塩尻市長選、新人3氏論戦 ワイン、漆器…塩尻ブランド振興の道筋は

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ワイン用ブドウの畑。「塩尻ブランド」の維持には生産者の確保が課題だ=18日、塩尻市洗馬

 18日告示された塩尻市長選は、前市産業振興事業部長の百瀬敬氏(52)、前市議の金子勝寿氏(45)、前市議の平間正治氏(69)の無所属新人3氏による選挙戦に入った。市はワインと木曽漆器を「塩尻ブランド」の柱に据えて振興を図っているが、ワイン原料のブドウの生産農家や漆器職人が減るなど課題も浮き彫りになっている。市を象徴する特産品をどうもり立てて、産地を維持していくか。有権者は3氏の論戦に注目している。(東圭吾、丸山彬、伊沢智樹)

 ホームにブドウ棚があるのは日本で唯一というJR塩尻駅。「塩尻市はブドウとワイン、漆器と宿場の街と言われています」。市観光協会の塩原悟文(のりふみ)会長(70)が16日、ブドウ狩りに来た地元の保育園児らに語りかけた。

 塩尻市誌によると、市内では明治時代にワイン造りが始まり、ブドウ栽培と共に桔梗ケ原地区を中心に広がった。2005年に旧楢川村が合併し、400年の歴史がある木曽漆器も特産品に。市総合計画は、ワインと漆器を「市が誇る」産業に位置付ける。

 市は14年、小規模でもワイナリー(ワイン醸造所)を開くことができる「ワイン特区」に…

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