いのちのたび博物館開館20周年記念特別展 トイレのうんちく展
- 施設
- いのちのたび博物館
- 期間
- 2022年10月01日 ~2022年11月23日
開催概要
会場
北九州市立いのちのたび博物館 1階ギャラリー館
〒805-0071 北九州市八幡東区東田2丁目4-1
TEL 093‐681-1011
FAX 093‐661-7503
いのちのたび博物館の入館にはweb事前予約が必要です
開催期間
令和4年10月1日(土)~11月23日(水・祝)
開館時間
9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
会期中無休
料金
特別展 トイレのうんちく展 |
セット券 トイレのうんちく展+常設展 |
|
大人 | 500円(400円) | 1000円(880円) |
高・大生 | 300円(240円) | 600円(520円) |
小・中生 | 250円(190円) | 430円(380円) |
※1 ( )は30名以上の団体料金です
※2 未就学児は無料
主催
東田ミュージアムパーク実行委員会
特別協力
九州製紙株式会社(大分製紙グループ)
協力
到津の森公園、大田区立郷土博物館、橿原市、(公財)北九州市芸術文化振興財団埋蔵文化財調査室、木津川市教育委員会、東京国立博物館、東京都教育委員会、TOTO株式会社、福岡市博物館、福岡市埋蔵文化財センター
後援
福岡県教育委員会
展覧会概要
遺跡から発掘された古代のトイレから最新のトイレまで、トイレにまつわるさまざまな「うんちく」や歴史について、
豊富な資料や模型で紹介する展覧会です。実物大に再現した江戸時代のトイレなどの体験型展示や
世界のトイレットペーパーコレクションなどから、人類がどのようにウンチと向き合い、処理してきたかについて、
そして欠かすことのできないトイレの大切さについて子どもから大人まで楽しく学べます。
~プロローグ~ みんなのウンチ大集合!
みんなのウンチはどんなウンチですか?コロコロ?べちゃべちゃ?
ウンチは食べ物によって形や色、中身が違います。
ここでは北九州市内の動物園、到津の森公園で飼育されている動物たちのウンチ標本を、その持ち主と一緒に並べました。
ウンチの大きさは、動物の大きさ、そして腸(食べ物を消化する場所)の大きさと関係があります。また、草食か肉食かによってもウンチの形は異なります。
あなたのウンチはどの動物のウンチに近いですか?
1 ウンチは語る
健康診断ではウンチを検査して、病気の有無を調べることができます。これはウンチに数多くの情報が含まれているからです。
発掘調査でトイレと考えられる場所の土を分析すると、ウンチに含まれていた植物の種子や動物の骨、寄生虫の卵などが発見されます。これにより、当時の食生活や生活習慣など、さまざまなことがわかります。つまり、ウンチはさまざまなことを私たちに語ってくれるのです。
2 トイレがない?!
人が集まって暮らしていなければ、トイレは特に必要ありません。ウンチは自分の暮らす場所から離れたところにありさえすれば、その臭いや見た目でイヤな思いをすることはありません。
しかし集団で暮らすようになると隣の家の玄関前にウンチをほったらかしておくわけにはいかないため、それらを集めたり、土の中に埋めたりする処理をおこなう場所が必要になります。それがトイレです。
3 水洗トイレ登場
今から約1300年前に造られた藤原京(奈良県橿原市)は非常に大きく、京内に住む人口は約3万人と大都会でした。
都でたびたび問題となったのがウンチやおしっこ、ゴミでした。発掘調査によって都で使われていたトイレには、水の流れを利用した「水洗トイレ」があったことがわかりました。
といっても今の水洗トイレとは違い、ただ外の溝に流すだけのものです。今度は外の溝がひどい臭いであふれかえり、またもや人びとを悩ませました。
4 トイレの紙さま
私たちがトイレで使う、なくてはならない大切なもの、それはトイレットペーパーです。最近は温水洗浄便座も活躍していますが、トイレットペーパーが全くいらない、というわけではありません。
ところで、よく目にするロール状のトイレットペーパーが開発されるまでは、落とし紙、ちり紙と呼ばれる四角い紙が使われていました。また、紙をおしりふきに使う前は、身近な植物や新聞紙などを使っておしりをふいていました。ここでは世界のおしりふきも紹介します。
5 トイレの神さま
妊婦がトイレをきれいに掃除すれば健康な子どもが生まれる、美人になる、などといった言い伝えは日本各地にあります。トイレは不浄のもの、汚い場所であるとされていたことから、汚いまま放っておくとそこから魔物が侵入してしまうと考えられていました。
また、トイレは異界との境界に位置するとされていたため、入るときには咳をするのがよい、裸で入ってはいけない、などの禁忌もあります。これらは異界に引き込まれないためまじないのようなものとされます。
6 描かれたトイレ
