東京大学メタバース工学部とリクルートの目指すダイバーシティとは?

東京大学メタバース工学部とリクルートの目指すダイバーシティとは?

2022年7月に東京大学がその設立を発表した「メタバース工学部」。全ての人々が最新の情報や工学の実践的スキルを獲得して夢を実現できる社会の実現を目指し、デジタル技術を駆使した工学分野における教育の場として設立。年齢、ジェンダー、立場、住んでいる場所などに関わらず、全ての人が工学や情報技術を学べる新たな学びの場を目指している。そのための活動のひとつとして「工学や情報の魅力を、女子中高生の進路選択の早期に伝える」ことや、工学系キャリアでの女性活躍支援など、ジェンダーを軸に多様性への取り組みを推進するために、法人会員を募り、産学が緊密に連携した活動を目指す。

リクルートはメタバース工学部のその趣旨に賛同し、プラチナ法人会員として活動への参画を表明。人材・学び領域とIテクノロジーのノウハウを活かしたコミュニケーション支援を開始する。そこで今回、東京大学とリクルートの両者が共有する理念、メタバースで実現したいことなどについて、東京大学大学院工学系研究科長・工学部長としてダイバーシティを推進する教授の染谷隆夫氏と、リクルートDEI推進室 室長の早川陽子が語り合った。

東京大学 大学院工学系研究科長・工学部長、電気系工学専攻 染谷隆夫 教授がけん引する東京大学のメタバース工学部

東京大学メタバース工学部設立の狙いと背景とは?

早川:最初に「メタバース工学部」について改めてお聞きしてみたいと思います。メタバースであることの意味はどのような点にあるのでしょうか?

染谷:メタバースとは「ヘッドマウントディスプレイを着けて見る世界」というイメージがあるかもしれませんが、「仮想空間上に創られた新たな世界」のことを指します。その重要な特徴は「スペース的な制約がない」ということなんですね。

現在、東京大学の教育を受けていただくには、入試をパスするなどいろいろな制約がありますが、そのような制約を設ける理由のひとつは、たくさんの人が集まって学ぶ「場所」に限りがあるからです。仮想空間ならスペース的な制約はないのだから、学びたい欲求を持つ全ての人が学ぶことができる。ダイバーシティ、いわばDEI(Diversity, Equity, Inclusion)の実現にも近付ける。そこにみんなで引っ越そうというのが私たちの考えです。

バーチャル東京大学プロジェクト 技術提供:東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター
バーチャル東京大学プロジェクト 技術提供:東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター

実際、メタバース工学部設立を発表したところ、「うちの子は小学生だが学べるか」と保護者から問い合わせがあったのですが、それこそまさに私たちが狙っていたこと。例えば松尾 豊教授のAI教育のプログラムは、「Pythonが理解できていること」など受講要件はあるものの、年齢制限はありません。

バーチャル東京大学プロジェクト 技術提供:東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター
バーチャル東京大学プロジェクト 技術提供:東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター

さらにこうして多様な人が集まって学ぶことで、大学へのフィードバックも増えて、その結果、教育の質も高まると考えています。メタバース工学部では東大の授業をライブ配信したり、中高生向けにカスタマイズして提供することも考えていますが、そのことで授業内容の設計や伝え方が磨かれ、より分かりやすいものになるはずです。例えばアントレプレナーシップの授業にシニアや中高生など年齢の異なる方々が参加すれば、より多様なアイデアも出ることでしょう。

早川:日々、弊社のなかでダイバーシティに取り組んでいて感じるのは、多様性というものは実現するのに時間がかかる、ということです。メタバース空間でも、すぐに多様性によるシナジーが実現するというわけにはいかないでしょう。しかし、だからこそ「今すぐ、まずは実行」することが大事なのでしょうね。

染谷:我々もアントレプレナー教育などの場で、「実行が一番難しいけれど、一番重要だ」という話をよくしています。変化の激しい世の中では、実行と改善を繰り返さないと前に進めません。反応を見てみないと何も分からないですからね。
東大生には失敗したくないと考える学生も多いようですが、「目覚めている」人、つまりやりたいことや目的のある人は、失敗を恐れずチャレンジしてくれています。ただその「目覚めさせる」のが難しい。

早川:チャレンジしたいという気持ちを目覚めさせるための方法論というものはあるものでしょうか?

染谷:個人的には、目覚めるほどの「強烈な体験」が重要なのではないかと思っています。これは嬉しい感動もあれば、悔しい嫌な体験のこともあります。例えば海外に住んでみると思うようにいかないことも多い。それが強烈な原体験となり、社会や生活のなかにある「問題」に気づき、何とかしたいという欲求が高まって、行動につながるというものです。

早川:メタバース工学部のなかで「強烈な体験」というものは提供できそうですか?

