政子(小池栄子)、大江広元(栗原英雄)らと新体制を始動させた義時(小栗旬)は、泰時(坂口健太郎)を自身のそばに置き、強い覚悟で父・北条時政(坂東彌十郎)と向き合う。一方、時政を蚊帳の外に置かれ憤慨するりく(宮沢りえ)は、娘婿・平賀朝雅(山中崇)を担いで対抗することを画策。三浦義村(山本耕史)を誘い、反撃ののろしを上げる。北条家内の対立が激化する中、源実朝(柿澤勇人)は和田義盛(横田栄司)のもとへ……
2022年9月25日(日)
- 午後8時~
- 午後6時~
再放送
2022年10月1日(土)午後1時05分~
これまでの放送をご紹介します
放送前に出来事や背景などをかいつまんで説明する“前説”
【監修】時代考証・木下 竜馬
畠山重忠の討伐と代償
元久2年(1205)6月22日、畠山重忠軍が、義時らが率いる討伐軍と抗戦。兵力差をものともせず奮戦しましたが重忠は討ち取られ、畠山氏は滅亡しました。このとき重忠が率いたのは、わずか百三十四騎。重忠の弟や親族のほとんどは他所におり、合戦に加わることはできませんでした。このことから、義時は「重忠が謀反を企てたという疑いは偽りである」と断じ、父・北条時政へ無念な思いをぶつけています。
多くの御家人たちから尊敬と信頼を集めていた重忠の無実の死は、追討を命じた時政の立場を悪化させました。『吾妻鏡』元久2年(1205)7月8日条によると、畠山一族から没収した所領が、執権である時政ではなく、政子の計らいによって勲功のあった者に与えられます。まだ幼い三代鎌倉殿・源実朝の意向と称して剛腕を振るっていた時政ですが、その権勢に陰りが生じ、実朝の母である政子の存在感が増していました。このあと、時政・牧の方(りく)夫妻と、政子・義時姉弟との確執は、さらに深まっていきます。