世界の国葬から㊤ 国際政治の舞台にも【ニュース・アップサイクル】

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 7月の参院選最終盤に銃撃され死去した安倍晋三元首相の国葬が27日に執り行われる。安倍氏の政治手法や姿勢を巡り、国葬とするかどうか、賛否を二分した状態が続く。国が全額負担する費用は16億6000万円と大幅に膨らむ見通しが明らかになっている。ここへ来て、英国からエリザベス女王死去の訃報が届き、国葬は19日に迫る。世界的なニュースのキーワードとして「国葬」が急浮上した今、信濃毎日新聞の紙面から、世界レベルで国葬の模様をたどってみる。

 まず足元から振り返る。日本の国葬の始まりは1878(明治11)年に暗殺された大久保利通の葬儀とされ、1883年7月の岩倉具視の葬儀が最初の「国葬」とされる。当時の信濃毎日新聞の紙面では岩倉の死去や葬儀の日程などを掲載。1909年11月に開いた初代総理大臣・伊藤博文の国葬の翌日、紙面では長野県内の学校では知事の訓示に基づいて伊藤に関する講話があり、午後は授業が休みになったと紹介。長野煙火会は弔意を示し花火を19発打ち上げた、と伝えている…

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