染谷:本当は実際に体験するのが良いのでしょうが、私はオンラインでも可能であると思っています。現在、キャリア支援の一環で全国の高校を訪問していますが、先日、遠方の公立高校で女子生徒を中心とした皆さんとディスカッションする予定が体調不良で移動が叶わず、東京からオンラインで実施しました。その結果、当初予定にはなかった3名の女性教授が、私と一緒にオンラインで参加してくれました。私ひとりが現場に行って開催した他の交流会より、ずっと盛り上がったんですよね(笑)。重要なのは「対面」であることより「中身」なんだと感じました。

ダイバーシティ実現のためにはどこでも同じ品質のものが伝えられることが重要であり、東京の近くにいない人にも、工学の魅力を伝えたいというのが第一にあります。

そうやってメタバースで学びに触れた人のうち、例えば10分の1の人が「本気でもっと学びたい」と思ってくれたら、大学に実際に来てもらってもいい。その前段階として、まずはデジタルで広くしっかり思いを伝えることを大切に考えています。

東京大学とリクルートの考えるダイバーシティの課題

東京大学 大学院工学系研究科長・工学部長、電気系工学専攻 染谷隆夫 教授は部局長として学内のダイバーシティ推進をけん引

早川:東京大学にはさまざまなバックボーンをお持ちの学生や教授が集まっていると思うのですが、それでもなお、なぜダイバーシティに取り組もうと思われたのでしょうか?

染谷:それは多様性が十分でないことへの危機意識です。変化の激しい社会のなかで、多様性がないことはリスクでしかないんです。工学は課題解決の学問です。社会変化のなかで、新たな課題が生まれ、それを解決するために、先端技術が生まれるのが工学の魅力です。今、ライフスタイルが多様化し、誰にも通用する「正解」はない。創り手の価値観を押し付けても良い解決方法にはならない。となると、外に目を向けて、課題を抱えている当事者とともに、その解決方法を考え、技術応用や先端技術開発につなげていくことが大切なんです。そのためには、究極のところ、工学部自身が社会全体の縮図を投影したような多様性のある構成でなければならないと考えています。海外でのイノベーション創出例を見ても、同質な人が集まる組織からは新たなアイデアが出にくいんです。

早川:「多様性がないことはリスクでしかない」というのは私たちも日々痛感していることです。ところで、年齢、性別、住んでいる地域や職業…など、さまざまな多様性があるなかでメタバース工学部ではとくにジェンダーに注目されていますが、それはなぜでしょうか?

染谷:本来、全てにおいて多様である必要はあるのですが、例えば国籍については、工学系研究科の博士課程では既に50%が外国人留学生が占めるなどある程度多様性を実現しています。そうしたなかで最も遅れているのがジェンダーなんです。実は、工学部生1000名、そのうち女子学生は約10%。東京大学全体でも2割程度と遅れてはいますが、工学部はさらにその半分であるとことを大変課題に感じています。

早川:工学部は女性、女子学生に人気がないということなのでしょうか?

染谷:昔ながらの、工業は男性中心の産業というイメージがそのまま残っていて、そこに工学を結び付けてしまうのも理由のひとつかもしれません。実際には、既に社会や産業の構造が変わり、技術や情報の使い方を男性だけが考える時代ではありません。にも関わらず、産業に携わる人、特に管理職の男性比率が高すぎることで、さまざまな社会問題が顕在化していますが、これまで放置されてきているように感じています。

また、中学生、高校生時代の進路選択について聞いてみると、男子学生は「好きなこと」から進学先を考え、学んでみて就職を考える際に初めて、職業選択をする場合が多いのに対し、女子学生はまず「何になりたいか」と職業から考える傾向があるようです。出産などのライフイベントを経ても続けられる仕事として、やはり「資格取得できる領域」を希望する人が多く、その結果、理系なら医学部や薬学部などを選択するケースが多く見られます。実際には工学を学んだ先に、知識や技術を活用できる職種や領域はたくさんあるのですが、職業イメージが浸透していないせいで、女性が活躍できるイメージを持てなかったり、そもそも工学系のキャリアを認知していない人も多いのが課題です。実際のところ、中学生や高校生の認知している職業や企業名が少し狭い。本人が知っている範囲から職業選択をしようとすると工学にたどり着けない、というケースも多いように感じています。創業以来、キャリア支援情報を提供されていたリクルートの方にお声がけしたのは、そういった固定概念を覆し、新たな価値観をいかに社会に伝えていくかのご相談ができるのではないかと考えたからです。また、女子学生にとって「異質な領域では居心地が悪い」という感覚があると、男子学生が多い工学部からますます遠ざかってしまう。私たちは多様な価値観をどこよりも歓迎する場でありたいと思っていますし、「もし、工学に少しでも興味があるなら、思いっきりその好奇心の羽を伸ばして欲しい」と言いたいんです。

早川:ぜひ、応援していきたいですね。リクルートグループのヴィジョン(目指す世界観)として、“Follow Your Heart”という言葉を掲げています。社会の一人ひとりが、自分に素直に、自分で決める、自分らしい人生を、勇気をもって選んでいけることを応援したいと考えています。それは、人が自分自身にとって本当に大切なことに夢中になれるときこそ、人や組織は、より良い未来を生み出せると考えているからです。

大学と企業が協働することで目指すダイバーシティとは?

