2022-09-25

ホテルアルバイトしていた時の話。ある日、中国人の方々が団体でや

いつも暗い話ばかりしているのでたまには嬉しかった話もしてみようと思う。

僕はかつてホテルレストランアルバイトをしていた。

お客様のご注文をお伺いしたり、料理を持ってきたり、食器のお片付けをしたり。

ウェイターのようなものかな。

ある日、観光来日された中国人の方々が団体でやってきた。

その中のお客様の一人が僕を呼びつけた。

ぱっと見は高校生ぐらいの年代女の子だろうか?どうやら日本語はあまり得意ではないようで、メニューを指差しながら中国語で何かしら喋っていたが…当然まるで分からない。

状況から察するに注文がしたいのだと判断し、オーダーを受け付けてその品を持ってきた。

本当にただそれだけだったのだが、その女の子はぱあっとという効果音が似合うほど本当に嬉しそうに笑って中国語オーバーなほどにお礼を言ってきた。

何を言っているのかはほとんど全く分からなかったが、断片的に理解できる言葉や表情で感謝していることははっきりと伝わった。

長いことアルバイトをしていたが、ただ料理を持ってきただけであそこまでに嬉しそうに笑っていた人は後にも先にも見たことがない。

お客様店員に対してお礼を言う義務はない。それでもやはりお礼を言ってくれる人がいると本当に嬉しいことこの上ないのだ。

文化や国や言語が違おうと人への感謝気持ち自分相手幸せにすることは皆同じ。彼女はそれを教えてくれた。

辛いことも多かったアルバイトだったが、あれだけでお釣りが来る。

中国語が話せるなら彼女に「お礼を言うのは僕の方さ」と言いたいくらいだ。

彼女の影響だろうか、僕はレジ店員さんにもお会計をしてくれた時には常にちゃんとお礼を言うようになった。

周りからは「お金払ってるのになんでわざわざお礼なんか言うの?」と不審がられるけど、構うものか。

もう会うことのない、遠く離れた異国に住む彼女幸せでいてくれますように。

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