はこんなにも綺麗な人とお茶を飲むのか。僕は一言だけ
「めちゃくちゃ興奮します」
と言った。裸足?裸?の女神という曲を考えた作詞家は飛田新地で閃いたのだろう。
お互いに全てを曝け出したところで、彼女は
「これつけるね」
そう言い、袋の中からスキンを取り出した。急所の先端に乗せペリペリと少し降ろしたところで、彼女はおもむろに僕の急所を咥えそのまま根元まで一気に降ろした。スマホの四角い画面の中でしかないと思っていたことが、あろうことか目の前で僕に向けて行われている。僕は感動した。
"人間が想像できることは人間が必ず実現する。"
"人間が頭で考えることは全て実現可能である"
作詞家の彼と同じく、作家の彼と科学者の彼も僕達と同じ状況でこの言葉を思いついたに違いない。そのまま彼女は僕の急所を丁寧にもてなし始めた。生温かい彼女の舌にかかればどんな男も頭が真っ白になるのだろう。僕もそのうちの1人だった。何も考えることが出来ない僕。せめてこの光景を目に焼き付けなければと思い、首を起こし己の下半身の方を見ると彼女はもてなしながら上目遣いでこちらをずっと見ていた。やはり僕が選んだ女性だけあり大人の余裕が醸し出されている。僕は頭が真っ白になり目を離せなくなった。
「おっぱい触る?」
そう言い、僕が答える隙もなく手を胸へと運ばれる。しかしまあなんと柔らかい乳房だろう。マシュマロなんて安い言葉では片付けられない。どんな言葉で形容するのも憚られる。僕の指の隙間からこぼれ落ちてしまいそうになる乳房を手で掬い上げるので精一杯だった。
「半勃ちやね〜」
彼女はニヤニヤしながらそう言った。乳房を触るのに必死になって興奮することを忘れていた僕はドキッとした。やはり心を読まれているのか?いや、もういけます。自分いつでもいけます。覚悟を決めたことを彼女に伝えると彼女はまたがり僕の急所を覆い始めた。
「んしょっと、お兄さんおっきいね」
大きさには多少自信がある、自己分析の正しさを評価してもらい純粋に嬉しい。いやしかしなんと暖かいことか。僕の周りにはまだ夏がまとわりついている。そして彼女はゆっくりと動き出す。
「お兄さんはどんなのが好きなの?」
彼女の問いかけに対し、僕は跨られるのが1番好きと言う。途端に彼女はペースを上げ始めた。
これはまずい。彼女は動きながらも僕の乳首をこねくり回してくる。これはまずい。僕は覆い被さって欲しい旨を伝えると、彼女は微笑みながらこちらに身体を倒してきた。そんな彼女を僕は抱きしめ、自分からも動き始めた。そして彼女の腰を掴み、押し付けた。そこから数分もしないうちに僕は果ててしまった。おそらく始まってから12分くらいだろう、15分コースの選択が正しかったことがここで証明された。正確には15分コース分のお金しか持ってきていなかったのだが、その選択は間違っていなかった。
彼女はゆっくりと僕の上から降り、僕を見て
「溜まっとったん?」
そりゃそうだ男友達との旅行先で欲望が解き放たれる機会などそうそうない。心の中で唱えるべき言葉をやんわりと彼女に言うと
「ウチの男友達はウチの前でもふつーにするで?変なんかな?」
そりゃ君の前ならするかもしれない。男友達の気持ちも分かる。
「飛田童貞、卒業おめでと!」
彼女はそう言った。そう、ついに僕は飛田童貞を卒業してしまった。しかし後悔はない、あろうはずがない。
そして自分の急所を拭きあげ、服を着て、お店を出た。去り際に彼女が手を振ってくれていたので僕も手を振り返し、そのまま飛田新地の喫煙所に向かった。