株式会社リクルート 人事統括本部 人事 DEI推進室 室長 早川陽子が語るダイバーシティな企業運営

早川:新しく立ち上げた「メタバース工学部」では、企業との連携も推進されていくことを掲げていますね。大学が企業との連携に期待していることをお伺いできますでしょうか。

ちなみに、大学と企業は、異質なもの同士だと感じることはありますでしょうか(笑)。異質を受け容れる雰囲気は、東京大学の先生方とお話をしていてもとても強く感じることです。ある意味、全く工学を知らないところからの素っ頓狂な質問や意見でも、先生方は、実に真摯に受け止めてくださるんですよね(笑)。そして、いつもそこから、逆に深い議論が始まることに驚かされています。

染谷:異質な意見や、工学を知らない方からの視点を大事にしたいと思っているので、それは最高のほめ言葉ですね!

異質なものを活かして、新しいものを生み出すためには、無関心ではダメなんです。また、単に異質な意見を無条件に受け容れるだけでもダメです。日本人にありがちですね。「あの人は違う意見を持っている」と認識するだけでなく、「なぜそう考えたのか?」「自分はその意見になぜ違和感を感じたのか」などと臆せずぶつけ合うことが必要。理系的にいうと、「摩擦熱」が発生しないと物質同士はくっつかないのと似たイメージです。つまり、「新しいモノ」は生まれないのです。新たな知を生み出すべき存在である大学は、どこよりも新しいもの、つまり違うものに寛容であるべきなんです。こうしたディスカッションが生まれる場を大切にしていきたいと思っています。

これまで大学は、中立性を守ろうとするあまり私企業からは必要以上に距離を置きがちでしたが、遠いままでは相互に理解は深まりません。そもそも、大学の工学部が持っているのは「設計図」だけで、「事業」は持っていません。さらに、設計図を事業側に渡すだけではモノは作れません。事業を司る企業とともに、同じものを見て知恵を出し合ってこそ、新しいモノを生み出していけるのだと思っています。そういった意味でも企業と互いに理解し合い、コミュニケ―ションを取っていくことが大学についても求められていると思います。まだまだ慣れませんが(笑)、課題解決のためには互いに近付く必要があると思い、まさにダイバーシティのひとつとして努力しているところです。

ダイバーシティにおける社会的な追い風と変化。今こそ本気で取り組む理由

東京大学 大学院工学系研究科長・工学部長、電気系工学専攻 染谷隆夫教授が語るダイバーシティと新たな挑戦

染谷:工学部での女性の工学人材の育成や活躍の実現という意味では、社会的にも追い風が吹いていると思っています。各種報道でも、情報を学んだ人材の社会的ニーズは増大中であることが言われていますし、「女性役員が30%に満たないような企業のモノは買ってもらえない」といったDEIやSDGs的な意識も社会に浸透しつつあります。多くの企業がダイバーシティを掲げ、多様な課題解決に向けた、多様なプロフィールの「技術や情報を扱える人材」が望まれているなかで、女性活躍も期待されています。こうした社会の動きを、進路選択のさなかにある中学生や高校生にも伝えたいですし、既に社会に出ている方々にも、キャリア選択の幅を拡げる手段として学びなおしを提案できると考えています。

早川:確かにサステナビリティやダイバーシティに対する国内外の社会的価値観の大きな変化を感じています。グローバルの動きも鑑みて、リクルートグループとしても、2021年5月にサステナビリティコミットメント「Prosper Together」を発表し、環境や社会の雇用問題の解決への貢献に加え、女性活躍として「2030年までに全てのレイヤーで女性比率を50%に」することを宣言しています。もともと、リクルートグループでは経営理念に「個の尊重―Bet on Passion」を掲げ、年齢や性別などといったラベルではなく、一人ひとりの個性や力を活かしていきたいと考えて経営をしてきました。このコミットメントでは、国内外で同じ目標に向かって歩み続ける意思決定を改めて行いました。染谷教授のおっしゃっていたように、既に技術や情報を扱える人材の育成や採用が重要な課題です。そういう面でも、大学の人材育成力に頼るところは大きくなっていくと思います。

東京大学がリクルートに期待することとは?

