北日本放送|KNB WEB [テレビ] 1ch/[ラジオ] AM738kHz/FM90.2MHz

めっぴ
ゆっちゅ
エチュー

天気をみる

めっぴ
ゆっちゅ
エチュー

天気を見る

KNB公式YouTube 番組で放送した企画や予告などのお知らせ、放送では見聞きできないオリジナル動画やライブストリーミングなどを随時アップロード!

【後半】“統一教会”LGBTQバッシングを検証 金曜ジャーナル

この記事をシェア

  • LINE
富山 2022.09.16 20:45
Video Player is loading.
Current Time 0:00
Duration 0:00
Loaded: 0%
Stream Type LIVE
Remaining Time 0:00
 
1x

 富山市議会の自民党会派がことし1月に開いた勉強会。

 講師は“統一教会”の関連団体の関係者です。

 その資料では「危機に立つ結婚と家庭のあり方」と題し、同性パートナーシップ制度の拡大に歯止めをかけましょう」と訴えています。

 性同一性障害の学会の認定医で、自民党の県議会議員を務める種部恭子さんに内容をみてもらうと、“統一教会”系の書籍の主張と重なっていました。

 共通するのは、論文の一部を切り取り、事実と異なる情報を使って教団の主張を広めようとする点です。

 種部恭子県議(産婦人科医)
 「一部だけ切り取ってみると誠にその通りだと思えるように使われてしまいますね。過去に性教育で攻撃を受けた時も同じでした。授業の最初から最後まで聞いていただくと決してそんな文脈で使ったはずではないことの一部を切り取って、「小学生にピル」みたいな、そういうことは一言も言っていない。それをうまくつかんだ形でバッシングをされていたというのが過去の経験であったので、これも一緒だなと思いました」

 “統一教会”の関係者は、LGBTQの人権を侵害するような発言を繰り返しています。

 県平和大使協議会 鴨野守事務局長
「同性婚は、より社会を混乱にもっていきますし、父と母のいない中で子どもが生まれ育っていくっていうのは私は自然の法則に反しているというふうに思います。そして一気に同姓婚が導入されれば少子化は加速します。日本においてはLGBT(パートナーシップ条例)、同成婚については阻止すべきであるという立場であります」

 “統一教会”によるバッシングは、教団の「家族観」に反する性教育や男女共同参画、ジェンダーフリーに及びます。

 こうしたバッシングは、自民党の政治家の動きと重なっていました。

 2005年、自民党が設立した「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」。

 座長を務めたのは、“統一教会”との関わりが指摘されている安倍元総理大臣です。

 安倍元首相
 「これは本当にある意味、暴走しているんですよね。ジェンダーフリーナチズムみたいな」

 安倍元首相
 「いわゆる行き過ぎたジェンダーフリーの人たちがやっていること、性差そのものをなくしていく、これは明らかに間違いであると思っています。社会の破壊、文化の破壊にもつながっていく、決して見過ごすわけにはいかない」

 事務局長を務めたのは、「過激な性教育」があると主張し、「ジェンダーフリー」を批判し続けている山谷えり子参議院議員です。

 山谷議員は、“統一教会”との関わりを否定していますが、長年、“統一教会”を取材してきた鈴木エイトさんは、不自然だと話します。

 ジャーナリスト 鈴木エイトさん
 「男女共同参画の動きのなかで山谷さんがバックラッシュについて貢献した度合いはものすごく大きい。バックラッシュを進めていた“統一教会”や日本会議、宗教右派と全く関係がないと一方的に否定するのは明らかに不自然、おかしいですよね。反ジェンダーの急先鋒だったわけなので、やってきたことを否定するようなそういう真似は公人として、一人の人間としておかしいなと思いますね」

 自民党のプロジェクトチームが2005年に行った提言には、こんな表現が。

 提言の一部を読みあげ
 「同じ女性の立場として、あらゆる分野に女性が進出して頑張っていくことには大賛成であるが、機会を平等にすることが原則であり、結果平等のような考え方は賛成できない。ジェンダーという言葉を使うこと自体、地方の条例つくりに左翼が入り込むスキを与える。使うべきではない。一般論として男性の育児休業の取得は子にとっても勧める政策でない」

 鈴木エイトさん
 「社会的弱者であるとか、どうやって女性の社会進出が阻まれてきたのか、そういう点をまずしっかり検証して、なぜ諸外国に比べてこれだけ日本が遅れて来たのか、まず検証したうえで、では本来どういう政策が実現すべきだったのか。総合的に見ていったほうがいい」

(スタジオ)

 数家キャスター
 男らしさ、女らしさを大切にしたい人を否定するつもりはありませんが、それにより苦しめられている人にどう向き合うかが問われていますね。

 土井記者
 取材した性同一性障害の人たちは、“統一教会”や自民党の一部の政治家によるバッシングについて、次のように話します。

 女性として生きたいAさん
 「誰かを排除することで成り立つ社会は持続可能な社会とは言えないと思います。本当に持続可能な社会っていうのは誰もが排除されない社会だと思っています」

 上田さん
 「LBGT当事者だけではなく、いろんな人の多様性を認めなければ、非常に生きづらい世の中になってしまうと思う。なぜそういう偏った思想というか、画一化した思想でまとめたいのかなという疑問があります」

 土井記者
 取材で見えてきたのは、“統一教会”と一部の政治家が不確かな、時によっては事実ではない情報をもとにした主張を行い、結果的に、性教育や男女共同参画などジェンダー分野の政策にブレーキがかかっているという現状です。“統一教会”と政治家の関わりが 歪めてきた政策は、ほかにもあるとみています。引き続き取材します。

 数家キャスター
 金曜ジャーナル、土井記者でした。

エリアニュース