喫煙所には既に友達が戻ってきていた。お互いに飴ちゃんを見せ合い、約束を果たしたことを確認。そのままタクシーを呼び梅田へと戻っていった。車内では女の子の話をしていた。刺青が入っていた、本当に飛田新地はレベルが高い、1人だけ20分コースで入っていたが10分で果てた、本当にくだらない話だ。だが全員の顔は精魂尽きていた。いわゆる賢者モードの顔をマスクで隠し、ロッカーに荷物を取りに行き新幹線に乗った。
僕には気になっていた言葉があった。
彼女はSNSをやっていて、そこで情報交換をしているという話をしていた。僕は彼女との会話を手掛かりに、興味半分で彼女のアカウントを探し当てた。デジタルネイティブ世代の僕にかかれば容易いことだった。しかし、のちにこの行動を僕は後悔することになる。
SNSでは彼女の私生活、仕事の愚痴、過去の話…彼女のありのままが綴られていた。
「綺麗じゃないとお金がもらえない」
「病気がつらい」
「明日までに2kg落とさなきゃ」
「目標のためには我慢」
「身体辛いけど出勤しないと」
彼女は身体の弱い女性だった。そんなか弱い身体で男の欲望を受け止めていたのだ。好きでもない男と身体を重ね、時には過剰サービスを求められそれを拒否する度に雑な扱いを受ける。
また、出勤したら最低20本という思いがあるようで、そのためには「綺麗で愛想の良い子」でなければいけない。しかし、飛田新地は一つのお店に2〜3人の女の子がいることもあり、座っている時間は5分程度で交代と限られている。つまり、客付きの悪い女の子がいると自分の稼ぎも悪くなるということだ。だから彼女はお店の他の女の子に客付きが良くなるようアドバイスをしているらしい。おかげでお店の調子は好調。彼女の売上も良いとのこと。あれだけ綺麗な女性ならどんな男も手にしたいと思うだろう、疑う余地もない。
さらに見ていくと、どうやら彼女は心の病を患っていることが分かった。その原因は過去にあるようだが、彼女の名誉のために伏せる。以前の職もその過去が原因で辞めざるを得なくなったらしい。病気の影響で薬を服用しなければならないようで、その副作用に悩まされている。ありのまま彼女は危うさを孕んでいた。
職場では見ず知らずの男に吟味され、時には見せ物のように笑われ、冷やかしで来たカップルに幸せマウントを取られ、それでも目標のためにめげることなく愛想よく振るまう。
私生活では病気に悩まされ、それでも仕事に合わせて身体を整えなければならない。痩せすぎでも太りすぎでも客付きが悪くなるので、少食の彼女は体型キープのために無理やり食べて、それでも吐いてしまうので少しずつ流動食を食べる。そして薬の副作用に蝕まれていく。
彼女は仕事用の仮面を被り、はじめて会う僕と身体を重ねた。そんな仮面を被った彼女しか知ることのないはずの僕が、仮面を外した彼女を知ってしまった。知る必要が一切ない彼女の悩みを知ってしまった。僕の細い掌では受け取れられないほど大きな悩みだ。おそらく普通の人なら受け取れられないだろう。飛田新地ではただ欲望を解放するのみというのが正しい振る舞いなのだろう。しかし、僕はしょうもない好奇心で特に悪気もなく彼女のありのままを知ってしまった。SNSをやっている彼女達が悪いという意見もあるだろうが、もし皆さんが彼女達と同じ仕事をしているとして、抱えた悩みを1人で処理出来るだろうか、いや、出来ないだろう。彼女達に非はない。
僕は帰りの新幹線でこの文章を綴りながら某探偵漫画のお酒の名前の人の
「A secret makes a woman woman.」
という言葉を呟いていた。特に意味はない。女の子の秘密なんて知らなくて良いし知ろうとしなくて良い。
僕はもう飛田新地に行けない。
※何度も言いますがこの話はフィクションです。想像で書いています。
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