絵巻とは、横方向に長い絹や紙に、絵や詞書を記したものです。平安時代には物語や説話などを題材にしたものが多く、鎌倉時代や室町時代には戦記ものや伝記などが制作されました。
これらの絵巻には意外にも、実際に使われていたトイレが描かれています。トイレの多くは板を使って建てられ、便器も木製のものが多かったようです。遺跡から発掘される穴の上には、このようなトイレが作られていたのです。
ここでは江戸時代の浮世絵から当時のトイレを実物大に復元しました。
7 生まれ変わるウンチ
15世紀後半の京都周辺を描いたとされる『洛中洛外図屏風』には、家の外にあるトイレの様子と畑に肥をまく農夫の様子が描かれています。
このころから肥料として排泄物が再利用されるようになり、トイレは単にウンチやおしっこを捨てる場所ではなく、溜めておく場所へと変化しました。
江戸時代には、貸家の住人のウンチは大家のもの、という決まりがあり、大家にとってのうれしい臨時収入でした。
8 しゃがむから座るへ
現在、日本の住宅のほとんどは、しゃがんで用を足す和式便器(=大便器、小便器)から、座って用を足す洋式便器(=腰掛式水洗便器)に移り変わっています。しゃがむタイプの便器が少なくなったことで、使い方を知らない子どももいるようです。
日本で初めて使われた洋式便器はヨーロッパからの輸入品で、主に日本に住む外国人を中心として使われました。また、海外に赴いた日本人たちを通じて徐々に洋式の生活が増えていき、座るタイプの便器もゆっくりと受け入れられていきました。
9 下水道のはなし
日本下水道協会によると、令和2年度末(2019年度末)、日本全国の下水道普及率は80.1% となっており、北九州市の普及率は99.9%です。つまり私たちのほとんどがウンチに悩まされることなく、水洗トイレを利用していることになります。
下水汚泥のリサイクルも盛んです。ウンチはトイレに流された後、道路下の下水道管を通って浄水場へと運ばれます。浄化された水は河川や海に流し、汚泥は乾燥させてセメントの原料や燃料に、そのエネルギーもさらに再利用されています。
~エピローグ~ これからのトイレ
災害時、もっとも重要なのはトイレです。北九州市では、市内各所にマンホールトイレを設置できるよう整備を進めています。
その他、市販でもさまざまな災害用トイレキットが開発されています。
ウンチを処理するための空間だったトイレは、汚い、暗い場所からいまや憩いの場へと変貌しています。
イベント情報
特別展関連講演会 『獣医が語る ウンチのうんちく』
日 時:令和4年10月22日(土)13:30~14:30
会 場:北九州市立いのちのたび博物館
定 員:180名(当日先着順受付)
対 象:どなたでも(小学生以下は保護者の参加が必要)
料 金 等:無料
申込方法:当日先着順受付
【お問い合わせ】いのちのたび博物館 Tel.093-681-1011
内 容:講師は、到津の森公園獣医師 髙橋 能理子さん
備 考:◎講演会に関する注意事項
事前予約は不要です。入館の際にお申し出ください。
※但し、講演会の前後で常設展・特別展を観覧される場合は、web事前予約が必要です。
ハロウィンナイトミュージアム
日 時:令和4年10月29日(土)18:00~20:00(最終入館は19:00)
会 場:北九州市立いのちのたび博物館
定 員:400名
対 象:どなたでも(小学生以下は保護者の参加が必要)
参 加 料:常設展料金のみで特別展もご観覧いただけます
大人600円、高・大生360円、小・中生240円、未就学児無料 ほか
(当日受付でお支払いください)
申込方法:事前申し込み制 webまたは往復ハガキ(同時申込は5名まで)
※お申込者が定員を超える場合は、締切日後に抽選を行い順次当落通知を返信いたします。
す。あらかじめご了承ください。
※必ずお申込みされた方全員に当落結果を返信いたします。
1週間経っても届かない場合は、お手数ですが、博物館にご連絡をお願いいたします。
【お問い合わせ】いのちのたび博物館 Tel.093-681-1011
申込期間:10月1日(土)~10月16日(日)必着
内 容:館内をハロウィン仕様に飾りつけ、職員も仮装するなど、一夜だけのハロウィンナイトミュージ
アムを3年ぶりに開催します。
①18:00~19:00 常設展を全消灯します。
懐中電灯等を照らしながら、真っ暗な館内をお楽しみいただけます。
(特別展は点灯しています)
②19:00~20:00 常設展を全点灯します。
ハロウィン用に装飾された館内や、仮装した職員・来館者の姿をお楽しみください。
入館に関する注意事項
①新型コロナウイルス感染症(マスクの着用、検温、手指消毒等)にご協力ください。
②新型コロナウイルス感染症の感染拡大やその他の状況(台風や大雨等危険を伴う天候など)により、
急遽中止となる場合があります。最新の情報は博物館ホームページでご確認ください。
③37.5℃以上の発熱がある方、または、当日の体調の具合が思わしくない方は、参加を見送ってください。