前述の様に戦艦大和には、戦艦武蔵と言う姉妹艦が存在した。後に三号艦となる改造空母も終戦間際には存在したが、やはり、戦艦大和・武蔵の果たした歴史的な意義や価値に比べれば、見劣りしてしまう。
通常艦を建造する時には、必ず姉妹艦が存在する。勿論、新型の艦や姉妹艦の無い艦船は存在するのであるが、一つの艦型を基に複数艦建造すると言う事は、造船業界ではよくある事である。
と言うのも、艦の建造や設計には膨大な時間と手間がかかる。更に小さなパーツや兵器を揃えるのも、それなりの時間がかかる事になる。いちいち艦を作る度にその作業をしていては、いくら時間があっても、足りない。
そこで開発されたのが、姉妹艦と言うやり方であった。一号艦、二号艦…中にはいくつもの姉妹艦がある艦船も存在する。この手法は現在でも取り入れられており、諸外国においても採用されている手法である。只単に時間の節約をするだけではなく、ドッグで整備する整備員にとっても、同型姉妹艦が多くあった方が整備は楽である。
艦船や艦隊を運用する為には、多くの人員が必要となってくる。海軍全関係者の思惑が一致した事で、生まれた姉妹艦であると言っても良いかもしれない。戦艦大和と戦艦武蔵は、日本を代表する様な姉妹艦であったかもしれない。今となっては、二つの艦船は、存在しないがそれでも、日本海軍史上あれほどのインパクトを残した姉妹艦と言うのも、中々存在しないだろう。
日本海軍の肝いりで作られた大和型戦艦であったが、その最初から最期まで、期待された働きが出来ずに敵部隊に、打ち負かされてしまったのは、悔やまれる所である。スペック的にも、能力的にも世界の先端を走っていた大和型戦艦ではあったが、大艦巨砲の戦艦は時代遅れであったと言える。
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