ガブリエラ・パハダキス選手の
ドキュメンタリーの中に、
女子選手は3時間かけて化粧をする
男子は筋肉を鍛えて男らしくする
アスリートなのに疑問だった
そんな言葉もありました。
87分の完全版ドキュメンタリーはこちら
海外、とくに欧米の女子スケーターは
小さな頃に容姿の優れた女子を
アイスダンスに選出し、残った女子が
シングルをする。
そんな伝統がある国もあるようです。
たしかに、スタイル、容姿が
優れた女子がアイスダンスには
多いので、納得してしまいます。
また、男性は強くあるべきという意識は
PCSの係数にも表れているように感じます。
2022-2023シーズンは
ルール改正によりPCSが
5項目から3項目に減少されました。
男子PCS係数
SP 1.00 → 1.67
フリー2.00 → 3.33
女子 PCS係数
女子 PCS係数
SP 0.80 →1.33
フリー1.60 →2.67
男子の方が係数は高いため高得点になる
それが当たり前になっています。
よくよく考えても、なぜか不思議です。
また、5項目から3項目に減ったとしても
技術点(TES)と演技構成点(PCS)の
得点のバランスはあくまでも変わらないと
示すために、係数がより高くなっています。
そして新シーズンが始まりプロトコルを
見るたびにPCSの項目がたった3つだけに
なったことに未だ慣れずにいます。
町田樹さんによれば、削除ではなく
統合、整理だと解説されていました。
Program Component Score
演技構成点について解説します
これまで5つの項目がありました。
ピンクが削除され統合された内容です。
Skating Skills
Transitions→削除
Performance→Presentation
Composition
Interpretation of the Music→削除
削除され、統合された2つの項目はこちら
簡単に解説します
Transitions
要素と要素をつなぐ。
複雑なフットワーク、ポジション、
動きを多彩に組み合わせたもの。
要素から次の要素までの連続した動き
多様性、難易度、質
Interpretation of the Music
音楽のリズムや特徴、
趣旨をオリジナリティかつ
創造的にわかりやすく
氷上のパフォーマンスに見せること。
音楽に調和した動作とステップ
音楽の特徴(雰囲気やリズムを表す)
この大切な2つの項目を削除した分を
係数で調整すればいい…って…。
なんだか、本当に釈然としないのです。
かけ算のフィギュアスケートって
いったいなんなんだろうって。
0.1を大切に積み上げようって必死に
頑張っているスケーターの努力が
かけ算で決まるってなんなんだろうって
思ってしまったんですね。
愛すべきフィギュアスケートの良さは
削除された部分こそにあると
あらためて感じています。