東京大学 大学院工学系研究科長・工学部長、電気系工学専攻 染谷隆夫 教授とリクルートでダイバーシティ推進を担当するDEI推進室 室長 早川陽子

早川:先ほど、企業との連携に対する期待をお伺いしましたが、今後、リクルートにはどのようなことを期待されているかお伺いできますか?

現在、既にリクルートでは、多様な工学キャリア情報を提供するための東京大学メタバース工学部サイト構築のお手伝いに際し、テックアンバサダーとしてボランティア参加している東京大学の学生の皆さんと「コミュニケーションエンジニアリング」のワークショップ開催などを支援させていただきました。相手のインサイトに合わせて、どのように工学の魅力を伝えるか? などを皆で考えるきっかけ作りを今後も提供させていただけたらと考えています。
こうした活動も含め、今後、リクルートにどのようなことを期待されていますでしょうか?

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染谷:先ほども少し触れたように、学外はもちろん学内であっても、ダイバーシティや女性活躍に関する課題は、大学だけで変えていくのは困難です。ですからリクルートをはじめとした会員企業の皆様については、趣旨に賛同していただき、一緒に考えていただくパートナーだと考えています。そのためには、経営陣が先頭に立って取り組まれている企業でないと難しいと考えており、リクルートにはまさにそういう企業のひとつとして期待をしています。

早川:プラチナ法人会員である6社はいずれも、ダイバーシティについて、日頃からトップや経営陣が、自ら積極的に発信しているところばかりです。私どもも各社に勉強させていただきながら、互いに知恵を持ち寄り、新たなダイバーシティの施策に貢献できればと考えています。

株式会社リクルート 人事統括本部 人事 DEI推進室 室長 早川陽子が語るダイバーシティ実現の課題と打ち手

染谷:もうひとつ、リクルートに期待していることがあります。私たちには、工学系の女性キャリア支援などについてゴールのイメージはあるものの、そこに至るプロセスについては、いわば“ずぶの素人”。創業からキャリア支援を軸として情報産業を展開されてきたリクルートに協働いただきながら、私たちも新たな視座を得ていけるのではないかと思っています。そして、何より、リクルートの方々は、目的志向性が高く、一人ひとりが問題意識を持って、自由かっ達に発言される姿にも刺激をいただいています。上司から言われたとおりに動きます…という社風ではなさそうですね(笑)。本来、こうした活動にお誘いするのであれば「私たちはこれをやります。ここをこのように手伝って欲しい」と具体的にお伝えするべきところですが、今回、その手前の、「大目的に向けて、何から始めるべきだろうか?」という、コンセプトを考える段階からお付き合いいただいていて、大変感謝しています(笑)。

早川:リクルートは、ゴールだけ握って、後のやり方はそれぞれに任せて欲しいという人材が多い会社です。今回のように、大目的を共有いただき、アイデアを求めていただけるのは嬉しい限り。皆、張り切っているところです(笑)。

染谷:そうでしたか。まさに、互いの摩擦熱で新たなコンセプトが生まれていくことに期待しています。

東京大学 大学院工学系研究科長・工学部長、電気系工学専攻 染谷隆夫 教授とリクルートでダイバーシティ推進を担当するDEI推進室 室長 早川陽子の対談を終えての1枚

 

プロフィール/敬称略

※プロフィールは取材当時のものです

染谷隆夫(そめや・たかお)

東京大学 大学院工学系研究科長・工学部長、電気系工学専攻 教授

1997年、東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻博士課程修了、博士(工学)。東京大学生産技術研究所助手、2000年東京大学先端科学技術研究センター講師、2002年助教授、2003年東京大学大学院工学系研究科助教授(2007年より准教授)、2009年教授。2015年理化学研究所主任研究員・チームリーダーを兼務(現職)。これまでに、コロンビア大学とベル研究所で客員研究員(2001~2002)、プリンストン大学Global Scholar(2009~2017)、ミュンヘン工科大学Hans Fischer Senior Fellow(2017~2020)、シンガポール国立大学客員教授(2016~2019)を併任。2020年4月より現職。部局長としてダイバーシティ推進や働き方改革にも携わる

早川陽子(はやかわ・ようこ)

株式会社リクルート 人事統括本部 人事 DEI推進室 室長

大学卒業後、電機メーカーに入社。退職後、2005年に派遣社員として、リクルート北海道支社にて『ゼクシィ』の営業担当に。08年より正社員として、一貫してブライダル領域の営業を担当。10年に第一子、13年に第二子を出産。15年より営業部部長、16年総合企画部 部長、17年マリッジ&ファミリー領域 営業統括部 執行役員 統括部長を経て、21年4月より現職。休日は娘のバスケ試合の応援に

【関連リンク】
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